クロッカス・花サフラン (Crocus sativus)



       


       
         
   
     
 雪融け間もない4月中旬の北海道の森にいち早く咲くクロッカスの群落


被子植物   単子葉類  キジカクシ目   アヤメ科    クロッカス属   サフラン種 
 angiosperums  monocots  Asparagales  Iridaceae  Crocus  C.sativus 

 森に咲くクロッカスは小鳥が種を運んで来たものではなく全て園芸種の球根を植えたもの。
北海道では4月中旬の雪融けから、5月半ばに春と初夏とがほぼ同時に訪れるまでのひと月の間、春の暖かな日差しは嬉しいものの、深い雪に押しつぶされた一面の枯葉に覆われた土地の荒涼とした光景は何とも侘しい限りです。
 雪融けとともに咲く花が欲しいと、10数年前に100球余りの球根を植えたものが、今では数百に増えて森のあちこちを華やかに飾ってくれます。

クロッカスという花
   
 野生のクロッカス原種の分布図 アイガーを背景に咲く野生のクロッカスの群落 
  クロッカスの和名は花サフランと、学名は実は秋に咲くサフランと全く同じです。
確かに花も葉もサフランにそっくりですが、同じ植物ではないのに何故かと調べてみたところ、どうやら上の図のように西アジアから南ヨーロッパ、地中海沿岸、エーゲ海、アナトリア、カスピ海、さらに中央アジアに至る広範な地域に16種の原種が分布していて、その交配種や園芸種が存在するため、いちいち分類せずにサフランと同じ学名のままに今日まで至っているということのようです。
 因みに黄色の花はギリシア北部から東部アナトリアに分布する Crocus chrysantus 種、白と紫の花は南フランス、南ドイツ、イタリア、スイスに分布する Crocus vernus 種からの園芸種とのこと。
 写真の、スイスに咲く野生種は、園芸種とほぼ同じものです。
かつてスイスに暮らしていた時、3月末から4月初旬の復活祭の頃にスキーに出かけて、雪融け間もない峠の周囲に一面咲いていたのを思い出して、早春の荒涼とした森を彩ろうと、植えたものです。



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