利息制限法金利引下実現全国会議

 
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   今こそ、利息制限法の上限金利の引き下げを!

           2009年5月11日

                  代表 弁護士 茆原正道    

 

 

 

 

                              1 金利引き下げの現状                  2006年の激しい貸金業法改正攻防の中で、貸金業者側からは利息制限法金利引き上げへの動きや利息制限そのものの撤廃への動きがありました。グレーゾーン廃止と言いながら、利息制限法の上限金利を上げて出資法の制限金利と一致させようとしたり、金利刻みの引き上げ論や、金利の特例創設へのあくどい試みが、記憶に生々しいところと思います。

                 

 このような動きや試みは、嘗て、明治4年に利息の制限が一度撤廃され、明治10年の旧利息制限法制定の後も、明治28年に旧利息制限法は民法起草審議の際に廃絶の危機があった歴史を想起させるものがあります。当時は、富井政章・梅謙次郎・穂積陳重・土方寧らの廃止論に対し、横田国臣・岸本辰雄・高木豊三・長谷川喬らの存置論との間で、2回の審議会での激論があり、明治28年6月4日の第91回法典調査会で廃止への乙21号議案が賛成少数で否決される、ということがあったのです。当時は利息制限法の実効性そのものが問題にされ、あまりに法が守られないことを根拠に利息を無視した貸金業者の行為が多く、それを理由に「遵法精神が損なわれるから、守られない法律は廃止しろ」といって制限法廃止論も出されたのです。それに対する有効な反論の一つが「そのような主張は、番犬を飼っていても盗人に入られるのでは番犬を飼うのをやめろという議論と同じだ」というものでした。幸いにも、現在はまだ利息制限法を厳格に守ろうという意見が強いのですから、流石にこのような議論は出てきません。そして、今回の改悪への動きを食い止めることができたのは、利息制限法そのものが高すぎることが国民各層に広く認識されたからです。自治体意見書にも、利息制限法の引き下げを求めるものが少なくありませんでした。全国で340万人もの引下げを求める署名が集まったことも現実の引下げを求める声の大きさを証明しました。2006年までの運動は主として出資法を現在の利息制限法まで下げ、高利の借り入れをしている皆に利息制限法の保護を行き渡らせることを目標にした活動でした。       

      

私達のこれからの活動は、                  

〕息制限法の本質に迫る研究を深め、その潜脱を見抜き、裁判に  勝つこと。                     

貸金業関係改正法(刑罰金利の引き下げ、43条廃止)を早期   に確実に実現させること、                

そして、                         

M息制限法の上限金利を引下げること、の三つです。    

 

今回の改正の内容は、公布から1年以内の政令で定める日に本体施行、本体施行から2年6ヶ月以内の政令で定める日に出資法引下げ、というものです。そして、引下げ時期は見直し時期でもあるという状況なのであり、黙っていては、貸金業者の巻き返しに対抗して、出資法の引下げや、43条廃止を勝ち取ることも困難という現実があります。その意味では、真に引き下げゴールを近づける政令にする必要があります。さらに、最終的には、上限金利の引き上げは決して許さず、それどころか、利息制限法の上限金利自体を引下げる、というところにあります。               

 

        

2 利息制限法で有効な上限金利を制限する意味      

まずもって、利息を制限することが必要であるという現状があります。このことは、憲法で定められた基本的人権の要請でもあり、公序良俗の要請でもあります。経済的に極めて逼迫した状況のなかで、金を借りる際の力関係には圧倒的な差があります。したがって、仮に、利息を制限しなければ、貸主の利益追求のために借主の人権が損なわれ、かかる人権侵害を放置するならば、生命までも侵害されることとなることは歴史的にも明らかな事実です(ヤミ金融被害、韓国の金利規制廃止後の状況)。

 

強行法規である利息制限法の存在と、その規制が適切な利率でなされることが、生活の平穏、そして人間としての尊厳、そして生命を守るためには、必須なのです。        

      

 

 

 

 

3 現行利息制限法制定時の状況              江戸時代後期に12%、銀行金利7%に下がった大正時代1000円以上10%、に比べて、何故、現在の利息制限法が15%、18%、20%という高い基準を定めたのでしょうか。昭和29年利息制限法制定時は、(価上昇率の高いインフレ期で、低い金利では貨幣価値下落に追いつかない問題、好景気により、働けば返せた時代。2〜3年の定額・定期の預貯金が、6%の時代でした。今と比べてどうでしょうか。                 

                

                              4 バブル崩壊から18年の現状              現在、公定歩合が0%台や銀行金利が1%台が長期化しています。このように、昭和29年とは大違いなのに、有効な利息の利率を改正してこなかった怠慢が、多くの人を、自己破産や自殺に追い込む原因になっているのです。今の時代は、かけた元手の15%以上もの粗利の出る事業は、貸金業者だけです。            一度、抜け出せないくらいに貸し込めば、あとは濡れ手で粟の暴利となります。1400万人が高利で借り、平均で145万円、支払に6、5年かかっている状況です。月々返せるのが金利だけ、という状態が、貸金業者に暴利を生む仕組です。その結果、日本の大富豪の2位、3位、5位が貸金業経営者で占められているまでになりました。                         

                     

 

5 利息制限法15%、18%、20%は高すぎる     150万円を3社から借りて、月々3万円ずつ支払った場合には、事業者の場合であれば、平均借入額を基礎として、黒字企業の利益の全てを金利として収奪しきる金利=損益分岐点は、16年TKC経営指標によれば、売り上げ5000万以下10.6%です。黒字・売り上げ全平均11.94%です。これでも元本を返せない利率ということです。利息制限法の現在の利率の高さが明らかです。生活者の毎月の返済可能額を前提にした上での利息制限法上の適正金利については、松山たちばなの会の青野貴美子氏の分析・検討が優れており、分かりやすいので、是非一読して欲しいと思います(「高金利は社会を破壊する」日本加除出版社153頁以下参照)。           

  

 

6 潜脱を許さない闘いの勝利のための3本柱             被害実態とその影響の指摘、                    加害・潜脱の手口の解明、                      基礎のしっかりした本質的な理論             これが、これまでの裁判と運動が勝利した3本柱でした。これからも、この三本柱を確認して、進めていくことで、一致して頑張っていきたいものです。                    

                              7 3月4日創立総会とその後のシンポ           本会議は、2007年3月4日に四谷の主婦会館エフプラザで約130名もの参加をもって甲斐道太郎名誉教授・木村達也弁護士・宇都宮健児弁護士を顧問として創立総会が開かれ、立命館大学法学部・法学研究科の大河純夫教授の「日本における利息制限法の歴史的推移と課題」の記念講演が行われた。その次の記念シンポジウムは青森県八戸市で9月8日(土曜日)に開かれました。             その後、三重県伊勢市、宮崎市、三鷹市、出雲市、京都市、と全国各地で、その地の取組状況の検証と運動の掘り起しをしがら、継続的に活発なシンポジウムを重ねてきています。      

                             

 

8 利息制限法を充実させよう               利息制限法は経済的弱者保護のための強行法規です。これは最高裁の大法廷による判決文中でも明言されていることです。ところが、この強行法規としての性格についての理解が、最近の規制緩和・グローバリズムの意図的に作り出された流れの中で、指摘自治の原則・契約自由主義に基づく解釈論や自己責任原理などの主張によって誤魔化されてしまい、議論の迷路に誤導された結果、見失われがちになっているのです。                    私達は、この強行法規としての利息制限法を守り、潜脱を許さない闘いを進めていかなくてはならないのです。それと同時に、同法の金利を引下げることを実現して、さらなる利息制限法の充実を期さなくてはなりません。金利区分自体の合理性の検討もその一つです。悪法43条の廃絶の道もついたとはいえ、まだまだ予断を許さない面もあります。これからこそが厳しい闘いが待っていると考えておくべきです。                      

 重要な利息制限法をより良い法に充実させるために「利息制限法金利引下実現会議」が立ち上げられた意義は非常に大きいと言わねばなりません。                       

 全国の被害者や法曹に対し、「利息制限法金利引下実現全国会議」へ参加を呼び掛けるものです。              

 

 2009年4月末には、これまでの一定の研究成果をまとめた「高金利は社会を破壊する」も日本加除出版社から刊行されました。申込は、日本加除出版(株)社営業部 FAX03(3953)2061 です。定価3150円(本体3,000円)のところ、FAXでお申し込みされると、10%オフの2,840円でお求め頂けます。                          

 

 

 

 




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