勇 


【呉音】ユウ, ユ 【漢音】ヨウ
いさむ, いさましい


会意兼形声。
(ヨウ)は「人+音符用」から成り、用はつき通す意を含む。足でとんとんと突き通すように足踏みするのを(ヨウ)・(ヨウ)という。
勇は「力+音符(ヨウ)」で、力があふれ足踏みして奮いたつ意。
また、(まともに直進して突き当たる)とも縁が近い。⇒


(1)(ユウナリ)いさましい(いさまし)。もと、足ぶみして奮いたつさま。のち、気力が盛んで強いさま。
  《対語》⇒怯(キョウ)。《類義語》⇒壮・孟。
  「勇者」「民勇於公戦、怯於私闘=民公戦に勇にして、私闘に怯なり」〔史記・商君〕
(2)まともに事にぶつかる気構え。「勇気」
  「見義不為、無勇也=義を見て為ざるは、勇無きなり」〔論語・為政〕
(3)いさむ。心が奮いたつ。いさみたつ。
  「勇於為人、不自貴重顧藉=人の為にするに勇み、自ら貴重顧藉せず」〔韓愈・柳子厚墓誌銘〕
(4)中国の民間の自警団。義勇兵。「民勇」「郷勇」

(トントンおどり上がる)と同系で、こおどりして勇みたつこと。(まともに直進して突き当たる)とも縁が近い。

「仁者は必ず勇あり」〔論語・憲問〕や、「千万人といえども吾往かん」〔孟子〕などは、この意味で理解するとよい。
【漢字語源辞典・学燈社】(藤堂明保)

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