カムシャフト交換

デコンプ機能を移植して、武川さんのスポーツカムシャフトを装着します。
デコンプの仕組みはメーカーさんによっていろいろありますが、グロムの場合はEX側のロッカーアームにピックアップが付いていて、ロッカーアームを押していない圧縮時(バルブが閉じている状態)にデコンプカムによって、EXバルブをほんの僅かだけリフトさせる仕組みです。


エンジンが始動してカムが高回転になると、 デコンプウエイトが遠心力で外側に押し出されたままの状態になり、デコンプカムが僅かに回転して、ロッカーアームのピックアップに接触しなくなり、圧縮時にバルブリフトを行わなくなります。 ※GIFアニメを連続再生していますが、実際は外側に押し出されたまま固定されます。
つまり、セルを回しているエンジン始動時は、カムが低速回転なので、ウエイトに遠心力が掛からず、ピックアップとデコンプカムが接触して、圧縮時に排気バルブを僅かにリフトさせて、圧力を逃がす事で始動性を向上させ、エンジンが始動すると、アイドリング状態でカムが高速回転を始めるので、ウエイトに遠心力が掛かり、ピックアップとデコンプカムが接触しなくなって、圧縮時に圧力を逃がさないようになるという訳です。


ベアリング脱着の基本ですが、圧入側(軸圧入の場合は内側、ハウジング圧入の場合は外側)に力を掛けて脱着しないと、最悪の場合ベアリングが拉げてしまい、精度が狂って回転が鈍くなる場合があります。
然しながら、この場合、デコンプとベアリングの間にスペースがなく、爪型のプーラーでは外せませんので、小径のセパレーターで外します。
(右)デコンプのパーツを取り出します。グロムの純正カムシャフトはアッセンブリ供給なので、単品パーツでは手に入りませんので、壊したり失くしたりしないように気を付けましょうw                     


武川さんのベアリングは再利用しますので、爪プーラーを内側に掛けて外すのが理想です。デコンプパーツを移植して、ベアリングを圧入しますが、圧入時も前述の通り、ベアリングの内側にだけ力が掛かるようにして行います。ベアリングとデコンプウエイトの間に挟むプレートには内外の向きがあるので、注意が必要です。