ぼやいた日  2002/07/14
「客の満足=店員の不満足?」
 

ちょっと前になるが、家族でお出かけしたときのこと。
電気店の前を通りかかった時、女房が「あ、ちょっと覗いてきていい?」と、店内へ。以前から欲しがっていたスティックタイプのハンディミキサーを見ようと思ったらしい。 私も欲しかった卓上ライトがあるかなと思い、一緒に店内へ入っていった。

ちょうどいい大きさのライトが見つかり、私は買うつもりになっていた。女房はというと、幾つかのメーカーのハンディミキサーを眺めつつ唸っている。
「いいの、あった?」「うーん、どうしようかなぁ・・・。欲しかったのはこっちのメーカーのなんやけど、こっちはかなり安いし・・・」 「ライトを一緒に買うから少しまけてって言うて見たら?」「そうやなぁ」
私は店員を見つけ、交渉してみた。

 私「このライトとあっちのミキサー欲しいんやけど、何ぼかまけてや」
店員「えーっとですね・・・。こちらのライトはもうこれ以上安く出来ないんで
   すよ。ホントにぎりぎりの値段でして」
 私「あっ、そう・・・(でも、このサイズと形なら他に見つからんかったし、
   しゃあないか)。んじゃ、あのミキサーは?」
店員「えーっと、あれも厳しいですね」
女房「それやったら、あっちの店のほうが安かったし、そっちで買うわ」
そう、女房は既に他店を下調べしていたのだ。
店員「えっ、ほんまですか?」
女房「ほんまよ。なんなら見に行こか?」
 私「二つ買う言うてんねんから、ちょっとは勉強してや」
店員「はぁ、ただ本部の了解を取らないといけないんで・・・」
 私「本部の了解?あぁ、幾ら下げられるかってこと?」
店員「そうなんですよ。結構厳しいんで」
 私「んなら、聞いてきてや」
店員「でも、10分ぐらいかかると思うんですよ」
 私「? だから?」
店員「今すぐにお返事できないんですけど」
ここまで静かだった女房が、突然切れた
女房「聞くだけ聞きにいってよ。その結果は判らんのでしょ?」
店員「はぁ、だからすぐに値引きできるかどうかが判らないんですよ」
女房「聞いてみんと判らんのでしょ?時間がかかるって決まってるの?今こうし
   て話してる間に電話してみたらいいやん」
店員「ですから、電話しても必ず値引き出来るかどうかは判らないんですよ!」
女房「判らんから聞いてきてって言ってるんでしょ!結果がどうであれ聞いて
   みたらいいやないの!」
 私「5分だけ待っとく。その間に本部からの答えが帰って来たらよし、帰って来
   なかったらそこまでや」
店員「・・・ちょっとお待ち下さい」

約1分後、店員は走って戻って来た。
店員「○○円までOKだそうです!」
 私「見てみぃ、やったら出来るやないか!じゃあこのライトとあの
   ミキサー、貰うわ」

彼は何故、すぐに確認をしようとしなかったのだろう。やる事は簡単だったはずだ。カウンターへ戻って上司に聞くなり電話をかけるだけの事だろう。 確かに値引き幅を本部に聞いて、時間がかかったら客が逃げるかもしれない。でもそれも仕事のうちだろうに。

もし本当に値引きが出来なくても、ゼスチャーでも良いから「じゃあちょっと聞いてきます!」と言っといて、実際には確認も何もしなくても走って戻ってきて 「すみません、どうしてもこれ以上お安く出来ないんです」と答えたってこっちにはわからない事なのに。
恐らく、「幾らまで値引きしていいですか?」と聞くことが彼にとってはかっこ悪いことだったんじゃないだろうか。 本部に電話して「値引きしなけりゃ売れないなんて、お前の接客がなってないからだ!」とか叱られるのが怖かったんじゃないだろうか。分かるけどね、ちょっとは。
一言で言うと、客に満足してもらおうという『誠意』が彼からは全く感じられなかった。客が満足する対応よりも、自分がかっこ悪くならない対応を選んでしまった彼。

我が家ではそのハンディミキサーを「ヒライ君」と呼んでいる。そう、その店員の名前である。


後日、この欄を読んだ女房から一言。
『こういう時の店員の正しい行動はやなぁ、「すぐ聞いてきます!」言うて、客から見えるとこだけでいいからダーッと走っていって、ちょっとの間カウンターの中で時間潰して、またダーッと走ってきて「すみません!どうしてもダメなんです!」ぐらいでエエねん!』
いやいや、ちゃんと聞いてきてもらわんと・・・^^;。



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