30系(市郊改造車) 


30系(市郊改造車)解説
30系には一般型客車に通勤用格下げ改造を施したものと、昆河線で使用されているメーターゲージ客車の大きく分けて2種類が存在しますが、ここでは通勤改造車を取り上げます。
30系(市郊改造車)は、大都市近郊や炭鉱での通勤用に、客車の室内をロングシートに改装した車輌に当てられる形式で、種車となる形式は多岐にわたります。そのため外観はさまざまな形態をとり、ロングシート車輌ということ以外に共通点はありません。


DATA

製造初年 1988年
車体長  23950mm
車体幅  3063mm
車体高  ?mm
自重    43.2t
定員    200
硬座車 YZ30 346842(画像提供 MAKIKYU様)
重慶〜重慶南間の市郊列車で使用される客車で、東独製RW24形を格下げ改造した車両です。
車内の寝台、コンパートメントを全て撤去して、ロングシート化されています。


車内は全ての寝台が撤去され、その代わりにベンチが取り付けられています。
右に偏った通路のドアがわずかに種車の面影を残すのみです。
硬座車 YZ30 346842 車内 (画像提供 MAKIKYU様)


DATA

製造初年  ?年
車体長  23600mm
車体幅  3106mm
車体高  4286mm
自重    41.3t
定員    200
硬座車 YZ30 29512 双鴨山砿務局専用線 客運段(画像提供 ボーゲン様)
双鴨山礦務局双鴨山砿務局で使用される客車です。
YZ22形の車内のクロスシートを撤去。中央に手動の両開き扉を取り付けたものです。
編成の一端に1両だけ連結され、荷物車(行商専用車?)代用として使用されています。


車内はこのとおりがらんどう。
定員は200名です。
硬座車 YZ30 車内(画像提供 ボーゲン様)


DATA

製造初年 ?年
全長    20.7m
車体幅  ?
車体高  ?
自重   41.5t
定員   96

硬座車 YZ30 20258 歪頭山砿務局専用線 砿内站
 歪頭山砿務局で使用される客車です。
 種車は不詳ですが、旧満鉄形客車の台枠以下を流用し、車体を標準化車体に載せ換えた車輌と思われます。
 台枠を流用しているため車体長が満鉄の一般客車と同一であることの他、ドア部分が一段奥に引っ込んだ独特の形状を残しているところに旧満鉄形客車の面影を残します。


硬座車 YZ30 20258 台枠部
 台枠部分のアップです。
 満鉄形客車の特徴である魚腹台枠を採用していることがわかります。


照明には白熱灯を採用。
硬座車 YZ30 20258 車内




31系 

31系解説
31系客車は改造車ではなく、22系客車をベースにもともと通勤用として開発された車輌です。
乗降の便を図ってデッキを省略、車体の中よりに二箇所、幅1350mmの手動両開き扉を設置しています。
国鉄の大都市近郊の市郊用の他、各地の炭鉱専用線の従業員輸送用客車として使用されましたが、現在は国鉄路線からはほぼ撤退。炭鉱専用線で使用される客車についても、従業員輸送がバスに置き換えられるケースが多く、残っている両数は多くありません。
中にはその収容力を生かして荷物車代用として使用されているケースもあるようです。


DATA

製造初年 1976年
車体長  23600mm
車体幅  3106mm
車体高  4285mm
自重    41.1t
定員   300
硬座車 YZ31 1038 鶴崗煤砿専用線 集配站
鶴崗煤砿の専用線で使われる硬座車YZ31系。31系はもともと通勤用として製作されたため硬座車以外の車種は存在しません。


YZ31系車内。
座席定員72名、立席定員228名で公称定員300名。中国客車の中で、最大の定員数です。
硬座車 YZ31 車内



平頂山の炭鉱専用線で使用されている荷物車XL22形。
22形を名乗っていますが、その車体形状は明らかに31形のものです。
行李車 XL22 8001 平頂山砿煤集団専用線 十三砿


平頂山のXL22形車内。
車端部にはロングシートも残されていて、荷物・座席合造車的な役割を果たしています。
行李車 XL22 8001 車内 




82系/96系

82/96系解説
 82系/96系は、いずれも中国客車標準化以前の17m級木造客車に鋼体化改造を施した車輌で台枠部には木造車の特徴であるトラス棒が残っています。
 これらの客車は、昭和13年の満鉄の改番により、雑形客車としてハ9形に分類された車両がルーツと思われ、新中国成立後は90番台の形式を与えられました。これらの雑形客車は比較的早期に国鉄線から姿を消し、炭鉱鉄道に払い下げられましたが、そこで鋼体化改造を受けたものが、今でもわずかに残されています。
 YZ96系のうち鋼体化改造を施工されなかった車輌が長い間、豊台機務段に放置されていたらしくその画像はここ(→)で見ることができます。


DATA

製造初年 ?年
全長    17.4m
車体幅  ?
車体高  ?
自重   34.9t
定員   68
硬座車 YZ82 20807 歪頭山砿務局専用線 砿外站
 硬座客車YZ82形。全長17.4mの小さな客車です。
 トラス棒の形状等から旧吉長鉄道の客車をルーツとするものと思われます。


車体を載せかえられているとはいえ、車内は木製ニス塗りのクラシックなものです。
硬座車 YZ82 20807 車内


DATA

製造初年 ?年
全長    17.4m
車体幅  ?
車体高  ?
自重   34.9t
定員   99
硬座車 YZ96 20828 歪頭山砿務局専用線 砿内站
硬座客車YZ96形。
YZ82形とよく似ていますが、窓の数や車高が異なります。

YZ96形の車内もやはり木製です。
硬座車 YZ96 20828 車内




z29系

z29系解説
 河南省の許昌を中心に広がる約500kmの762mmゲージ路線網に使用される客車で国鉄の22系客車をそのままナローサイズに縮小したようなスタイルをしています。中国語では狭軌のことを窄軌(ZhaiGui)と言いますので形式名z29のzは窄軌の頭文字を採ったものと推察されます。
 残念ながら許昌地区のナロー路線網は、近年のバス路線の発達もあり、客車運行区間が次々に削減され、現在で許昌から東に約160kmほどの位置にある鄲城までわずかに一日一往復が運行されているにすぎません。


DATA

製造初年 ?年
全長    14.2m
車体幅  ?
車体高  ?
自重   13.2t
定員   60
硬座車 YZz29 80001  許昌地方鉄路 許昌站 
硬座車z29形外観。ナロー用の車輌としては最大級の車輌と思います。
車体が小さいためか、出入り口は片側一箇所のみ。


硬座車YZz29形の車内。
車体幅が狭いため、クロスシートは国鉄のような2-3人がけ配置ではなく2-2人がけになっています。
椅子まで木製の文字通りの硬座車です。
硬座車 YZz29 80001