親分に協力?


夾:図解
 「夾」という字は、大の字型に立った大きな人が、両わきに小さな人をかかえこんださまを表します。

 大きな人の側からいえば「わきばさむ」こと示しますし、小さな人の側からいえば、間に「はさまれる」ことを表します。

 侠客の「侠」とは、子分をだきこむ親分であり、「挟」とは間にはさむ動作。峡谷の「峡」とは、両側にそそり立つ山にはさまれた谷のこと。

 「協」の右側や「脅」の上にある記号は、「力」という字を三つ合わせて、力を合わせる意を表したものです。のち「十」印(多くのものを集める)をそえて、「協」と書くようになりました。「協力」とは、この記号の原義(もとの意味)を保存したコトバ。

 しかし、「協力」とは、他方から考えると、軸になる力を他の力がはさんで、強い一本の力とすることであって、侠客の親分が子分の力をだきこんで、何々組という強い力を打ち出すのと同じこと。

 そこで、「協」は、一面では「兼」と近いが、「夾」と同系。
 ムネを両わきから挟むワキ腹を「脇」といい、両側から挟んで逃げられないようにしておいて、おどしあげるのを迫というのは、まさしく「挟」と同系。

『漢字語源辞典』(学燈社)p.861 より、少し表現を変えて引用しました。

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