
昔の作品について。
突然でございますが、今ここに、『昔の作品群』について書き記そうと思います。
そもそも『昔の作品群』とは何か?
……それ即ち、わたくしの実家が隣家からの類焼により炎上した中学2年生の時に、ばーんと捨ててしまった、伝説の『5ミリ方眼&青ペンシリーズ』のことでございます!
ああ〜、何ということを! 父上の仰った通り、吊るし干ししてでも残すのでした!
しかし、あのときは、濡れてぐちゃぐちゃな上にインクが滲み、おまけに焦げ臭かったもので――こんなもの、もういらん! と思ってしまったのですね……。
百貨店の紙袋に、書き溜めた原稿が、袋を突き破るほど詰まっていたあの日々。
セリフがやたら多く、空白も多く、文章は幼稚なものでしたが……あのすさまじい情熱は、本当に尊いものでした。
宿題をしているフリをしながら、宿題のプリントを脇へどけ、5ミリ方眼紙の桝目を、0.5ミリの青ペンで埋めていきます。
母上の足音が聞こえたら、さっと方眼紙の上に宿題のプリントを重ね、ペンをシャープペンシルに持ち替えて、何食わぬ顔で勉強のポーズ。
時々、何十分もやっているはずの宿題が全く進んでいなかったり、「ちょっと見せて」と持ち上げられたプリントに、方眼紙がくっ付いていってしまったりして、母上が泣きながら怒ったこともございました。
「受験が終わるまで一切書くな!」と父上に言われ、「はい……」とは言ったものの書きたくてたまらず、夜中、家族全員が寝静まってから、そーっと障子を開けて寝室を抜け出し、勉強部屋で、机のライトだけ灯して、ずーっと書いていたこともございました。
それほど、わたくしは、物語を愛していたのです。
その情熱は、今でも変わることなくわたくしの胸のうちに宿り、羅針盤のようにわたくしの行く道を指し示します――
ともあれ、今こそ、行ってみましょう! いざ、過去のわたくしワールドへ!!
**林間学校 大そうどう**
この話は、忘れもしません。わたくしが、初めて本格的にノートに書いた物語でございます。
キャラクターのノートの表紙に、黒マジックの汚い文字でデカデカと『林間学校 大そうどう』と書いてあるさまは、ちょっと異様でございました……。
わたくしがその物語を書きはじめたキッカケは、『まんぼう塾ものがたり』という本を読んだことでした。
小学生の仲良し2人組の男の子が、まんぼう塾という、ちょっとナゾめいた男の人が経営する塾に通い、まあいろいろあった末に、めでたく志望校の中学に入る……というストーリーなのですが、セリフ回しが面白かったので、マネしようと思ったのです。
舞台は、ちょっと前に行った林間学校。
小学生の仲良し2人組の男の子(明らかにパクっていますね……)に、ちょっと気の強い女の子を加えた3人組が、旅行中にいろいろと起こる事件を解決する、という話になる、予定でした。
途中で終わりましたが(笑)。
話は『ぼく』の一人称形式で進みます。
まず、旅行の準備の様子がいろいろと語られます。着替えはちゃんと入れたか、酔い止め薬は持っていったほうがいいか、云々……(激しくどうでもいいですね)、そしてバスに乗り込み、旅行を始めた『ぼく』たちの周囲で、いくつもの事件が起こります。
しかし、事件といっても、内容が無茶苦茶です。
森林オリエンテーリングの最中に、生徒が1人行方不明になった、など(笑)。
普通なら大騒ぎになるはずなのに、登場人物たちは全く動じません。
先生たちも、ちょっと慌てるだけで、普通に捜索が始まります。
さらに、捜索には、なぜかグループごとに分かれて、子どもたちも加わっています(←2次災害が起こるぞ……!?)。
そして、行方不明になっていた生徒は、すぐ見つかります。
彼は、ちょっとした崖から滑り落ち、足を挫いていたのでした。
……いくら何でも、もう少し、早めに気付いてさしあげないと……!
あと、誰々さんの時計(しかも目覚まし機能つきのでっかい置き時計)がなくなった、とか。
腕時計ならいざ知らず、そんなシロモノ、誰が盗むとッ!?
とにかくこの物語は、『ぼく』の仲間の女の子が、
「時計を盗んだ犯人の目星はついた。あとで教えるから、〜時に、旅館の庭の、手水鉢のところに集合」
と言っているところで終わります。たぶん、犯人を考えるのが面倒くさくなったのでしょう(犯人も考えず盗難事件を書くとは、なんと行き当たりばったりな……)。
それにしても『手水鉢』とは、小学生にしては粋な言葉を知っていたものでございますね。……いや、しかし、題名の『そうどう』が書けないのに『手水鉢(ちょうずばち)』が書ける小学生って……?
シブすぎます。
今思い返すと、本当に無茶苦茶なストーリーでございますね。無邪気と言おうか、何と言おうか。
ツッコミどころがありすぎて、もはや何とも申せません……。
** ゴラン高原に吹く風 **
分類。すちゃらかファンタジー(……としか申しようがございません)。
この作品こそが、おそらく、わたくしが初めて他人に見せた物語であったと記憶しております。
読者は、小学校時代の仲良し6人組のメンバーたちでございました。
ちなみに、中東の辺りで本当に『ゴラン高原』という場所が紛争の激戦地になっておりますよね?
しかし、この『ゴラン』、そんな深刻な国際問題とはほど遠い、とにかく徹頭徹尾おバカな話でございました。別に、風も吹いておりませんしね……。どんな意図でつけた題名なのやら、今となっては、わたくしが知りたいです。
主人公は、ゴラン王国のゴラン高原で大きな農場をやっている少女、ブランさん。
本名はブラン・デイ。……酒ですね(笑)。
ごく普通の女のコですが、環境適応能力は抜群でございます。
そのブランさんの友達、五才娘(と言われてはいたが、どう考えても十才くらい)のフォトちゃんが、空にUFОの大群を発見するところから話は始まります。
そのUFОに乗り組むは、戦争で滅びた母星を離れ、新天地を探していた『渡星人』たち(←社会で習った『渡来人』という言葉からついた名前でございます)。
徹底した女尊男卑の風習を持ち、完全菜食主義で、なぜか、長〜く伸ばした髪の毛を意のままに動かすことができるとゆー不思議な人々でございました。
主だったメンツは、勇猛なる女皇帝・ノイアレス陛下(ちなみにこの星の兵士は、全員が女性です。戦いという名誉ある仕事に参加できるのは、女性だけなのです)をはじめ、
皇帝の親衛隊を率いる双子の姉妹・リリアン&イルアン、
そして、皇帝の主席秘書官であるパルカ。――彼は男なのですが、バリバリの女社会のなかで生き残っていくためにオネエ言葉を喋る、苦労多き青年でございました。
さて。
この渡星人たちは、状況によっては地球人との共存も考えていたのですが、地球人たちが肉を食べているのを見て、
「うおっ! なんと野蛮な!? まさか私たちも食われるのでは……!? ええい仕方ない、こうなったら、やられる前に力ずくで侵攻だっ!」
というワケの分からん理屈で、攻撃を仕掛けてまいります。
ブランの農場は『空に一番近いから』とゆー意味不明な理屈のもとに、軍事基地として改造されてしまい、渡星人に対抗するために、おかしな人々がぞろぞろやってまいります。
おちゃめなヒゲで大人気の将軍・ステッセルをはじめ、
日本茶大好きな天才少年・シロク博士、
優秀な戦士だが、しじゅうケンカしている迷コンビ姉妹・エルガ&ミューラ、
《気功拳》の使い手にしてネコに変身したりもできる女のコ・リーヤン。
集結する戦力。高まる緊張。そしてついに、地球人VS渡星人、両者存亡を賭けた戦争の火蓋が切って落とされた!
――のですが、しかし。
本来ならば地球人を簡単に蹂躙できる戦闘力を有する彼女らも、母星の二倍という地球の重力の前に敗退(……)、休戦交渉の場が持たれることとなります。
そして、その休戦交渉の席に、なぜか突如墜落してきた飛空輸送船《バカガラス》のパイロット・クロトワ氏に、ノイアレス皇帝が一目惚れしてしまったことから、急激に両者は和解、平和共存の道を歩むのでした――
ストーリーとしては、そんな感じのですが……実のところ、クロトワとバカガラスという名前は『風の谷のナウシカ』からのパクリでした! 今思えばバレバレですけれども、当時、友人たちは、果たして気付いていたのでしょうか……。
しかも彼だけでなく、『ノイアレス』『エルガ』『ミューラ』『シロク博士』という名前はすべて、当時気に入っていた物語からのパクリでした……!!(喝)
『ステッセル将軍』にいたっては、日露戦争時代の、実在の人物ですし……。
小学校時代のわたくしには、どうやら「キャラクターの名前を考える」という力が乏しかったようでございますね。
――まあそれはいいとして(良くないですけど)、まだ話は続きます。
何の脈絡もなく墜落してきたかに見えたクロトワ氏ですが、実は彼、ゴラン王国と敵対するナントカ帝国(名前、ついてませんでした)の兵士なのです。新型輸送船の飛行テストにミスって落ちてきたわけですね。
それを知った一同は、脅したりすかしたり、とにかくクロトワ氏がノイアレス皇帝と親密になるよう必死の工作をいたします。
何しろ、今の平和があるのは、ひとえに、皇帝が彼にホレているがゆえなのですから。
しかし、彼はもともと敵国の兵士な上に、他人から指図されることが大嫌いな男。ノイアレス皇帝が怒ってゴランとの戦争を始めれば、それに乗じて自分たちの国が侵攻できる! という考えもあって、一同の必死の説得も空しく、彼は、迫る皇帝をはねつけるのですが――
何の因果か、それで余計に気に入られる始末。
しかも段々、クロトワ氏も皇帝のコトが気に入ってきて……と、ここから話は一気にラブコメに傾き、ほんわかムードが漂うのでございますが、しかし、その平和は、クロトワ氏の祖国がゴラン王国に侵攻を開始したことによりぶった切られてしまいます。
ここに至ってクロトワ氏は、祖国を裏切ってゴラン側につくことを決意。
彼らは互いに智恵を出し合い、何とか、全面戦争を避けて事をおさめる方法はないものか……と思案した結果、ついに、ひとつの作戦が立案されます。
その名は《大陸大移動作戦》。
渡星人たち、ゴランの人々、そしてクロトワ――いろんな人々の未来をかけて、ついに、未曾有の大作戦が発動する――!
ちなみに、その大陸大移動作戦というのは、
「ゴラン王国そのものを、大陸本体から切り離し、さらにずるずる引っ張って海に引き出して、島にしちゃえば、帝国は侵攻してこられないよね!」
とゆー……何とも乱暴きわまりない作戦でございました。
実行の際には、シロク博士の改造によりパワーUPしたバカガラスと、渡星人たちが乗ってきたUFOが大活躍。
作戦は見事な成功に終わり、島国となったゴラン王国には、めでたく平和が訪れた……というところで、この話はエンディングを迎えます。
ちなみに、貴重な火事の焼け残りである『青いキャンパスノート』には、当時の友人たちが描いたゴランの人々の絵姿が、今なお残されております。
たま〜に見返すと、たいへん懐かしいですね!
** 題名未定・通称《オズくんのやつ》 **
ゴラン高原の続編(?)ともいうべき物語でございます。
これに関する全ての情報が火事で焼失してしまったために、今となってはわたくし自身も、どんな話だったのか、イマイチ思い出せません……。あまり、まとまっておりませんでしたからね……。
とにかく、思い出せるかぎりのところを記します。
――時は、宇宙時代。
しかし、ブランさんたちの時代から、50年くらい後のゴラン王国が舞台です。
あれからゴラン王国では、渡星人たちが持ち込んだ科学技術の分析・研究が進められ、ついに王国の科学力は、人を宇宙に送り出すまでに進歩を遂げたのでした。
その研究の第一人者は、もちろん、例のシロク博士です。
主人公は、オズという名の少年でございました。
曲がりなりにも主人公であるにも関わらず、わたくし、彼についての情報をよく覚えていないのですが……わたくしの中でこれほど存在感が薄いところから推して、かなり理性的で、抑制の効いた少年であったように思います。
オズは、ガンダムのような人型ロボットに乗って、宇宙で戦います。
彼には、三人の仲間がいたように思いますが、その根拠は、微妙に思い出される、宇宙空間に浮かぶ四体のロボットのイメージです。
先頭の緑っぽいやつがオズので、たぶん、後ろの三体が仲間なのだと思われますが……全然、どんな方々だったのか覚えてません(爆)。
何か、元気な女の子がひとりいたような気がするのですが、それも定かではないという……。
――で、敵は、確か……他の星から侵攻してきた宇宙人たちです。
彼らは、渡星人たちに恨みを持つ種族で……クロトワの祖国の帝国を手を結び、ゴランに戦争をしかけてきた……? とかいうことだったと思うのですが……やっぱり、記憶が定かでないです(倒)。
唯一はっきり覚えているのは、敵の総大将の名前が『ブラック』皇帝で、その腹心が『ブルー』大佐という名前だったことです! ……安直すぎて泣けます……。当時のわたくしのネーミングセンスは一体どうなっていたのでしょうか。
あと、印象に残っていますのは、キャップを後ろ向きにかぶるのがトレードマークで、右腕がギミックアームになってる少年。
何者なのか分からない上に、名前も覚えていないのですが、彼がブルー大佐と一対一で戦ってる場面だけ、なぜか、はっきりと思い出せるのですよね……。
結局、何がどうなるのか、よく分からない話でした。
** 題名未定・通称《エザグくんのやつ》 **
小学校時代、我が友人を悶絶させた、思い出の一作でございます。
……どうでもいいですけど、過去のわたくしに一言、物申したいことが……。
題名つけろよ。
その話のなかのメインキャラの名前が、題名がわりに使われているのですね。しかも、なぜか『くん』付け。
……いえ……まあ、いいんですけどね。過ぎたことですから……。
さて。その主人公であるところの、エザグという男。
彼は記念すべき、わたくしの『不幸キャラ』第一号でございました。
不幸キャラというのは、小学校から中学校時代にかけてわたくしの中で存在していた、『何かコトが起こると、なぜだか常にその人が一番ひどい目にあってしまう』という、気の毒な人のことでございます(←自分で言った)。
本名。エルハザーク・ブレーンバスター。
――ブレーンバスター。
『脳を破壊する者』って何ッ!? という疑問が抑えがたく湧き上がりますが、まあそれはそれとして(……)、彼は、とある王国の騎士でございます。
性格は、真面目で頑固で忠義一徹。国王の信頼厚く、騎士団長をつとめるほどの実力の主です。
そんな彼の不幸の始まりは、彼が任務で王城を離れているあいだにクーデターが勃発し、野心家の宰相によって国が乗っ取られてしまったことでした。
邪魔な王族一同は牢獄の塔に幽閉し、年若い王子を傀儡にして国を支配しようという作戦でございます。ちなみに、王は病死したということになっています。ホントは宰相たちに殺されたのですが。
宰相は、騎士団を掌握するため、団長であるエザグが自分に従うようにと迫るのですが、なにぶん高潔な人柄のエザグは「死んでも嫌。」とにべもなく返答いたします(ホントは、もっと重々しい喋りですが)。
宰相に逆らったために投獄された彼は、連日の責め苦にも不撓不屈の根性で耐え抜き(←ほらこのへんが不幸)、先王への忠誠を貫き通ります。
その根性に恐れをなした……もとい、感服した宰相は、今度はソフト路線に切り替えて、彼を城に招き、地位やら女やらでどうにか懐柔しようと試みます。今、冷静に考えると、小学生の書く話じゃないですね……。
しかし、これが事態の変化を招きます。
なぜなら……城で、エザグは出会ったのです! 彼の運命の人(←あやしい意味ではない)、ナーガ王子に!
――このナーガという名前も、今にして思えば、何となく『サーペントのナーガ』さんを思い出してしまってアレなのですが……。
まあ、それはいいとして、このナーガ王子。
ヘラヘラしててなーんにも考えていない、丸っきりのバカ殿で、そこを宰相に見込まれて傀儡にされた――
のですが、しかし!
なんとそれは演技で、実のところは、たいへんに聡明な少年なのでございます。
ちなみに十歳(……十歳のバカ殿って、イヤですね……)。
とにかく、王子の本質を見抜いたエザグは、宰相に対し「まぁ条件によっては話に応じてもいいかなーっ」的な態度で時間をかせぎ、そのあいだに、こっそり王子と連絡を取り合って、なんとか宰相を抹殺できないか、虎視眈々と隙を狙います。
――さて。
一方その頃、エザグくんの配下・騎士団の人々も、別にボーッとしていたわけではございません。
どうにかして団長や王族たちを救出できないものか!? とみんなで頭をひねった末に、
「よし。いっちょ、城を燃やそう! そして塔が手薄になった隙に皆を助け出すのだ!」
という計画をまとめます。
……それは……ちょっと……いくら何でも乱暴過ぎるんじゃないですか!? という気がヒシヒシといたしますが、まあ、そこはそれ(……)。
しかも、この計画を立てたハノンという男、騎士団随一の切れ者だというから泣けて参ります。『切れ者』って……もしかして、キレてる奴のことなんでしょうか……?
まあいいです。
ともあれ、様々な紆余曲折を経つつ、計画実行の日がやって参ります。騎士たちは、派手に一斉蜂起し、城に火をかけます。やや時間をずらして、別働隊が塔を急襲、いくらか味方に被害も出しつつ、何とか王族たちを救い出すことができました。
大成功に終わるかに見えた今回の作戦!
――しかし、騎士たちがまったく想定していなかった『実は団長は城にいる』という事実が発覚し、一同、思わず白くなるのでございました。
……さて。その頃、エザグとナーガ王子はどうしていたか。
城に軟禁状態だった彼らは、騎士たちの動きをつかむことができませんでした。
しかし計画の当日、城の騒がしさに気付いたエザグは、いち早く見張りを張り倒し(常識人だが、いざとなると行動に迷いがない男です)、バルコニーからカーテンをつたって脱出! そして、やっぱり見張りをなぎ倒し、ナーガ王子の身柄を確保!
王子自身も、エザグを援護して敵を後ろから刺す(……)など大活躍でございます!
――ちなみにこの時点で、さりげなく宰相が煙に巻かれて死んでいたりするのですが、誰も気付いておりませんでした。考えようによっては、こいつもなかなか不幸な奴でございます。
それはさておき、調子よく脱出まで漕ぎつけるかと思われたエザグ&王子ですが、炎に脱出路を塞がれ、しかも宰相の親衛隊長に追いつかれて大ピンチ。
「殿下は決して傷つけさせん!」
と、ボロボロになりつつも頑張る(←やっぱり不幸)エザグですが、奮戦空しく、二人はバルコニーに追い詰められます。遥か眼下は濠。
その頃、濠の縁には騎士団の仲間たちが駆けつけており、「ああっ、団長があそこに!」「おお、殿下も御一緒だ!」などと騒いでおります。
その声援に力を得てか、エザグは文字通り火事場のバカ力で敵を絞め殺し(……)、バルコニーから二人そろって決死のダイブを敢行! 見事、二人そろって生還するのでございました。
その後、ナーガ王子は新王として即位。
エザグ率いる騎士団が、彼の右腕として活躍してゆくこととなるのでした。
めでたしめでたし!
** お嬢様とお呼び! **
題名だけで、全てが分かる話。
要するに、こーゆー話でございます(笑)
ストーリーの整合性もくそもなく、思いついたエピソードを思うがままに書きとめていった、まるで瞬間一発芸のごとき作品でしたが、友人たちの間では、妙に人気があった一作でございました。
――というか、この物語を作っていた時期というのが、中学受験の直前だったのですよね……。話の無茶苦茶さから、「ああ、とにかく現実から逃れたい一心で書いたんだなぁ。」ということがヒシヒシと伝わって参ります。きっと、皆も同じ気持ちだったのでございましょう。
さて。
主人公の名は、姫宮嵐(ヒメノミヤ ラン)。
さりげなくゲルマンの血を引く(祖母がドイツ人という設定)大金持ちのお嬢様。
一般常識が欠如していて、勝気でわがままで大胆不敵、気の向くままに暴走しては、その度に周囲に甚大な迷惑をかけ倒す、まさにカオスの落とし子のような人でございます。
ちなみに高校一年生。
――そして。彼女だけでも既にじゅうぶん迷惑なところに、彼女の、十三人のイトコたちがついてくるから、もう大騒ぎです。
名前、全員分思い出せるでしょうか……?
えーと、衛、翔、潤、築、雷、涼、弓、冴、光……まだ足りませんね……。
ちなみに弓、冴、光が女で、あとはみんな男です。
あ、思い出した! 剣、満、そして竜。あ、あと、敬という方もおりました。よし、これで十三人そろった!(←そろったからといって、どうなるものでもないですが……時間が経っても、意外と覚えているものなのですね……)
それはともかく。
この話は、嵐が、さる名門私立高校に入学するところから始まります。
今までは家庭教師をつけて勉強していたのですが、なぜだか急に学校に行くことになったのですね(←確か理由は、単なる嵐の気紛れでございました)。
この急な決定に慌てふためいたのが、嵐を溺愛しているイトコたちでございます。
大事な彼女にもしものことがあっては(……一体、高校で何があるつもりだったのでしょう)一大事! と、年齢が比較的近い六人が、我先にお目付け役を買って出て、そろって彼女と同じ学校に入学することを決意いたします(おい)。
年齢が足りない者は天才的な学力で合格をもぎ取り、年が上すぎる者は年齢を詐称し(おいおい)、学力が足りなければ金を積んで黙らせ(おいおいおい)と、まさにやりたい放題。
そんなコトできるわけがあるかあぁぁぁッ! と大喝したいところでございますが、この作品に、常識を求めてはいけません。もはや現在のわたくしにさえ理解できない次元を、登場人物たちは突っ走って参ります。
入学した嵐を台風の目として、次々と巻き起こる珍騒動。
あるときは、カン違いしたキザ男が彼女にプロポーズし、イトコたちにしばき倒されたかと思うと、またあるときは嵐みずから、中国マフィアの跡目争いに首を突っ込みます。
ときには嵐の忠実なボディガード・守屋さんにホレた女の子が現れるなど、甘く切ない(?)エピソードもあるものの、嵐の暴走ぶりは相も変わらず、ライバルのお嬢様(純和風)と白熱のお茶会バトルを繰り広げるわ、某国の王女の駆け落ちには加担するわ、あげくの果てにはひょんなコトから、中華ファンタジー風異世界にまで飛んでいってしまうとゆー、まさに縦横無尽の暴れぶり。
……とにかくひたすら色々ありましたが、ここでそれらの全てを語り尽くすことは到底できません。
嗚呼。暴走お嬢様よ、永遠なれ……。
** 黒翼の騎士の物語 **
3番&6番ゲートの時空、フェリスさんやアニータさんたちの時代――
これは、その150年ほど前、リオネス帝国が建国されるまでの物語でございます。
この話が誕生したのは、中学3年生のころでございました。
既に《昔の作品群》からは離れているような気もいたしますが、この作品、誕生に際して楽しいエピソードがございましたので、思い出とともに記しておきます。
この物語が生まれたきっかけは、『剣風伝奇 ベルセルク』という漫画でございました。
現在は大ファンのわたくしですが、当時、わたくしはその漫画の存在を知らず、ある日、友人Mから、
「兄貴が持ってる漫画の中に、凄いやつがある」
ということで教えてもらったのでございます。
友人Mから、その題名を聞いた瞬間――わたくしに、物語の神からの神託が下りました!
たちまち脳裏に浮かび上がる、詳細な設定付きの、ひとりの男の像――
……彼の名はベルセルク。フルネームはベルセルク・グランシス。黒髪に紫の目の美丈夫で、職業は、『剣風伝奇』というからにはもちろん(?)騎士だ。
とある王国に仕えていた彼は、王女の結婚相手と目されるほど家柄もよく、武芸においても並ぶ者がないといわれ将来を嘱望されていたが、政敵の陰謀によって謀反の罪を着せられ、一族を皆殺しにされてしまう。
ベルセルク自身も深手を負い死にかけたが、邪悪な魔剣の封印を解き『彼』と契約を交わすことで生き長らえた。
しかし彼は、その代償として人間らしい感情を失い、戦いのたびに、血を求める魔剣の誘惑にさらされることになる。その誘惑に負けたが最後、彼は、敵も味方も構わず斬り殺す狂戦士(バーサーカー)になってしまうのだ。
王国からの脱出を果たした彼は、紋章のない黒い鎧に身を包み、家族を殺した者たちへの復讐を胸に、あてどない放浪の旅に出たのであった……。
「――てな感じの話に違いねえな! どうよ!?」
と勢い込んで尋ねたわたくし(←ガラ悪)に、友人Mは答えました!
「全然ちゃうぞ。……主人公の名前、ガッツやし。」
「…………!?」
――ちょっと待て。
ガ ッ ツ だと!?
ガッツって何だ!? それはゴリラの名前(?)だろっ!?
と、やりきれない思いを抱えたわたくしは、せっかくの設定(←音楽の授業中にルーズリーフに書きました・笑)がもったいないので、いっそ、これでひとつの物語をつくってみよう、と思い立ったわけなのでした……。ガッツ、恐るべし。
そして、この物語に関する印象深いエピソードは、まだあります。
あるとき、学校の帰りに書店に寄ったわたくしは、書棚に、本家『ベルセルク』の解説書が置いてあるのを見つけたのでした。
その瞬間、わたくしは、思わずその場に硬直いたしました。
背表紙にデカデカと書かれた文字。
そのつづりは、『BERSERK』――
「こっ……これはぁ……ッ? ベルセルクって、もしかして、バーサークのことだったのかあぁぁぁっ!?」
衝撃でございました。
その衝撃たるや――昔、構想を練っていた海洋青春小説(……)『ヨーコの海』の、キャプテン・ウッシーこと潮(ウシオ)の姓を何にするか、という話をしていて、友人Mとわたくしが全く同時に「狭間。」と言ったときに匹敵するものでした……!
さらに、手にとってみると、共通点はまだありました。主人公が、黒ずくめの鎧姿だというところまでまったく同じなのです。
ここまでかぶってていいのかッ!? という気もいたしましたが、わたくしの中で、もはや建国帝ベルセルク陛下の肖像は、動かしがたいイメージとして固まっておりました。これはきっと何かの運命に相違ございません。今さらどうして変えられましょう……。
というわけで、今でも設定はそのままです(笑)
ベルセルクの旅の仲間は、彼を愛する傭兵の少女・ルティア。
感情を失ったベルセルクに、その想いは届くのか――? というのが、この物語の主軸のひとつとなります。
続いて一行に加わるのは、なぜか大阪弁を喋る小妖精、キーリィ。
珍しい種族であるがゆえに見世物小屋に捕まっていた彼女をベルセルクたちが助けた、というのが馴れ初めです。メルヘンな見かけに似合わず姐さん肌で度胸があり、毒針をふるって戦います。
そして、最初はライバルだったのですが成り行きで行動を共にするようになる双子の傭兵、ホークとイーグル。
兄のボケに弟がツッコむ兄弟漫才が見所です。
さらなる旅の仲間は、癒しの技の達人であるエルフ、ティス。
彼は、6番ゲートの時空に登場する(予定の)エルフ、ダーナ・シルヴァンストームの師匠でございます。なぜこの師匠の弟子があんなのになってしまうのか……!? というくらい、温厚でにこやかな人物。ベルセルクを魔剣の呪いから解き放つべく力を尽くします。
魔剣がなければ生きられないが、それを手にする限り、いつか仲間を殺してしまうかもしれない――薄い刃の上を歩むごとく危険なベルセルクの旅路を、共にたどる五人の仲間たち。その道の果てに、彼らは何を見るのか――?
この物語は、3−2番ゲートの時空に「劇中劇」のかたちで登場いたします。
よろしければ、ご覧になってみてくださいね!
** 戦物語 **
この話も、さかのぼれば小学校時代に端を発する、わたくしの中で歴史ある作品でございます。
まれにバトンへの回答などで紹介させていただいている通り、現在のところ、この物語の主人公はルカシュ・デル・スフォルツァと呼ばれる姫君であると見なされております。
しかし、物語の誕生当初、彼女は存在すらしておりませんでした。
主人公は、なんとかいう騎士(←名前忘れた……)でございます。
ルカシュ姫はおらずとも、スフォルツァ対ジェノヴァという構図は変わりません。そして当時のスフォルツァ軍を率いるのは、現在の設定ではルカシュの祖母となっている、カテリーナという女性でございます。
ちなみにカテリーナ・スフォルツァというのは、ルネサンス期のイタリアに実在した女性で、すごい美女な上に、ものすごい女傑だったそうなのですね。
その人の名をもらって生まれたカテリーナ女王も、やはり、ものすごい女傑でございました。
どれくらいすごいかというと、もう、開いた口が塞がらないくらいスゴイのです(笑)
――その一例として、いまだにはっきりと覚えているひとつのエピソードが。
ある時、ナントカくん(……)をはじめとした、スフォルツァの騎士三名が、敵国ジェノヴァに捕らわれてしまうという事件が起こりました。
そして、ジェノヴァの幼い王・ジョルジーノ(←現在の設定では「ジェノヴァの老狐」と呼ばれる青年王ですが……当時、彼はほんの子どもということになっておりました。しかし邪悪さは今以上と言っても過言ではありませんでした・笑)が、彼らを城の前の広場に引き出して処刑しようとした、まさにその時!
がらごろがらごろ……! と、どこからともなく響いてくるナゾの音。
「い、いったい何事……?」
とざわめく人々の前に、悠々と姿を現したのは!
大 砲 を 引 っ 張 っ た カテリーナ女王。
………………。
……自分でも、いまだに書いていて笑ってしまうくらい、スゴイですね。
何故。なにゆえに、女王が自分で、しかもたった一人で、大砲を引っ張ってくるのでしょうかッ!? ここはジェノヴァでしょう!? 女王がわざわざ国境越えて、ずーっと一人で大砲を引っ張ってきたとでもッ!?
しかも、ここからがさらにスゴイのです。
ぼーぜんとする(←当たり前だ)人々に向かって、カテリーナ女王は一言、
「伏せろーっ!」
と怒鳴り、いきなりジョルジーノに向かって大砲をぶっ放します。
当然、場はパニック状態に陥り、女王はそのスキに処刑台に駆け上がると、剣を振るって騎士たちを救い出し、さらには問答無用で敵兵をブチ倒して、人数分の馬を強奪いたします。
……快傑ゾロでも、そこまではしないと思いますね(笑)
しかし、彼女のスゴさは終わりません。むしろここからが真打ちでございます。
女王の活躍で騎士一同は命を救われ、その場を逃げ出すのですが、当然、すぐさま追っ手がかかります。疲労から手綱さばきの鈍い騎士たちは、土地勘のある追っ手側の巧みな誘導にはまり、深い峡谷に向かって追い詰められることに。
絶体絶命の、その瞬間!
女王の鋭い指示が飛びました!
「飛べ!」
………………………。
峡谷、です。
幅は、まあ峡谷ですから、少なくとも何十メートルの単位でしょう。
それを「飛べ!」ってのは、どーゆーコト……?
「跳べ!」じゃなくて?
……あー、まあ、跳ぼうが飛ぼうが、この際関係ないよな……。
と、普通の人なら、誰もがそう思うでしょう。
しかし。
この騎士たちは違ったのです。
『――ハァッ!!』
三つの息吹が、ひとつになりました。
馬の背を蹴り。
彼らは、飛んだのです。
マントを両手で広げて。
ムササビの如く。
……………………………。
ちなみに女王陛下も悠然と飛んでおりました。
飛んで、彼らは峡谷を渡り、無事にスフォルツァへと帰還したのでございます。
……もう……何か……
いえ。もう、何も言うことはないです(笑)
** 帝国魔術学院! **
言わずと知れた(?)3番ゲートの時空の物語でございますが……
何を隠そう、この物語の原型は、わたくしが小学校高学年〜中学校1年生ごろに誕生した代物なのでございます。
わたくしには、地上にひとり妹がおりまして……彼女は幼い頃、いつもわたくしに「何かお話を聞かせて!」とせがんでいたのですね。
この物語は、その「お話聞かせて攻撃」がきっかけとなって生まれたものでございます。
――帝国魔術学院とは、その名の通り、リオネス帝国が擁する魔術師たちが集う学院。
学院と名はついているが、実際のところは最強の魔術師たちによって構成される軍事組織で、帝国のリーサル・ウエポンと言っても過言ではない……。
この設定は、当時から、ほとんど変わっておりません。
帝国には、全部で五つの魔術学院がございまして、それぞれ東の学院《暁の槍》、西の学院《夕闇の盾》、南の学院《蒼穹の矢》、北の学院《星の剣》という名がついています。あと、央の学院《青き薔薇》ですね。
これらの5つの学院のうち、東の学院《暁の槍》を舞台として、
ヒノモト生まれの女剣士・アニータ、
《白き死神》と恐れられる怪しい魔術師・エルナ、
試験の神様にして大の発明好き少女・ミーシャ、
なんかもう人間じゃないけど実は王子さま・ライリー、
雷を呼ぶ魔剣をたずさえる穏やかなエルフ・アラン、
自称詩人で貴族出身のキザ剣士・フィル、
勉強はできないが心優しく挌闘の達人・ルーク、
体力も度胸もゼロな芸術家肌の幻術使い・ベルチェ、
仮面で素顔を隠した冷徹な暗殺者・ディア、
そしてこの9人の担任であり、大魔王と恐れられるバノット・ブレイド教官が、時にはほのぼの、時にはシビアに、次々と巻き起こる厄介事に立ち向かっていく――というのが、当時の「お話」でございました。
やはり、今とほとんど変わっておりませんね……。
当時語っていた話の内容としましては、
・アニータ入学篇
・フィル入学篇
・エルナとその母篇
・アラン里帰り篇
・ダグラス教官の実家篇
・ディアの故郷篇
・バノット結婚!?篇
など、色々なものがございました。
これらのうち、「アニータ入学編」が、3‐1番ゲートの時空ですね!
今でもこの設定は有効で、これらを「本編」とすると、3−2番ゲートの物語は、その「番外編」という感じだったのですが……
例の妹が「受験」を控え、キリキリしておりましたので、少しでも彼女にとって楽しめる作品になれば……と確定しはじめたら、真っ先に完成してしまったという(笑)
ちなみに3−2番ゲートの時空は、時系列で申しますと「エルナとその母篇」と「アラン里帰り篇」の間になります。
最終的に、この物語は6番ゲートの時空の物語と交わることになるはずなのですが……
果たして、そこまでたどり着けるのでしょうか(倒)
やはり口で語るだけでなく、文字で確定するというのは大変な作業でございますね……。
ちなみに昔、アニータは剣士ではなく挌闘家という設定でしたが、ルークが後からメンバーに加わることになり、「クラスに、挌闘家が二人もいたら暑苦しいよな……」という理由で、涼やかに、ヒノモト出身のサムライになりました。
さらに、ディアは、もとはベルチェという名前だったのですが、今のベルチェがメンバーに加わってから、「じゃあ暗殺者の彼は、ディアって名前にするか」ということで名前が変更になりました。
そして、当初の設定が最も大きく変身したのは、アランでございます。
彼は昔は人間で、名前がケインで、短いボサボサの金髪がトレードマークの若者だったのですが、どうしても「ケイン小杉」のイメージがちらついて気になりましたので、つややかな金髪を伸ばして束ねたエルフということになり、名前も変更され、さらには性格も、熱血から穏やかへと成長を遂げたのでした(笑)
** 翼持つ女神の剣 **
これは、6番ゲートの時空の物語でございますね!
現在は『ソードベアラー』という題名になっております。
実は、この物語もまた、わたくしが小学校高学年のころ、妹に「何かお話して!」と要求されたことがきっかけで誕生したものでございます。
わたくしはいつも古びた長椅子に妹と並んで座り、思いつくまま、自由に空想の翼を羽ばたかせて語りまくりました。
その結果、ひとりの少女を主人公とした冒険物語ができあがったのでございます。
舞台は、ばりばりのファンタジー世界。
主人公の名は、フェリスデール。通称フェリス。巨大な帝国リオネスの最東端、軍事都市リューネを治める将軍マクセスの一人娘。性格は、明るく勇敢で大胆不敵。剣の達人で、めちゃくちゃ強い……
と、この辺りの設定は、最初からほとんど変わっておりません。
ちなみに、フェリスの姓は、昔は「カナンストライド」と申しましたが、名前と合わせて十五文字はさすがに長すぎるというので、フェリスデール・レイドで定着いたしました。
彼女の設定で、最も激しく変化したのは、年齢でございます。
当初は17歳、それから10歳になり、17歳に戻り、18歳になり……という、よくわからない変遷を経たあげくに、元の17歳に落ち着きました。
――そして、彼女の従者というかお目付け役というか、相方の設定もずいぶんと変わりました。
最初は「ギルス」という名のやたら重々しい騎士が従者だったのですが、やがてそれが「ティル」という名の、やっぱり騎士なのですが、ちょっと性格が軽めの若者に変更になり、さらに、騎士ではなく魔術師の「ローヴァ」という気の弱い若者が相方を務めることになり……
という具合で、現在の「グウィン」に落ち着いたのは、ゲート開通の1年前くらいのことでございました。
当時考えていた物語の流れは、フェリスが世界を旅して色んな人々と出会いつつ、仲間も増えたりしつつ、自分が実は●●の●●の●を受け継いでいることが明らかになって、●●を●●ために戦わなくてはならなくなり、「なんであたしが!?」とキレたりしつつ、みんなと力を合わせてがんばっていく――というものでございました。
今でも、大まかな物語の流れはあまり変わりがないため、一応伏せております(笑)
さて、フェリス&グウィンの他に登場する予定の、主な旅の仲間たちについて記しておきましょうか。
――ライナ・ブラトロス。
男ことばを喋る、挌闘家の少女。性格は天真爛漫、常にマイペースで、この世に怖いものは何一つないらしい。ある意味すでに悟っている。両手に構えた鋼鉄の棍棒で敵をぶん殴るという、かわいい見た目のわりに恐ろしい戦い方がポイント。
――ダーナ・シルヴァンストーム。
乱暴で皮肉屋のエルフ。肌の色が浅黒く(普通のエルフはみんな色白)、そのために森のなかで爪弾きにされて育ったせいで、こんな性格になった。投石、投げナイフ、弓矢など、色んな飛び道具を使いこなす。薬草に詳しく、治療の腕は名医級。……フェリスのことが微妙に気になるらしいが、彼女とは、いつもケンカになって殴り合う仲である。
――シャルル。
本名シェレラ・ウォレル・ウーラ・エル・ラージュナ(長)。深い因縁を持つ石《エルベリオン》を守る使命を帯びた若者。実は●●●●だが、正体を隠してフェリスたちに同行する。誇り高い性格で、いつもダーナと衝突するが、わりと仲直りも早い。
――リャナン。
地下迷宮のなかでフェリスたちと出会い、フェリスになついて旅の一行に加わる少女。強大な魔力を持っているが、自我が希薄で、あまり喋らない。過去の記憶を全て失っており、何者なのか全くの謎。名前は、グウィンが古文書の一節からとって勝手につけた。
――という感じでございます。
まだ変わるかもしれません。
むしろ、ちゃんと最後まで確定できるのでしょうか!?(笑)
……がんばりますっ!!(笑)
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