G線上の魔王
許してください……
どうか、あなたを好きでいても、許してください──
──それは、命をかけた、純愛ドラマ──
以下、作品に関する根幹的なネタバレがあります。
G線上の魔王、後半の感想を書かせてもらいますね。
第四章、『交渉の死角』編。
三章から登場したサブキャラクター、ネゴシエーター『時田ユキ』さん。
彼女が対人関係的に良い感じで絡みつつ、まったりと進む学園生活。 ユキと主人公って中々相性が良さそうですね。
なんて思っていたら、この第四章は完全にユキが主役でしたよ(笑)
起こるのは人質ありの立て篭もり犯罪。
その犯人との交渉と、続いて起こる連続立て篭もり事件。
交渉役として、○人として、彼女は大活躍でした。
逆に存在感が殆ど無いのは主人公。
完全な置いてきぼり感を味わいつつ、物語は第五章へ続きます。
さて、四章から分岐するヒロイン編は『水羽(ミズハ) 姉妹の言葉』編でした。
今迄まっっったく物語に絡まず「あ、そー言えば居たな」的なヒロインだった水羽さん。
彼女にスポットライトが当たる原因もやっぱりユキさん。 スタッフのお気に入りなんでしょうかね?(笑)
この話は三年後のアフターストーリーがメインです。
短いですが(笑)
他のキャラや仕事の事とか……もっと掘り下げてくれていたら、個人的にとても好きな展開だったんですけどね。
「どうして、わたしたちはこんなに違うの──?」
そして第五章、ようやく始まるメインヒロインとの本編です。
これまで散々『主人公=魔王』といった構図を暗に示してきた物語でしたが……
やっぱり別人でした(笑)
ん〜…… なんか釈然としません。
ミスリードを誘いたがっていたのは分かるんですが、色々と投げっぱなしな設定の所為でイマイチのめり込めず。
結局、主人公がタイミング良く(毎回良すぎるほどに)頭痛に悩まされたり、意識・記憶が飛んだり……
もしかして本当にただの風邪? 多少はカウンセラーの先生が言っていた説明もありましたが、そうすると分岐編での魔王の台詞とか……
でも!
純粋に、演出とか展開は熱かったです♪
ヒロインの危機に間に合い、主人公と魔王が対峙する瞬間に浮かび上がる第五章タイトルコール。
『第五章 G線上の魔王』
こーゆーのは大好きです♪ 超好きです♪
私がコレ系の演出に目覚めたのは、前作『車輪の国』の最終章だったんですよねー。 なんかしみじみ。
いきなり大規模になる魔王の犯罪、主人公やヒロインとの過去、とっつあんまさかの行動。
日常の代名詞だった馬鹿友達の活躍、決意と共に頭脳的な行動以外も起こすようになる主人公。
いやはや、いやはや、怒涛の展開でした。
一番印象に残っているのは、主人公のイベント絵に『目』が書き加えられた瞬間です。
やっぱり『前髪だらーん、テンプレ主人公絵』に比べて、主人公の意思が感じられますね。
魔王の陰謀を阻止する事は出来なかった。
被害も尋常ではない犯罪が起こってしまった。
それでも、取り戻す事が出来たのは──愛する者との日常──
EDも流れて、「車輪みたいな衝撃は無かったけど、楽しんだなー」なんて思いつつエピローグをオートモードで堪能。
そして衝撃と共に始まる『最終章 春』!!
いかにもな展開ですが、びっくりしました(汗) はい(笑)
今思い出すと、確かに『魔王』の脱出失敗は淡々としていたなって思えますが、
プレイしていたその時は、手に入れた平和な日々に少々気が抜けていまして……(←駄目な言い訳)
ED曲の後にこの展開は反則です♪(←嬉しい悲鳴)
そして何よりも、主人公が選んだ道の心情的な演出が上手い事上手い事。
挿入歌と重なる連続したシーンは、全部が全部、ぞわぞわきました。
全てが終わり、全てが始まる最後の場面。
彼女が口にした『自らの名前』は……
最終章──『春』
残念ながら期待値を大きく上回る事はありませんでしたが、十分に楽しめた作品でした。
「君が勇者になるのなら、僕は──」
『僕』は、自らが望んだ存在になれたのでしょうか?