ef - the latter tale .
──いつか夢見た、あの空──
それは『二つ』の御伽噺でした
◇感想・ネタバレあり◇
前作、盛り上がってきたところで次回へ続くとなった『ef - the first tale.』。
その続編である『ef - the latter tale.』。
二つの物語が絡み、補い合って『ef- a fairy tale of the two』という物語が描かれました。
完結まで待たされましたが、この作品の感想を書かせてもらいますね。
今作で舞台となるのは、前作と同じ名を持つ街……『音羽』。
同じなのは名前だけでなく『建造物』も『風景』も、『町並み』までも同一と言える世界でした。
それでも、そこに住まう人々は違います。
前作サブヒロインの従弟である、『夢がみつけられない少年』。
前作ヒロインの妹である、『思い出を手に入れられない少女』。
ストーリーテラーである青年の親友、『未来を掴めなくなった青年』。
連続出演となる前作サブヒロイン、『想いと未来と命を受け継いだ少女』。
そして物語を紡ぐのは、『音羽の教会で、その時まで居続けた女性』。
語られた物語を担って進むのは、『その時から明日へと、音羽から歩き出す青年』。
だから届けて……二人へ。
永遠に変わらぬ、あの空──
んでは具体的に(笑)
前作の二章と同じ時間軸で進む今作の三章は、記憶と想いの物語でした。
限られた時間しか記憶を維持できない少女に対して、少年が出来る事とは?
……最後に彼が選んだ答えは、手軽な希望を見せることでもなく、過去の事実を突きつけることでもなく。
寄り添い続けるということ。
何度でも。 ……そう、何度でも。
それにしても、ヒロインである千尋の辛さが沁みます。
長時間の睡眠後(発熱)、記憶の確認が取れなくなった後の一言、『……さっき、私が叫んだ「レンジ君」って……誰ですか?』。
これは効きました。
混乱し、取り乱している最中に口から出てきた大切な人物の名前。
でも、彼女は憶えていません。 事実を書き綴った記録を読み、『知る』ことしかできないんです。
そんな彼女達の本当のスタートは……第四章の、ホントなんでもない一日から始まるんです。
そこまで歩んできた二人の、特に主人公である蓮治くんの成長っぷりには清々しいものがありました。
そして第四章。 未来へ至る、物語。
未来が無い事を受け入れている青年・久瀬さんと、未来へ進む事を自分に言い聞かせている少女・ミズキのお話です。
破天荒ですが、ある意味『筋』が通っている(?)ミズキのトンデモ行動によって周りを見直すことにした久瀬さん。
燃えているアレを蹴っ飛ばして、海に叩き込んだ時には吹きました(笑) 一体、どれだけの金銭的価値があると思ってんですかっ!(笑)
とまあ、上の例は置いておいて。 一歩踏み出した久瀬さんの一言感想と意気込みが素敵です。
「世界は──何も変わっていなかった」 「さあ、第二楽章の始まりだ……っ」
うん、随分と年上の男性にこういった台詞を言わせることが出来るミズキさん。 いい女ですね。
そして実は、ミズキと深い繋がりを持っていた前作のストーリーテラー『雨宮優子』さん。
そんな彼女とひと時の再会を果たす事が出来た、今作のストーリーテラー『火村夕』さん。
更には前作主人公の姉である『凪』さんと、四章の主人公『久瀬』さん。
四章に割り込む形で始まる『彼らの過去編』が……淡々と語られます。
それは過去です。 既に起こってしまった事柄です。
虐待、トラウマ、フラッシュバック。
それでも未来へ進もうと歩き出した矢先に訪れた、死という別離。
『彼女』は音羽の教会にいつまでも取り残され、その日に辿り着きました。
『彼』は別であり同一とも言えるもう一つの音羽の町を作り、その日に辿り着きました。
その日……
前作と今作で語られていた『本当の音羽教会で迎えた聖夜』は、彼と彼女が関わってきた全ての人々が紡ぎあげた一つの奇跡です。
巡り合う時を越え、重なった二つの手。
その時、この物語は終焉を迎えました。 過去を想い、今を見て、未来へと歩き出す物語。
二つの町の物語。
二つの時代の物語。
それは二人が綴った、御伽噺でした。
立ち絵をほぼ排除しきった俯瞰視点のCG、その枚数。 場面に合った選曲(アニメOPアレンジが流れた時はやばかったです)。
前編と後編に分けた為にそれぞれのボリュームは少ないですが、結論として十分に楽しませていただきました。
シナリオ的に『絶対に救えない』というヒロインがいる事自体駄目だ〜と考える方にはお薦めできませんが、
全体的に見てなかなかの良作でした。
↓ちなみに前作のOPでefという話の70%は理解出来てしまいます(笑)↓
↓でもって残りは今作のOPで(笑)↓
*上記二つの動画はminori様HP内のコンテンツにおいても視聴が可能です。諸注意はHP内記載事項に準じます。