○報道のまとめ1(関係者談話、政府の動き系)

●「本当に殺害するとは」 解放の安田さん

「本当に殺害するとは」「確認されるまではコメントできない」。イラクで今年4月に人質となり解放された人たちやその家族は、遺体が香田証生さん(24)と断定されていないこともあり、ニュースをさまざまに受け止めた。

フリージャーナリストの安田純平さん(30)は「遺体が香田さんとすれば、殺害するとは思ってもみなかった」と語った。そのうえで「解放には民間人の協力が欠かせなかったのに、一方で米軍が空爆などで民間人を殺し続けている。これでは、民間人を逆に敵に回してしまう」と指摘。「民間人を殺害する戦争が本当に許されるのか、米国を支持する日本政府の姿勢は正しいのか、国民の間で徹底した議論をすべき時ではないか」と話した。

安田さんと一緒に人質となった渡辺修孝さん(37)は電話での取材に「コメントしません」とだけ話した。

高遠菜穂子さん(34)は、北海道千歳市の自宅には不在で、家族もどこにいるのかは知らないという。代わって母京子さん(65)が「正式に香田さんと確認できたわけではないので、何も申し上げられません」とだけ話した。

高遠さんと共に人質になったフォトジャーナリストの郡山総一郎さん(32)は「(解放された)自分の立場では何もコメントできない」と語った。(毎日10/30 13:37)

●「何も言えない」遺体発見に官邸慌ただしく

イラクで武装組織に拘束された香田証生(しょうせい)さんの可能性がある遺体が見つかったことで、政府は30日未明から、慌ただしく身元の確認作業に追われた。 

遺体を発見した米軍の情報に頼らざるを得ないため、首相官邸や外務省では情報が交錯し、対応に手間取っている。 

「何も言えない」「確認中だ」。30日午前2時半ごろから首相官邸に駆けつけた首相秘書官らは、一様に固い表情を見せた。 

午前3時過ぎに到着した細田官房長官は、「香田さんらしき人が見つかったのか」との記者団の質問に、「それに近いですね」と表情を曇らせた。 

首相官邸地下の危機管理センターでは、関係省庁の局長級による「在イラク邦人人質事件対策本部」の幹事会が断続的に開かれた。細田長官は「遺体が香田さんだと確認したわけではない。全力で事実確認を進める」と記者団に強調した。 

外務省にも町村外相、逢沢一郎副大臣らが集まり、情報の分析にあたった。 

小泉首相が待機する東京・東五反田の仮公邸にも、午前4時過ぎに首相専用車が入り、玄関前で待機したが、午前5時過ぎには離れた。 

30日午前の段階では、日本側が直接、遺体を見ることができないため、様々なルートで入る情報の真偽の見分けが付かず、政府の対応は混乱した。 

細田官房長官は午前5時前、記者団に「米側は遺体をカタールに搬送中で、日本時間の午前4時ないし5時に首都ドーハに着くことが分かっている」と明言した。 

しかし、外務省の高島肇久外務報道官は午前11時半の会見で、「出発したと確認を取れていない。その後、米側から搬送地について、『クウェートにする可能性がある』などの追加情報が入りつつある」と修正した。 

さらに、「現在、米側と連絡調整を行い、鋭意、事実確認を進めている」として、会見をわずか3分程度で打ち切った。 

クウェートにも米軍のドーハ基地が存在することや、米軍が同時期にイラクから搬送する遺体が別に一体あったことが、情報の混乱の原因になったという。 

アンマンの現地対策本部で記者会見し、「私もカタールに可及的速やかに向かいたい」と語った谷川秀善外務副大臣も当面、現地入りを見送った。 

「米軍の情報に完全に振り回されている」 

外務省幹部は30日昼、こう語り、現地の情報が直接確認できないもどかしさをにじませた。  (読売10/30 13:21)

●ザルカウィ幹部の集団 人質解放はイラク非派遣国のみ 

イラクで日本人旅行者の香田証生さん(24)を殺害したと見られる「イラク・アルカイダ機構」は、同国の武装集団のなかでも最も過激なイスラム系テロ組織として知られる。リーダーとされるアブムサブ・ザルカウィ幹部(38)はテロ事件で指名手配されており、米国は2500万ドルの懸賞金をかけて身柄拘束に躍起になっている人物だ。 

同機構は4月以来、13件で計22人の外国人とイラク人2人を拉致。そのうち16人を殺害した。組織は極端に政治・宗教色が強く、拉致された者の多くが殺された。解放されたのは、イラクに派兵していないトルコ人とソマリア人の例しかない。外国人が主体の組織で、4月に日本人が人質になった際に仲介役を果たした有力部族や宗教勢力の説得が通じないとみられている。 

拉致以外にも、関与が指摘されたテロ攻撃は十数件にのぼる。03年に国連現地本部(バグダッド)への爆弾テロで20人以上を殺害。今年は北部モスルなど5都市で計100人以上が死んだ6月の自動車爆弾テロのほか、今月24日にはイラク軍新兵49人の殺害で犯行声明を出している。 

リーダーとされるザルカウィ幹部はヨルダン出身で、本名はアフマド・ファデール・アルハライレ。ヨルダンの首都アンマンでホテルや米系施設などの破壊テロを計画した容疑で、01年に同国軍事法廷が被告不在で懲役15年の判決を言い渡し、指名手配されている。さらにニューヨーク・タイムズ紙などによると、02年10月にアンマンで起きた在ヨルダン米国大使館員射殺事件では、事件を指揮したとして、ヨルダン当局から本人不在のまま死刑判決を受けた。 

ザルカウィ幹部は89年にアフガニスタンに渡り、米同時多発テロの首謀者となるオサマ・ビンラディン容疑者らとつながるアラブ人武装勢力と関係を作った。01年秋には同地で負傷し、バグダッドで治療を受けたといわれる。イラク戦争後は撮影された映像がなく、正体はなぞに包まれている。 

自らは「タウヒード団」を組織。イラク戦争後は「タウヒード・ワ・ジハード(統一と聖戦)団」を名乗り、この組織が17日に国際テロ組織アルカイダへの忠誠を誓う声明をネット上に発表し、名前を「イラク・アルカイダ機構」に変えた。(朝日10/30 13:00)

●「親米」日本、テロの標的に

福岡県出身の香田証生さん(24)とみられる遺体が発見されたことで、イラクからの自衛隊撤退を取引条件にした卑劣な人質事件は最悪の結末を迎える可能性が濃厚になった。政府は「テロには屈しない」との姿勢を堅持しつつ、救出に全力を挙げてきたが、事件は日本が「有力な親米国」としてテロの標的になる構図を映し出した。香田さんのイラク入国が無謀だったことは否めないものの、自衛隊のイラク派遣という対米配慮の「国策」をいつまで継続すべきなのか、という議論を改めて呼び起こすのは確実だ。

犯人グループは、国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力「イラクの聖戦アルカイダ組織」であることが濃厚だ。同グループは「反占領」を標ぼう、最近は日本を明確に攻撃対象にしており、今月中旬には、バグダッドの日本大使館が襲撃テロの対象になる可能性が高いとの情報が米軍から寄せられていた。犯人側の狙いは「自衛隊撤退を求めて親米有力国の日本を揺さぶる」こととみられる。

自衛隊は現在、多国籍軍に参加する形でイラク南部サマワで給水、建物補修にあたっている。国連決議に基づく「国際協力活動」と位置づけられているが、実態は日米同盟を重視しての派遣だ。

政府は4月の日本人人質事件の際にも「自衛隊の撤退はしない」という姿勢を貫いた。「いったん派遣しておきながら撤退するようなことになれば、国際社会の笑い者になる」(自民党幹部)という動機以上に、外交の基本スタンスを「日米」に置く日本としては、引くわけにはいかないという事情があるからだ。

事件が(1)日本人が標的にされる(2)イラク国内の治安の悪さ−−の2点を印象づけたのは確実だ。防衛庁幹部も「事件を経て、イラクは危ないという考えがある程度広がるのはやむを得ない」と語っている。

イラクに軍隊を派遣している欧州諸国の中で、オランダが来年3月を派遣期限にしているほか、ポーランドなどが駐留継続に及び腰になっていることもあり、「いつまで米国に付き合うのか」という議論が起きるのは必至だ。民主党は事件を受け、「テロに屈する形での撤退は求めない」との方針を決めたものの、その一方で「サマワはイラク復興特別措置法が派遣の前提とする『非戦闘地域』ではない」との主張を強めるとみられ、これも世論動向に影響を与えそうだ。(毎日10/30 12:39)

●イスラム過激派、日本人は「敵」

【カイロ】イラクで拉致された香田証生さんが、犯行グループのほぼ予告通りに殺害された可能性が高まった。日本政府に交渉の余地を与えず、無慈悲に「処刑」したとすれば、イスラム過激派が日本人を「敵」として明確に位置づけていることを示す。テロ組織が米英両国と同列に日本を敵視する傾向はさらに強まりそうだ。

今年4月に日本人が拉致された際、犯人グループは、今回同様、自衛隊撤退を要求した。日本政府は要求を拒否したものの、イスラム教聖職者などを仲介にした交渉で、無事解放された。しかし、今回は交渉自体、成立していない。

イラク情勢が泥沼化し、日本など米国を支援する有志連合に対するイラク国民の視線も冷ややかになっている。「米国に協力しイラク戦争を支持してから、日本のイメージは変わってしまった。イラク人にとってもはや『特別な国』ではない」とバグダッドの女性医師ラジャード・ラクシャベンデさん(42)は話す。

日本を何度も訪れた貿易商のモハヘッディン・マロースさん(63)は戦争後、日本製品が流入し、再建にも貢献してくれると期待したが、「イラクに関心を示すのは中国企業ばかり。日本人は存在感がなく、イラク人の生活に触れようともしない。はっきり言って失望した」と突き放す。

バグダッド大政治研究所のサッタル・ドレイミ教授は「イラク全体では日本に対し依然、親近感はある。だが、米軍や暫定政府の攻撃を受けているスンニ派の多い地域では、自衛隊を派遣した日本のイメージが悪化している。こうした変化をテロリストが悪用し、イラク人協力者を増やしている可能性があるのではないか」と分析している。(毎日10/30 12:34)

●米政府、全面支援を強調

【ワシントン】イラクでイスラム過激派を名乗る武装集団に拉致され人質になっていた香田証生さんと見られる遺体が見つかったことについて、米政府は29日「身元が確認されていないので、公式の声明は出さない」(当局者)としながらも、「日本政府、イラク暫定政府、(有志)連合軍、在イラク米大使館と緊密に連絡を取り合い、すべての人質と犠牲になった人々の救出に努力している」(同)と述べ、全面的支援を行っていることを強調した。

米AP通信によると28日現在、イラクでは150人以上の外国人が拉致され、香田さん以外にも8人が拘束されたままだ。外国人人質事件の頻発からか、今回の事件に対する米国の反応も比較的、静かなものとなっている。米CNNテレビやAP通信は、遺体が発見されたと速報したものの、今年4月の邦人人質事件に比べると報道ぶりはあっさりしていた。ワシントンの日本大使館は、米政府との連絡に追われているが、米メディアなどからの照会はほとんどない状態という。(毎日10/30 11:39)

●香田さん両親、ショックで寝込む 福岡・直方市の対策本部が会見 

イラク邦人人質事件で人質の香田証生さん(24)とみられる遺体が見つかったと米軍から連絡があったことで、香田さんの実家がある福岡県直方市の対策本部は30日午前、香田さんの両親が遺体発見の知らせにショックで寝込んでいることを明らかにした。外務省からは、現地と日本のどちらで遺体の身元確認をするか検討するよう連絡があったという。

記者会見した則松正年同市企画財政部長は「父母ともにふせっている」と述べた。兄の真生さんが親せきなどからの電話に応対。母親の節子さんは「まだ本人と確認されたわけではない」と強調しているという。

また、30日未明に外務省から香田さん宅に電話があり「現地で家族が確認するか遺体を日本に持ってきて確認するか、どちらを選ぶか考えてください」と伝えられたという。

同市によると、香田さんの両親は日本政府が公式に身元確認するまで自宅待機する意向を示している。同市対策本部は31日朝まで面会を控えるという。(産経10/30 12:06)

●「遺体発見」未明の官邸、外務省は

イラクで香田証生さんとみられる遺体発見の知らせは30日未明、首相官邸と外務省を揺るがした。細田博之官房長官、町村信孝外相らが駆けつけ、緊迫した重い空気に包まれる中、遺体の身元確認作業に追われた。

東京都目黒区の自宅にいた町村外相は家族の運転する私有車で30日午前2時35分に外務省に駆けつけ、記者団に「バッド(悪い)ニュースらしい」と告げた。高島肇久外務報道官によると、日本時間で同日未明、イラク駐留米軍から遺体発見の情報がバグダッドの日本大使館に寄せられた。外務省地下1階のオペレーションルームに同省幹部らが集まり始めたのは午前2時ごろだった。

29日午前にイラク北部ティクリートでアジア系男性の遺体が見つかったとの報道があったが、夜までに香田さんとは無関係と確認された。いったんは安堵の表情で家路についただけに、幹部らの表情は険しかった。

官邸には午前2時半ごろから飯島勲首相秘書官らが緊急に集まり、情報収集に追われた。入り口で記者団に見つかった別の秘書官の一人は「忘れ物をした」と取り繕った。

東京都港区の衆院議員宿舎にいた細田官房長官には午前2時5分に外務省から連絡が入った。小泉純一郎首相は品川区の公邸で町村外相から連絡を受けた。午前3時過ぎに首相官邸に入った細田長官は記者団から「香田さんの遺体が見つかったのか」と聞かれ「それに近い情報が入っている」。

午前4時、外務省の高島外務報道官が「香田さんに関する新たな情報が入った」と記者会見を始めた。細田長官は「遺体の確認にはしばらく時間がかかる」と言い残して午前5時前に官邸を後にし、与党幹部の集まる自民党本部へ報告に向かった。幹部がひとまず解散した時は、空が白み始めていた。(毎日10/30 11:37)

●香田さんとみられる遺体、至近距離から後頭部撃たれる 

イラクの消息筋は30日、朝日新聞バグダッド支局の助手に、香田さんとみられる遺体について「至近距離から後頭部を撃たれていた」と語った。銃弾によるものを含め、顔は激しく損傷していたという。胸や腹にも傷跡があったという。別の外交筋も遺体がかなり傷ついていることを認めた。 (朝日10/30 10:37) 

●遺体に激しい拷問のあと 武装組織の見せしめか 

イスラム過激派を名乗る組織に拉致された香田証生さん(24)=福岡県直方市出身=とみられる遺体がイラク中部バラドで見つかった事件で、外交筋は30日、遺体には顔を含めた全身に激しい拷問や殴打のあとがあったことを明らかにした。

イラク南部サマワに駐留する陸上自衛隊の48時間以内の撤退要求を日本政府に拒否されたため、過激派組織が見せしめに拷問を加えた可能性がある。現時点では死因は不明としている。

外交筋がイラク駐留米軍から寄せられた情報として語ったところによると、金品を含め所持品はなかったが、身長や体重、後頭部のはげた部分の特徴が香田さんとほぼ一致、本人の可能性が高いと判断した。遺体発見時の状況や着衣などは不明。

同筋によると、遺体は米軍がバラドで発見した後、バグダッドの米軍施設に搬送。より詳しい検視のため設備の充実したティクリート総合病院に移送、その後に米軍主体の多国籍軍が管理する遺体安置所に運ばれた。(共同10/30 08:05)

●イラクで香田さんとみられる遺体 身元の最終確認急ぐ 

イスラム過激派を名乗る組織に拉致された福岡県直方市出身の香田証生さん(24)とみられる遺体が発見されたとの連絡が30日未明、米軍から日本政府にあった。政府は遺体の身体的特徴から香田さんが殺害されたとみて、指紋や歯型などで最終確認を急いでいる。

外務省の高島肇久外務報道官は30日未明の記者会見で、ティクリートとバグダッドの間のバラドで発見された遺体の身長、体重、後頭部の状態が香田さんと一致した部分があるとの米軍情報を明らかにした。高島氏は新たな犯行声明はないと述べた。自民党の久間章生総務会長は「顔の特徴から香田さん本人に間違いないと外務省が連絡してきた」と述べた。

昨年11月に奥克彦大使ら外交官2人が殺害されたほか、今年5月にはフリージャーナリストの橋田信介さんら2人が襲撃、殺害されており、日本人の犠牲者は5人目。

香田さんを拉致したとする「イラクの聖戦アルカーイダ組織」はイラク・サマワに駐留する自衛隊の撤退を解放の条件としたが、日本政府はこれに応じなかった。同組織は自衛隊を48時間以内に撤退させなければ、ほかの人質同様、首を切ると脅迫していた。

直方市在住の香田さんは父母、祖父母と5人暮らしで、イスラエルからアンマンを経由してイラクに入った。香田さんが宿泊していたアンマンのホテル関係者は、香田さんが忠告に耳を貸さずイラクに向かったとしている。

「イラクの聖戦アルカーイダ組織」が26日にウェブサイトに流した映像の中で、香田さんは「小泉(首相)さん、彼らは自衛隊の撤退を求めています。さもなくば僕の首をはねると言っています。すみませんでした。また日本に戻りたいです」と日本語で語っていた。

「イラクの聖戦アルカーイダ組織」は、国際テロ組織アルカーイダとの関係が指摘されるアブムサブ・ザルカウィ氏が率いており、複数の欧米人らを拉致し殺害する残忍さで知られる。

≪外務報道官会見要旨≫ 

外務省の高島肇久外務報道官が30日未明、イラク邦人人質事件に関して行った記者会見の要旨は次の通り。

高島氏 現地時間29日午後(日本時間30日未明)、バグダッドの日本大使館に米軍からバラドで日本人らしい遺体が発見され、香田証生さんの体の特徴と一致する部分があると連絡が入った。さらに調査するため遺体はカタールの首都ドーハに運ぶ。政府は米側と連携しつつ全力で事実確認を進める。家族には午前2時半に連絡。小泉純一郎首相には町村信孝外相から電話で連絡した。遺体確認のためドーハに在クウェート大使館の医務官が向かう。現地対策本部の谷川秀善外務副大臣も向かう。

−身体的特徴とは。

高島氏 身長、体重、後頭部のはげた部分の特徴が似ているようだ。米軍が香田さんの可能性があると判断した。

−遺体の状況は。

高島氏 銃撃の跡があるという報告はない。首が切られていることはないと考えている。(外傷の)情報は得ていない。(死因は)分からない。

−犯行グループから声明はあったか。

高島氏 情報の公表があったとは聞いていない。

−発見時間は。

高島氏 米軍がいつ発見したか定かな情報はない。身体的特徴に一致する部分があるとの情報が入ったのは本日未明だ。(産経10/30 07:00)

●香田さんバスに乗れず、ラマダンで便数激減

【アンマン】イラクで武装組織に拘束された福岡県直方市の香田証生(しょうせい)さん(24)が、バグダッドでホテルに次々と宿泊を断られ、出発地のヨルダン・アンマンにバスで戻ろうとしたものの、ラマダン(断食月)で便数が激減、24日のバスに乗れずに市内を歩き回っていたことが、29日わかった。バス会社に「何とか乗せて。あと20ドルしかない」と懇願していた姿も目撃されている。 

政府関係者や目撃者によると、21日にバグダッド入りした香田さんは23日、市内の外国人用の高級ホテルでアンマン行きのバスを予約しようとした。しかし、「バスは満席らしい。予約できない」と言われ、「そろそろ金がなくなる」と訴えていた。 

24日昼前、バスターミナルに出向き、アンマン行きのバスと直接、交渉する姿が目撃されている。香田さんはバス会社員に「何とか乗せてほしい。あと20ドルしか残っていない」と懇願していたという。 

イスラム圏は今月中旬からラマダンに入っており、サウジアラビアなどへの巡礼用に多くのバスが振り向けられている。いつもは1日1便あるアンマン行きのバスも、ラマダン月は週2便に減り、次の便は27日だった。 

バスに乗れなかった香田さんは、タクシーの運転手から「別の旅行会社でバスを探そう。2000ディナール(約150円)で連れて行く」と持ちかけられ、「高い」と断り、周辺をうろうろしていた。このバスターミナルで目撃されたのを最後に香田さんの消息はつかめず、政府関係者は「歩いているところを誘拐されたか、タクシーの運転手が武装組織に引き渡したかのどちらか」とみている。 

香田さんは20日にアンマンを夜行バスで出発、21日昼前にバグダッドに入った。バスターミナルのサバーハ・サリーハさん(47)は「破れた服を着ていた」とその姿を覚えていた。イラク入り前、香田さんはアンマンのホテルで「イラク行きは100ドルで足りるか」と聞いており、所持金は少額だった可能性が高い。  (読売10/30 05:04)

●「香田さんの体の特徴と一致する部分」 外務報道官会見 

イラクで武装グループに香田証生さん(24)が拘束されていた事件で、外務省の高島肇久外務報道官は30日午前4時、記者会見し、バグダッド北方のバラドで日本人らしい遺体が発見されたと発表した。現地に駐留する米軍から寄せられた情報という。高島報道官は「香田さんの体の特徴と一致する部分がある。香田さんの可能性があると米軍が判断した」などと述べた。身長や体重、後頭部の一部がはげているなどの特徴が似通っている、という。 

日本政府は身元確認をするため、遺体をカタールの首都ドーハに運ぶ。遺体は日本時間の午前4時から5時ごろドーハに到着する。 

バラドはバグダッドと、北部のティクリートの中間に位置している。 (朝日10/30 04:42)

●イラクで遺体 香田さんの可能性も 

政府与党関係者は30日未明、イラクのバグダッドとティクリートとの間で発見された遺体が身体的特徴から拉致された香田証生さん(24)=福岡県直方市出身=に間違いないと語った。(産経10/30 03:23)

●香田さんの最後の目撃情報は23日午前11時45分  

イラクで香田証生さん(24)が拉致された事件で、ヨルダンの現地対策本部(本部長・谷川秀善外務副大臣)は29日の記者会見で、これまでに確認された香田さんの足取りを発表した。 

香田さんは18日にイスラエルから陸路でヨルダン入りし、19日にアンマンのクリフホテルに宿泊。20日午後5時ごろ、イラク行きのバスが出るマハッタバスターミナルに向かい、午後6時すぎにバスに乗った。 

バスは21日午前11時半ごろ、バグダッド到着。香田さんは23日午前11時45分ごろ、再びバグダッドのバスターミナルに現れたが、この日はバスが運休で、次の運行は25日と聞かされ、立ち去った。これが現時点で確認されている最後の目撃情報という。 

また、バグダッドのボルジュ・アラブホテルとカサブランカホテルで宿泊を拒否されたことが確認された。香田さんがどこに宿泊していたのかは確認されていない。 

また、アンマンの日本大使館は20日午後9時ごろ、クリフホテル従業員からの通報で香田さんのイラク行きを知り、バグダッドの日本大使館に連絡したという。 

谷川副大臣は29日、香田さんの泊まったクリフホテルとマハッタバスターミナルを視察した。 (朝日10/29 23:46)

●イラクの日本人人質、所在・安否なお確認できず

イラク日本人人質事件は29日、人質の香田証生さん(24)=福岡県直方市出身=の安否確認につながる有力な情報がないまま、犯行グループのイスラム過激派が香田さんの殺害を警告した「48時間」の自衛隊撤退期限が過ぎた。

犯行グループから新たな声明はなく、救出に結び付く情報も得られていない。政府内には「長期戦も覚悟しなければならない」(外務省幹部)と懸念する声が出始めた。

細田博之官房長官は同日午後の記者会見で、事態の進展がみられないことに「もう随分時間もたったので心配している」と、憂慮の念を表明。引き続き米国やイラク暫定政府など関係国の協力を要請し、犯人グループ「イラクの聖戦アルカイダ組織」との接触に全力を挙げる方針だ。イラク暫定政府内務省は特別指揮室を設け情報収集に当たっている。

小泉純一郎首相は同日夜、記者団に「香田さんが早く解放されることを期待する」とした上で「基本路線は変わらない。救出に全力を尽くす」と述べ、自衛隊撤退には応じない考えを重ねて強調した。 (共同10/29 23:36) 

●首都西方で大規模攻撃準備 邦人人質事件に影響も

【カイロ】イラク駐留米軍当局者が29日明らかにしたところでは、米軍は、首都バグダッド西方のファルージャとラマディの反米武装勢力を掃討するため、大規模な攻撃準備を進めている。

ファルージャにはヨルダン人テロ容疑者アブムサブ・ザルカウィ氏が潜伏中とされている。米軍司令官はロイター通信に「(攻撃は)決定的なものとなるだろう」と述べた。

香田証生さん(24)を人質にしたザルカウィ氏の「イラクの聖戦イラク組織」は、首都やその周辺、首都西方を拠点にしているとみられている。

米軍は4月にもファルージャとラマディへの大規模攻撃を実施。戦闘は熾烈(しれつ)を極め、イラク側の死者は600人を超えたといわれている。外国人人質事件の急増・凶悪化の転機は、この大規模攻撃だった。米軍が新たな大規模攻撃に踏み切れば、香田さん救出に向けた努力に悪影響が出る可能性も否定できない。 (時事10/29 23:02)

●政府、体制立て直し メディアも重視

政府は29日、香田証生さん(24)がイラク武装勢力の人質になっている事件で、犯人側が自衛隊撤退を要求した「48時間以内」の期限の目安を超えたことを受け、対応策を再検討した。これまでは交渉ルート確保を目指してきたが、手がかりがないまま時間が経過。「区切り」を経て緊迫感が募る中、メディアを通じた国際社会への訴えなどにさらに力を入れる方針だ。

小泉純一郎首相は29日夜、記者団に「基本方針は変わりません。救出に全力を尽くします」と語り、犯人側の要求には応じないで香田さんの解放を目指す方針に変更はないことを強調した。

町村信孝外相はこれまで2回、カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」のインタビューに応じた。犯行声明が香田さんを「自衛隊関係者」としている点を重視し、外相は「香田さんは自衛隊とも日本政府ともまったく関係のない純粋な民間人」と訴えた。

外相は今後も機会があればメディアに出演する。与党提案を受け、政府は(1)自衛隊の活動を評価するムサンナ県知事らにアルジャジーラで日本の支援について説明してもらう(2)イラク国内のテレビに人質の早期解放を求めるCMを繰り返し流す−−といった検討も始めている。

一方、政府はイラク暫定政府、米国など計25カ国に協力を要請しているが、今後、イタリアなど過去に人質が無事解放された国に交渉過程の詳しい情報提供を求める方針。バグダッドには外国人へのテロ情報があり、大使館員による情報収集は難航、政府内には事件の長期化をにらんだ対応の必要性を指摘する声も出ている。(毎日10/29 21:24)

●香田さんの即時解放訴える 岡田代表

民主党の岡田克也代表は29日、国会内でカタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」のインタビューに答え、イラクで人質になっている香田証生さん(24)の即時解放を訴えた。岡田氏は「民主党は自衛隊派遣に反対している。(しかし)今回のようなやり方は、撤退(の目的)にいい結果は呼ばない」と述べた。

また、川端達夫幹事長は同日の記者会見で、事件について「多くの反対がある中で自衛隊を派遣し、政府は大変重い責任を負っている」と述べた。人質解放に向けては政府に協力姿勢を示してきた民主党だが、解放交渉が困難を極めている状況へのいらだちから、次第に批判を強めつつある。(毎日10/29 20:29)

●香田さん消息は依然不明 政府内に長期化の見方 

政府は29日午後、イラク邦人人質事件で、周辺国やイラク人関係者の協力も得て、犯人グループ「イラクの聖戦アルカーイダ組織」との交渉ルートづくりや、拉致された香田証生さん(24)=福岡県直方市出身=の足取り、消息確認を続けた。

しかし同日未明に自衛隊の撤退要求期限が過ぎたことに伴う犯行グループからの新たな声明もなく、進展につながる有力情報は得られていない。政府関係者からは「事件長期化への構えも必要になってきた感じだ」との指摘も出始めている。

細田博之官房長官は29日午後の記者会見で、香田さん救出に向けた取り組みに関連して「詳細なことはお話しできないが、もうずいぶん時間もたったので心配している」と述べ、懸念を示した。

政府は同日夜に首相官邸で野田健内閣危機管理監や関係省庁局長らによる対策本部幹事会を開き、情報分析を続行。週末も野田氏を中心に情報収集を進め、必要に応じて幹事会や関係閣僚による対策本部を招集する態勢で臨む。

政府は29日午前に、イラク北部でアジア系とみられる男性遺体が見つかったとの情報を受けて、事件との関連について確認を進めたが、別人と判明した。(朝日10/29 19:27)

●発見遺体はイラク人 香田さんとは無関係 

イラク北部ティクリートの病院関係者は29日、ティクリート近郊で発見されアジア系と報道された遺体は米軍で働くイラク人通訳だと述べ、イラクで拉致された香田証生さん(24)とは関係ないことを明らかにした。

AP通信によると、家族が29日に遺体を引き取った。

ドイツ紙ウェルトは28日、ティクリートの東約30キロの地点で、アジア系とみられる男性の遺体が見つかったと報じていた。

病院関係者は、遺体が見つかったのは27日で、同日以降ティクリート周辺で遺体は見つかっていないとしている。(共同10/29 19:12)

●警察「日本人でない」 イラクで発見の遺体 

ロイター通信によると、イラク北部ティクリートの警察当局者は29日、ティクリート近郊で発見されアジア系と報道された男性の遺体について、服装や肌の色から日本人ではなく、イラクで拉致された香田証生さんではないとの見方を示した。

警察によると、遺体の男性はあごひげがあって肌の色が濃く、白いシャツに、インドやパキスタンなどで着用されるゆったりしたズボンをはいていた。

遺体には銃撃されたあとがあり、腕には焼け焦げたロープとみられる物が付着していたという。

ドイツ紙ウェルトは28日、ティクリートの東約30キロの地点で、アジア系とみられる男性の遺体が見つかったと報じていた。(共同10/29 18:25)

●アジア人遺体発見報道、首相「確認していない」 

政府は29日昼、イラク北部でアジア人とみられる遺体が見つかったとの一部報道について、イラク人質事件対策本部の緊急幹事会を開き、情報収集に当たった。外務省はイラク暫定政府の警察当局に事実関係の確認を要請した。

小泉純一郎首相は同日昼、首相官邸で「(報道について)まだ聞いていない。まだ確認していない」と記者団に述べた。

首相は、香田証生さんの安否についても「まだ聞いていない」と指摘、「私から具体的対応について発言することは控えたい。あらゆる手を尽くしている」と強調した。

細田博之官房長官も首相官邸で記者団に「報道は承知しているが、未確認だ」と語った。

外務省幹部は「(イラク北部の)ティクリートの医務当局が確認(作業を)していると聞いている。犯行グループの拠点と相当離れており慎重に判断したい」と述べた。(産経10/29 14:45)

●イラク北部で「アジア的な特徴の遺体」 ドイツ通信報道 

イラク北部ティクリート近郊で、アジア的な特徴がある外国人の遺体が見つかったと現地発のドイツ通信が報じた。病院関係者が28日語ったところによると、男性で縛られており、頭部と胸部に銃で撃たれた傷があったという。 

同通信は殺害推定日時には触れていない。ティクリートは治安が極度に悪化している「スンニ派三角地帯」にあり、フセイン元大統領の出身地。遺体はティクリートから約30キロ東で見つかったという。 

政府は29日午前11時半、対策本部の幹事会を開き、ティクリートで遺体が発見されたとする報道について慎重に分析を進めた。小泉首相は同日昼、「まだ確認していない」と首相官邸で記者団に述べた。外務省幹部は「夜明けを待って現地に電話連絡する。(イラク中部の)スンニ・トライアングルを越えて、そんなに北まで連れていかなければならない理由があるのだろうか」と語った。政府はイラク暫定政府や米軍と連絡を取って確認を進める考えだ。 (朝日10/29 13:47) 

●家族ら不安の夜明け イラク日本人人質事件 

イラク邦人人質事件で29日朝、武装グループが示した期限が過ぎた。しかし依然安否に関する情報はなく、福岡県直方市の香田証生さん(24)の実家では、父親の真澄さん(54)が無事を祈り続けた。

香田さん宅には29日未明まで友人らが心配そうな表情で訪れ、家の明かりは一晩中ついたまま。真澄さんの友人によると、真澄さんは1階で仮眠を取りながら連絡を待ち、他の人が別の部屋で一晩中、テレビニュースを見た。

香田さんの母、節子さん(50)と兄、真生さん(26)は28日、外国メディアなどに救出を訴えるため上京。実家には真澄さんが親類らと残った。同日夜に市職員が面会に訪れた際、証生さんが拘束されている映像が偶然テレビで流されると、真澄さんは「見ていられない」と顔を背けたという。

市の対策本部では職員約10人が泊まり込みで待機。しかし新しい情報は全くなし。向野敏昭市長は「(殺害の情報がないことに)ある意味ほっとしたが、これからが心配。長期化するのかも」と案じた。(産経10/29 09:14)

●「男2人が香田さんを車に」バグダッド、目撃者が証言 

イラクで起きた香田証生さん拉致事件で、香田さんが23日にバグダッドのバスターミナル付近で、2人の男に話しかけられ、車に乗せられるのを見たとバス会社職員らが朝日新聞バグダッド支局の助手に証言した。男2人はイラク人と見られているが、素性は不明。事件との関係も判明していない。 

目撃したのは、都心のターミナルに事務所がある公営バス会社の運転手や事務職員ら数人。その1人、ラアド・ハーシムさん(54)が28日語ったところによると、香田さんは23日午前、事務所に現れた。英語ができるハーシムさんが中心になって応対したという。 

香田さんは「今日中にアンマンに行きたい」と言った。その日はアンマン行きの便は運行していなかった。翌日の便の予約を勧められた香田さんは、ハーシムさんによると「何かにおびえるように震え出した」という。 

それを見て心配した運転手の1人が、アンマン―バグダッド間などを走るタクシーが集まる別の地区の一角まで車で連れていこうと申し出た。香田さんは「所持金が20ドルしかない」と言って、これを辞退したという。 

香田さんは事務所を出てバスターミナルの門まで歩いて行った。そこに2人の若い男が近づき、話しかけた。そばで見ていたという運転手サバハ・サーレハさん(44)は「直前まで事務所の外をうろついていた男たちだった。2人とも20代で、1人が英語で何か話した。それまで暗い顔をしていた香田さんは急に笑顔になり、男たちについていって、近くの通りに止めてあった黒い車に乗り込んだ」と話した。 

サーレハさんらの話によると2人は日焼けしていて、1人は黒いズボンと色物のシャツ、もう1人はカーキ色のズボンとTシャツを着ていた。 

一方、バグダッドのアガディールホテルの従業員は当初、香田さんが宿泊を希望して断られたのは「24日」と話していたが、「21日午前11時半ごろ」と修正した。 (朝日10/29 09:14)

●「反応あれば即対応」 外務副大臣、期限を重視 

イラク邦人人質事件で現地対策本部長を務める谷川秀善外務副大臣が28日記者会見し、香田証生さん(24)を拉致した組織が示した自衛隊の撤退期限を同夜(日本時間29日未明)に迎えることについて「(犯人側から)何か反応があれば即対応する」と述べ、期限をめぐる動きを注視している姿勢を示した。

谷川副大臣は期限について「どこで起算するか分かりにくいが、今夜は一つのめどだと思う」と語った。また、香田さんを拉致した組織からはこれまで何のコンタクトもないと述べた。

記者会見に先立ち谷川副大臣はヨルダンのアブドラ国王、ムルキ外相と会談し、情報収集や香田さん救出に向けた協力を要請。これに対し国王は既に27日の段階で、日本側と協力するよう指示を出したことを明らかにしたという。

副大臣はまた、アンマンの日本大使館でイラク暫定政府のサッファール保健副大臣とも会談し、協力を要請した。(共同10/29 01:39)

●政治レベルでの協力要請を拡大 政府

福岡県出身の香田証生さん(24)がイラク武装勢力の人質になった事件で政府は28日、ヨルダンのアブドラ国王やイタリアのフラティニ外相など政治レベルでの協力要請先をさらに拡大し、救出を目指して活動を続けた。29日未明には、犯人側が自衛隊撤退を求めて指定した「48時間以内」の回答期限を迎えるとの見方もあるため、政府は情報収集を急いでいるが、有力な手がかりは依然つかめていない。

アブドラ国王には、ヨルダン入りした谷川秀善副外相が面会。フラティニ外相には町村信孝外相が電話を入れ、それぞれ助言を求めた。小泉純一郎首相は28日夜、記者団に「いろいろ働きかけているが、まだ(香田さんの)場所等は分かっていない」と語った。(毎日10/29 1:10)

●外相、香田さん解放訴え アルジャジーラに電話出演 

町村信孝外相は28日、中東の衛星テレビ、アルジャジーラに電話で出演し「日本はイラク国民の友人」と訴え、イラクで武装勢力の人質になっている香田証生さんの解放を強く求めた。外相は前日に同テレビのビデオ撮りに応じている。

外相は「日本の友人であるイラクの真心に訴える」と切り出し、南部サマワに駐留する自衛隊の役割について「人道支援のためにイラクにいるのです」と述べ、日本のイラク復興支援を強調。香田さんについて「自衛隊とも、日本政府とも関係がない」と、民間人であることをあらためて指摘した。

その上で、今はイスラム教徒にとって宗教的に重要なラマダン(断食月)中であることに触れ「そのような時期に人質に対する残虐行為が決して行われることがないよう希望している」と、早期解放を訴えた。(共同10/29 00:42)

●進展なく「撤退期限」

【バグダッド】イラク日本人人質事件は28日、香田証生さん(24)=福岡県直方市出身=の殺害を予告したイスラム過激派が陸上自衛隊の撤退期限とした同日夜(日本時間29日未明)を前に、有力イスラム聖職者組織が仲介協力を事実上断念。犯人側との交渉が実現せず解放に向けた動きのないまま、事件は重大局面を迎えた。日本政府は緊迫感を募らせ、米軍などによる救出作戦も視野に、香田さんの所在確認に全力を注いだ。

政府はイラク暫定政府と緊密に連絡を取り合っているが、小泉純一郎首相は28日夜、記者団に「まだ(拘束)場所などは分かっていない」と難航ぶりを認めた。

香田さんの母節子さん(50)と兄真生さん(26)は同日、中東の衛星テレビ、アルジャジーラで解放を訴えるため上京し取材を受けた。町村信孝外相も同テレビに出演、解放を訴えた。(共同10/28 23:38)

●町村外相が伊外相に助言求める

福岡県出身の香田証生さん(24)がイラク武装勢力の人質になった事件で、町村信孝外相は28日夜、イタリアのフラッティーニ外相に電話を入れ、人質解放交渉への助言を求めた。同国では9月に国民がイラク武装勢力の人質になったものの、無事解放されている。政府はすでに事務レベルでイタリアに協力要請を行っているが、犯人側が要求した自衛隊撤退期限が迫る中、改めて閣僚レベルの要請を行った。

電話協議で、町村外相は「ぜひうまくいったノウハウを教えていただきたい」と求めたのに対し、フラッティーニ外相は「わが方の情報機関から必要な話を伝える。協力は惜しまない」と応じた。イタリアは政府が協力を求めている計25カ国のうちの一つ。27日にローマの日本大使館を通じ、28日には在日イタリア大使館に協力を求めた。

イタリアの非政府組織(NGO)の女性2人は現地時間の9月7日、バグダッドで武装集団に拉致されたが、同月28日、同市内で解放された。ベルルスコーニー首相は政府が16回以上、現地の仲介者を通して交渉の場を持ったことを明らかにしている。

香田さんを拉致した武装グループは日本時間の27日午前2時7分にインターネットのホームページに香田さんの映像を掲載した。しかし、48時間の起点を武装グループは指定しておらず、29日午前2時7分が期限となるかは判然としていない。28日に民主党の会合に出席した外務省の小井沼紀芳領事局参事官は「これから12時間がヤマ場になる」と語った。(毎日10/28 23:19)

●外相、中東TVで香田さん解放を訴え 

カタールの衛星テレビ局アルジャズィーラは28日、イラクで武装勢力に拉致された香田証生さんの解放を訴える町村信孝外相の新たなメッセージを放映した。 

メッセージは外相の日本語による肉声と、アラビア語の翻訳音声で流された。外相は「自衛隊はイラクの人道的復興を支援するために活動している」としたうえで「香田さんは自衛隊や日本政府とまったく関係がない」と指摘。「すべての日本国民は香田さんの解放を望んでいる」と述べた。(日経10/28 23:03) 

●聖職者協会幹部「前と同じようにはいかない」

武装組織が日本人男性の香田証生さんを人質にイラクからの自衛隊撤退を要求している事件で、同国のイスラム教スンニ派団体、イラク・イスラム聖職者協会の有力幹部ファイディ師は28日、バグダッドで日本経済新聞に対し「前(の事件)と同じようにはいかない」と述べ、人質解放が容易でないとの見方を示した。協会は4月にイラクで起きた邦人誘拐事件で武装勢力と日本側を仲介し、人質の無事解放につなげている。

ファイディ師は最近のイラクでの外国人誘拐について「犯人が身代金を要求するなど目的が多様化している」と指摘。今回も日本政府が支援を求めてきたことを示唆し、武装組織に「香田さんの解放を呼び掛けてはいる」と明かした上で、「人質問題は以前よりも複雑になっている」と語った。 (日経10/28 22:51) 

●イラク邦人人質事件、29日未明にも「自衛隊撤退」期限

イラク邦人人質事件は28日夜(日本時間29日未明)、香田証生さんを拘束した武装勢力が設定したサマワの陸上自衛隊の撤退期限を迎える。日本政府は引き続き解放に全力を挙げているが、武装勢力側とは接触できていないもよう。有力な仲介者も現れておらず、難航しているとみられる。

武装勢力は自衛隊の撤退期限を「48時間以内」と設定。拘束の映像がウェブサイト上に載ったのが日本時間の27日午前2時7分のため、48時間後にあたるのは同29日午前2時7分となる。ただ、日本政府はその時間帯が期限かどうかは「まだ分からない」としている。

アンマンの現地対策本部長を務める谷川秀善外務副大臣は28日午後(日本時間同日夜)、ヨルダンのアブドラ国王と会談。早期救出に向けた協力を呼び掛ける。 (日経10/28 22:29) 

●人質解放を呼びかける文書 民主党

民主党は28日、イラク日本人人質事件で国際テロ組織アルカイダ系の武装グループに人質解放を呼びかける文書をまとめた。岡田克也代表名で「このようなむごいやり方をしても自衛隊の撤退につながらない。同胞の命と引き換えに要求をする人たちの主張に耳を貸すわけにはいかないという気持ちになる」として、人質の即時解放を求める内容。同党は文書をカタールの衛星放送「アルジャジーラ」で放送するよう交渉することを検討している。(毎日10/28 22:04)

●救出訴え「アルジャジーラ」出演へ

香田さんの家族は渋谷区にあるアルジャジーラ東京支局に入った。外務省などによると、インタビューで救出を求める家族の心情を訴え、収録後、放映されるという。 

家族が「何かできることがないか」と同省に問い合わせたことに対し、同省が出演を提案。家族側が応じることになった。高島肇久・外務報道官は「犯人グループの声明の中に、香田さんが自衛隊の関係者であるという表現があるのが気になっていた。事実に反するので、アラブのテレビに出ればどうかと申し上げた」と説明している。 (朝日10/28 22:13)

●香田さんの家族が東京入り、特派員協会などで会見へ

イラクで人質になった福岡県直方市の香田証生さん(24)の母、節子さん(50)と長男、真生さん(26)が、外国特派員協会(東京都千代田区)で記者会見などを行うため、28日夜、東京入りした。 

直方市の対策本部によると、外務省が外国のメディアに対する会見を提案、香田さんの家族が了承したという。節子さんらは同日午後、自宅を出発、JR小倉駅(北九州市)から新幹線で東京入りした。(読売10/28 21:55)

●直方市で解放訴える緊急集会

イラクで武装グループに誘拐された香田証生さんの解放を訴える緊急集会が28日、福岡県直方市須崎町の公園であった。証生さんの叔母、香田由美さん(40)が「証生はかけがえのない家族。命が助かることだけ願っています」と解放への思いを語った。

集会は、証生さんの解放を求める住民グループや、労働団体などが主催した。由美さんは、証生さんのいとこの松尾大輔さん(22)とともに出席。武装グループが要求した自衛隊のイラク撤退期限が刻一刻と近づくこともあり、表情には疲労の色がにじみ、用意した文書を読み上げる声が震えた。

由美さんは「軽率な行動で迷惑をかけたことは分かっている。家族が一番怒っているが、証生はかけがえのない家族」と語った。また「(期限が)あと数時間という時を過ごしている。家族はいてもたってもいられない」と、不安と焦りでいっぱいの心境を訴えた。そのうえで「支援の気持ちが誘拐した相手に届き、命が助かることを願っています」と話した。

会場には約150人が集まり、家族らの訴えに耳を傾けた。直方市内の男性(25)は「同年代なので、ニュースで事件を知って驚いた。早く解放されてほしい」と心配そうに話した。(毎日10/28 21:42)

●「危険な目に遭わなかった」イラク訪問者の話聞き入国決断か

イラクで拉致された香田証生さん(24)が今月中旬ごろ、イスラエル・テルアビブのホテルで、昨年12月にイラクを訪れたフランス人宿泊客から「危険な目には遭わなかった」との話を聞いて驚き、イラク入りの方法を詳しく聞いていたことが28日分かった。これが入国の引き金になった可能性がある。

この宿泊客はヨハン・ドラヤさん(27)。ドラヤさんは滞在先のイスラエル北部のキブツ(集団農場)で同日、電話取材に対し「彼はイラクへの門戸が開かれていることにとても興奮し、入国したいと言っていた」と説明。「こんなことになってとても申し訳ない。私にできることがあれば何でもしたい」と話した。

ドラヤさんは昨年12月に約2週間かけてバグダッドや北部モスルなどイラク国内を旅行。今月に入ってからテルアビブの宿で約2週間の滞在中、毎日のように同宿の香田さんにイラクの話をし、「銃声は聞こえたが、問題はなかった」などと伝えたという。

入国方法に関し、アンマンのクリフ・ホテルでイラクへ向かうタクシーを頼むことができると伝え、バグダッドではアンダルス・ホテルに泊まるよう薦めたという。

香田さんはテルアビブの宿でイラクのニュースをテレビで見ていたといい、ドラヤさんは「治安の問題については分かっていたと思う」と話した。(共同10/28 21:40)

●邦人出発の3時間後に通報 イラクのホテルが日本大使館に 

イラク邦人人質事件で、武装組織に拉致された香田証生さん(24)がヨルダンのアンマンで20日夕、バグダッド行きのバスに乗り込んだ約3時間後、香田さんが宿泊していたホテルの従業員がアンマンの日本大使館に電話で通報していたことが28日、分かった。

大使館が電話を受けた時点でバスは既にイラク国境に差しかかっていたとみられ、大使館は日本の外務省やバグダッドの日本大使館に急きょ連絡したという。

大使館に電話したのはアンマンの「クリフ・ホテル」従業員サメルさん。関係者によると、香田さんを乗せたバスは20日午後6時ごろ、アンマンを出発。サメルさんは午後9時すぎごろに大使館に「香田さんを止めようとしたが、出発してしまった」などと電話した。香田さんの動きについて大使館側はこの時初めて知ったという。(共同10/28 21:17)

●聖職者協会「協力できない」 武装組織、呼び掛けに応えず意味なし 

4月の邦人人質事件で解放を仲介したイラクのイスラム教スンニ派有力組織、イラク・イスラム聖職者協会のスポークスマン、ムハンマド・ファイディ師は28日、同協会は、武装勢力に拉致された香田証生さん(24)の解放に協力できないと述べた。

香田さんを拉致したのは、国際テロ組織アルカーイダとの関係が指摘されるザルカウィ氏の武装組織。

ファイディ師は、同組織は「われわれの呼び掛けに応えないので、解放を訴えるのは意味がない」と述べた。

同師はまた、同組織が香田さんについてイラク南部サマワに駐留する陸上自衛隊の関係者だと説明していることも、協力できない理由の1つに挙げた。(共同10/28 21:10)

●香田さんの解放、手詰まり感強まる

【カイロ】イラクで拉致された香田証生さん(24)の解放に向けて、イラク国内では仲介役として期待される宗教勢力や部族長が犯人グループとの接触ができない状態で、手詰まり感が強まっている。4月の日本人人質事件で宗教勢力や部族長が解放に大きく貢献したが、今回は事件の様相に際立った違いを見せている。

4月の人質事件の際、高遠菜穂子さんら人質3人の解放に立ち会うなど、犯人グループとの交渉にあたったイスラム教スンニ派の組織「イラク・イスラム聖職者協会」の幹部、ハリース・アベイディ師は「今回は犯人がどのようなグループなのかも皆目わからない」と困惑を隠し切れない。

4月の事件では、米軍の攻撃を受けていたバグダッド西方ファルージャの一般市民が3人を誘拐したとの見方が強い。ファルージャはスンニ派が多く、同協会は援助物資を送るなど支援を続けていたために、犯人グループやその周辺との接触が可能だった。

しかし今回はヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ氏のイスラム過激派組織が香田さんを誘拐し、事件の性質が異なる。アベイディ師は「バグダッド西方を拠点にしていると思うが、交渉は全くできないままだ」と話す。

また、8月に仏人ジャーナリスト2人が人質にされた際には、フランスから特使や代表団が訪れたため「最大限の努力をした」(同協会)というが、今回は日本側から目立った働きかけがなく「いまだに解放を呼びかける声明も出せないままだ」と、解決への動きが鈍い事情も明らかにする。

また、イラクの部族長を集めた最大組織「イラク全国部族協会」(1万6000人)のサーマル・アル・ドレイミ事務局長も「今回は交渉は極めて難しい」と話す。

4月の事件の際には、同協会は「日本人解放のための派遣団」を結成。ドレイミ族が多数を占めるファルージャに派遣し、解放を後押しした。しかし事務局長は「今回は接触さえできず、解決は非常に困難だ」と悲観的な見通しを示した。(毎日10/28 20:04)

●「何とか助けて」 両親が首相らに手紙

町村信孝外相は28日の衆院イラク復興支援特別委員会で、イラクで武装勢力の人質になった香田証生さん(24)の両親から、小泉純一郎首相と町村外相あてに手紙が届いたことを明らかにした。27日の日付で「息子に不手際があり、心配をおかけしたが、何とか助けていただきたい。政府、マスコミ関係者の協力に感謝する」などと記している。外相は28日午後、両親に事件発生後2度目の電話をかけ、政府の取り組みを説明した。(毎日新聞 10/28 19:26)

●未明に自衛隊「撤退期限」

【バグダッド28日共同】イラク日本人人質事件は28日夜(日本時間29日未明)、香田証生さん(24)=福岡県直方市出身=を拉致したイスラム過激派が解放条件として設定した南部サマワ駐留の陸上自衛隊の撤退期限を迎える。日本政府は「最大限の努力」(外務省筋)を払って情報収集に努めているが、交渉ルートは手詰まりで接触は難航。状況によっては、小泉政権への大きな打撃になりかねないだけに、関係者に焦りが広がっている。

国際テロ組織アルカイダとの関係が指摘されるザルカウィ氏が率いる「イラクの聖戦アルカイダ組織」は26日、陸自部隊の「48時間以内」の撤退を要求。しかし、4月の日本人人質事件の際に犯人側との仲介役を果たし、今回も日本政府から協力を要請されたイラク・イスラム聖職者協会は同氏の組織には影響力がないと認めた。(共同10/28/16:47) 

●香田さんの母と兄が東京へ 外国メディアに救出訴え

イラクの邦人人質事件で、身柄拘束された香田証生さん(24)の母、節子さん(50)と兄、真生さん(26)が28日夕、福岡県直方市の自宅を出て、新幹線で東京へ向かった。

地元対策本部がある同市によると、外務省から香田さん方に「外国メディアの取材を受け、証生さんの救出を訴えた方がいい」との要請があり、2人の上京が決まった。

午後4時ごろ、駅に向かうため、市の用意した車の後部座席に乗り込んだ節子さんは、バッグを抱きしめ憔悴(しょうすい)しきった様子。2人には、同市の職員やNGO関係者らが同行している。(産経10/28 16:32)

●イラク人質・香田さん 無事を願い友人署名へ

「友達としてできることをしなければ…」。香田証生さんの友人らは二十八日午後、地元の福岡県直方市で武装グループや日本政府に対し、香田さんの解放と救助を求める街頭署名活動に乗り出す。

署名活動をするのは、福岡県鞍手町中山の無職植松正義さん(24)ら友人有志。香田さんとは五年前に直方市内の居酒屋で知り合いになって以来、なんでも話し合える「飲み友達」という。イラク行きのことは聞いていなかったが「興味を持ったらやり遂げるいちずなタイプ。そこが好きだった」と理解を示す。

事件を知った二十七日は、居ても立ってもいられず友人に、小泉純一郎首相へ救出を依頼する寄せ書きを呼びかけ、六人が賛同。支援の輪を広げたいと署名活動を考えた。集まった署名と寄せ書きは二十八日中に首相あてに送る予定。

植松さんらは「(香田さんの)行動は軽率で非難されても仕方がないが、関係ない民間人の命と引き換えに自衛隊撤退を求めるあり方は間違っている」として「なにより彼は僕らの大切な友人。なんとかしたい」と、必死の様子で訴えている。

同日夕には、地元労働団体なども、香田さんの解放を求める緊急集会を同市須崎町公園で行う。(西日本新聞 10/28 14:36)

●「人質救出に自衛隊を」亀井氏が発言

イラク人質事件をめぐって、 自民党内では亀井元政調会長が、 イラクに派遣されている 自衛隊部隊を人質救出に投入すべきと 主張するなど、 さまざまな意見が 出ています。

「救出のために自衛隊は現地で努力すべきだ。このことは憲法違反でも何でもない」(自民党 亀井静香元政調会長)

亀井氏は亀井派の総会で このように述べ、人質救出に 自衛隊を投入すべきと 主張しました。

しかし、 自衛隊の「管理の下」ではない人質の救出活動は、法律上、認められておらず、亀井派内でも 慎重な意見が 強まっています。

また、山崎派の関谷代表代行は、犯人の要求する自衛隊の撤収に応じないとする 小泉総理を支えると 強調しました。

一方、小泉総理は記者団に「なかなか状況が わかりにくい」と述べ、人質解放に向けた動きが 進んでいないという認識を 示しました。(10/28 14:18 )

●人質の香田さん父、TVアル・ジャジーラで解放訴え

【カイロ支局】ロイター通信によると、イラクで武装勢力に拘束された福岡県の香田証生さん(24)の父、真澄さん(54)は27日、カタールの衛星テレビ「アル・ジャジーラ」にビデオ出演し、証生さんを無事解放するよう訴えた。 

真澄さんは「証生は、自衛隊のイラク駐留や米国の政策を支持している訳ではないことをわかってください」と語りかけ、また「イラクの人々に同情したから、イラクへ行ったのです」と話した。 (10/28/13:39)

●香田さん実家に中傷電話数十件

イラクの日本人人質事件で、身柄を拘束されている香田証生さん(24)の実家がある福岡県直方市は28日午前、香田さんの実家に、イラク渡航を中傷する数十件の電話があったことを明らかにした。

同市によると、内容は「どうしてこの時期に渡航したのか」などで、27日から夜通し続いた。同市の対策本部にも同様の内容の電話やメールなどが数件届いているという。(日刊10/28/12:05)

●小泉首相の対応を支持 人質事件で潘外交通商相

【ソウル28日共同】韓国の潘基文外交通商相は28日午前(日本時間同)、日本人記者団とソウルの外交通商省で記者会見し、イラク日本人人質事件で自衛隊を撤退させないとする小泉純一郎首相の対応を支持する考えを表明した。潘氏は「テロに屈服しないという小泉首相の立場は正当であり、いい政策だ。テロとの戦いで弱い姿勢を見せたら第二、第三のテロを助長する」と強調した。

その上で、イラク駐在の韓国大使や関係機関に対し事件の解決に向けて協力するよう指示したことを明らかにした。

また、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りの条件については「(周辺)地域の国々からの支持、信頼を受けることだ」と指摘し、来月初めのソウルでの日韓外相会談の議題になると述べた。(共同10/28 11:39)

●半ズボンの香田さん 2ホテルで宿泊拒否

政府は28日、イラクで拘束された香田証生さん(24)がバグダッドで少なくとも2カ所のホテルに宿泊を断られていたことを確認した。香田さんはイスラム社会では珍しいとされる半ズボン姿で出発しており、政府は、外国人とすぐに分かったため、拘束につながった可能性もあるとみている。(毎日新聞10月28日11:28)

●香田さん、同宿者の影響でイラクに関心?

イラクで拉致された福岡県出身の香田証生(しょうせい)さんがイスラエルの商業都市テルアビブの「スカイ・ホステル」に滞在していた際、イラクからやって来たというフランス人宿泊客の話に関心を示していたことが27日、相部屋で一緒だったイスラエル人技師レゲブ・ベンエフダさん(35)の話で分かった。

ベンエフダさんによると、フランス人はバグダッドのあちこちで銃撃があったなどと話していた。「その話を聞いてイラクに行くことにしたのかもしれない」という。

泊まっていたのは2段ベッドが並ぶ相部屋で、1泊約1200円相当。週に3、4日は宿であっせんする皿洗いなどのアルバイトをした。4階の部屋の前にあるバルコニーの縁に寝そべったりするので、落ちないかと冷や冷やしていたという。宿を出る2日ほど前に、3センチ程度に伸びたひげをブロンド色に染めた。

ベンエフダさんは「彼はナイスガイだが、値段交渉ができないなど純朴。中東向きではない」と話した。(テルアビブ共同 10/28 11:22)

●アンマンに現地対策本部を設置 邦人人質事件

イラクで福岡県出身の香田証生さん(24)が拉致された事件で、現地対策本部長の谷川秀善外務副大臣が28日午前1時(日本時間28日同8時)すぎ、アンマンに到着し、日本大使館で現地対策本部を立ち上げた。 

谷川副大臣は「これから情報収集をしっかりやって、人質救出に全力を尽くしたい」と話し、今のところ人質に関する新しい情報はなく、武装勢力からの接触もないと明かした。また、武装勢力側が設定した48時間の期限について「確認のしようがない。こちらのペースで情報収集したい」と述べた。 

現地対策本部は約20人体制で、情報収集やバグダッドの日本大使館との連絡にあたる。(朝日新聞)

●自衛隊のイラク撤退拒否を歓迎=拘束の香田さん救出で米国あらゆる支援

【ワシントン27日時事】米国務省のバウチャー報道官は27日の記者会見で、香田証生さんがイラクで武装勢力に拉致された事件に関し、小泉純一郎首相が武装勢力の要求である自衛隊撤退を拒否したことを歓迎した。

同報道官は「小泉首相が、日本はイラクから自衛隊を撤退させず、テロに屈することはないと明言したことを歓迎している」と強調。さらに、「自衛隊はイラクで極めて重要な人道支援を行っている」と評価した。

また、パウエル国務長官が町村信孝外相に電話で、事件解決に向けあらゆる支援を行う考えを表明したと述べるとともに、イラク治安部隊や多国籍軍、バグダッドの米大使館が香田さんら人質を救出するため緊密に協力していると語った。 (時事通信)

●香田さんイラク入りを批判 町村外相ら

町村信孝外相は27日午前、イラクで人質になった香田証生さんについて「服装などから旅行者の印象が強い。再三、強い(イラクからの)退避勧告が出され危険なことが十二分に分かっていながら、なぜ旅行したのか、誠に理解に苦しむ」と批判した。

同時に「捕まえた人を盾にいろいろな要求をするのは許されざる行為だ」と、犯行グループを非難した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

細田博之官房長官も同日午前の記者会見などで「イラクには度重なる退避勧告が出ていた」と指摘、「いろいろな思いがあるが、とにかく人質を救出することが最大の課題だ」と述べた。(産経新聞)

●「息子を助けて」両親、涙で訴え

正午すぎに同市職員が両親と約30分面会。職員によると、父、真澄さん(54)はしっかりしていたが、母、節子さん(50)は「若い息子の命を奪ってどうなるのか…。何も関係ない人の命をなぜ奪うのか」と涙ぐんでいたという。

香田さんは今年1月からワーキングホリデーでニュージーランドに渡っており、9月に実家に「パソコンを送ってほしい」と連絡してきた。

家族のもとには2、3日前に外務省から「イラクに渡った日本人がいるが、香田さんではないか」と問い合わせがあった。

中学時代からの友人という男性2人も駆けつけ「テレビの映像と声ですぐ分かった。最初は信じられなかった。無事に帰ってきてと言いたい」と祈るように話した。

「元気に戻ってくれることをひたすら祈っている」。イラク邦人人質事件で27日夜、人質になった香田証生さん(24)の父、真澄さん(54)が、福岡県直方市の実家で報道陣を前に、現在の心境などをつづったコメントを発表した。

香田さんがイラク入りした理由については「今苦しんでいるイラクの人たちに心を動かされ、自分の目で見て考えようとしたのではないか。みなさまに迷惑をお掛けしたとは言え、人々の苦しみに心を寄せてくれたとすれば、そのこと自体はうれしい」と話した。

市幹部は、家族が上京して香田さんの救出を待つかどうかについて、両親が「息子を助けるために何をすればいいのか分からない」と戸惑いを見せていたことも明らかにした。(産経新聞10/27 21:11)

●脅しに屈する撤退には反対 民主党 

民主党は27日午後、イラク邦人人質事件に関し、犯行グループの要求に応じる形での自衛隊の撤退には反対する方針を決めた。

これに関連し、岡田克也代表は記者団に対し、党のイラク政策について「戦争に反対し、自衛隊の撤退を求めてきた」との基本方針を説明し「自衛隊を派遣した政府の責任は非常に重く、きちんと人質を救出する責任がある」と強調。その上で「脅しに屈する形での自衛隊撤退は政府として取るべきでない」と述べた。

引き続き国会内で開いた臨時拡大役員会で、人質救出に向け政府に協力することなども確認。同日午前に設置した緊急対策会議を「緊急対策本部」(本部長・岡田代表)に格上げし、24時間体制で対応することを決めた。

共産党の志位和夫委員長は記者会見で、自衛隊の撤退と対イラク政策の根本的転換が必要と強調。社民党の福島瑞穂党首も記者会見で自衛隊撤退を要求。カタールの衛星テレビ、アルジャジーラのインターネット・サイトに人質解放を訴えるメッセージを送った。(産経10/27 20:03)

●「家族を思うとやりきれない」橋田さんの妻

イラクで邦人が身柄を拘束されたことを受けて二十七日、これまでにイラクで襲撃されたり人質となった被害者やその家族らは、家族を気遣う言葉で被害者の無事を祈った。今年五月、武装勢力に襲撃され死亡したジャーナリスト、橋田信介さん=当時(六一)=の妻、幸子さん(五〇)は、「家族を思うとやり切れない。とにかく無事に帰ってきてほしい」と話した。幸子さんは事件を二十七日朝、テレビで知った。「ショックを受け、驚いている。早く何とかしてほしい」と言葉少なだった。

また、人質となり解放されたフリージャーナリスト、安田純平さん(三〇)は、「自分の映像を流されて自衛隊撤退を要求されたことは、心理的につらいはず」と気遣った。

●祈る無事 家族沈黙

中東のテレビは、残酷で非情な犯人グループの様子を伝える。要求は、またも自衛隊の撤退、タイムリミットは2日間だ。「事件の背景は」「なぜ危険を承知で現地入りしたのか」。関係当局は対応に追われ、被害者の家族は、無事を祈って沈黙した。

福岡県直方市植木にある香田証生さん(24)の実家は、農業を営む祖父と大工の父親ら5人暮らし。閑静な住宅街で、周囲には水田や畑も広がっている。

香田さんは、市立植木中学校を卒業後、95年4月に東海大付属第五高校に入学。同高校によると、2年次を終了した97年3月に、通信制のNHK学園に転校し、卒業した。その後は上京して、一時は埼玉県内に住んでおり、アルバイトなどをしていたという情報もある。

今年になってニュージーランドに旅行に出て、各地を転々としていたという。このため、ほとんど実家には立ち寄っていなかったらしい。

また、同高校の武富正治教頭は報道陣の対応に追われ「マスコミの問い合わせで在籍が分かった。今からテレビをつけてニュースを見ます」とあわただしそうに話した。息子が高校まで同級生だったという近くの女性は「『ボクシングをするといって高校を辞めた』と息子から聞いたことがある。ニュースを聞いて、驚いた。印象では、普通の子だったと思う」と驚いていた。

また、近所の女性は「小さいころはここに住んでいたが、高校進学後はほとんど姿を見ることがなかった。あちこちに行っているとは聞いていた。」と驚いていた。(毎日新聞)

●警察庁がテロ展開班派遣へ 「解放交渉の糸口発見が大事」

イラク邦人人質事件で警察庁は27日、瀬川勝久警備局長をトップとする対策室を設置、現地で情報収集にあたるため「国際テロリズム緊急展開班(TRT−2)」を派遣した。

派遣期間は未定だが、メンバーは国際テロ対策課を中心に構成。ヨルダンのアンマンなどで活動するとみられる。警察庁幹部は「あらゆるつてをたどって、拉致した組織を突き止め、解放交渉できる糸口を見つけることが大事だ」としている。

今年8月に発足したTRT−2は国際テロや爆発物処理、鑑識などの専門的な職員で構成。派遣は9月にインドネシアで起きた爆弾テロ事件に続いて2回目。

今年4月のイラクでの邦人人質事件では、警察庁はTRT−2の前身である「国際テロリズム緊急展開チーム(TRT)」を派遣した。

また警察庁科学警察研究所の識別専門家も、ウェブサイトで流された映像と香田証生さん(24)の写真を比較分析し、同一人物と判断した。

一方、警察庁は27日、全国の都道府県警に対し、情報収集と原発など重要施設の警戒警備を徹底するよう指示した。

●外相が早期解放呼び掛け 中東のTVに出演 

町村信孝外相は27日午前、イラク邦人人質事件に関連し、カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」のビデオどりに応じた。

外務省筋によると、外相はまず、人質の香田証生さんは純粋な民間人であり、政府、自衛隊関係者ではないと強調し、一刻も早く解放するよう犯行グループに呼び掛けた。同時に1日本はイラクの復興支援に積極的に協力しており、今月も東京で復興信託基金の支援国会合を開催した2自衛隊派遣は給水など人道復興支援目的であり、戦闘行為を目的にした派遣ではない−と説明した。

また記者の質問に答える形で、日本政府はイラクから自衛隊を撤退させる考えはないと表明した。(産経10/27 13:25)

●かつて拉致された5人のコメント

安田純平「今回は相手が悪い。ザルカウィ氏のグループはイラク国内でも 聖職者の影響力が及ばないとされており、基本的に人質は殺害するという印象が強い」 

渡辺修孝「小泉首相が自衛隊は撤退しないと話したことは、人質は殺されてもよいと 受け止められても仕方がない発言で、もっと配慮がほしかった」 

郡山総一郎「今回の男性も多少覚悟はしていたはずだが、原因を作っているのは自衛隊。 自分は運よく解放されただけ。命を救うためすぐに撤退すべきだ」 

高遠菜穂子「講演会などの要請を調整している状態」 

今井紀明 英国で語学留学中 (毎日新聞のまとめ)

●イラクのこと知りたい 香田さん、忠告聞かず

【アンマン27日】イラクで武装組織に拉致された香田証生さん(24)がイラク入国前に宿泊したアンマンのホテルのマネジャー、ホメイディ氏は27日、共同通信に対し、香田さんが忠告を聞き入れずにイラクに向かったことを明らかにした。
 
ホメイディ氏によると、香田さんは今月19日夕、同氏が勤める「クリフ・ホテル」に到着。パスポートを示して「KODA SHOSEI」名義で宿泊し、翌20日夕にバスでイラクに向かった。

ホメイディ氏は「危ないから行かない方がよい」と諭したが、香田さんは「1週間ぐらいイラクに滞在したい。ホテルが高ければ外で寝る」などと答えた。(共同 10/27 12:38)

●自衛隊を撤退しないとの日本政府の決定を支持=駐日米大使

外務省は、ベーカー駐日米大使に対し、イラクでの人質事件への政府の対応について伝えた。これに対して、ベーカー駐日大使は、自衛隊をイラクから撤退する考えはないとの日本政府の決定を支持し、敬意を表すると語ったという。 

外務次官からベーカー大使に対して、「イラクで邦人が人質になっているとの報道があるが、この件に関して、対策本部を設置して確認している」と伝えたうえで、自衛隊を撤退させない方針を伝えた。これに対して、ベーカー大使は、「自衛隊をイラクから撤退する考えはないとの日本政府の決定を支持し、敬意を表する。米国側として、できる限りの協力を行うことを保証したい」と語った。

●社民党 自衛隊即時解体を要求

社民党の福島みずほ党首は27日午前、記者団に対し改めてイラクからの自衛隊即時撤退を要求し、また今国会で自衛隊の解体を求めていく構えであることを明らかにした。

●首相、自衛隊撤退させず アンマンに副大臣派遣

政府は27日午前、中東のテレビによる日本人拉致情報を受け、同6時40分に首相官邸危機管理センターに「対策室」を設置、情報収集に当たるとともに、人質とされる男性の身元確認を急いだ。

兵庫県豊岡市の台風23号被災地視察に向かった小泉純一郎首相は同6時20分すぎ、首相秘書官を通じ、外務省などに至急情報収集をするよう指示。また細田博之官房長官に対し、イラクから自衛隊を撤退させないことを強調するとともに(1)事実確認に全力を挙げる(2)事実であれば人質の解放策を検討し対応に万全を期す−−ことを自衛隊機から電話で指示した。

外務省も午前7時に対策本部(本部長・町村信孝外相)を設置するとともに、アンマンに谷川秀善副大臣を派遣し、現地対策本部を設置することも決めた。日本人男性1人が陸路でアンマンからバグダッドに向かったとの情報を10月21日に入手したが、その後この男性と連絡が取れず、人質とされる男性と同一人物かどうか確認を急いでいる。

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