インドネシアの瑪瑙と玉髄
(Indonesian Agates and Chalcedonies)




     
ドラゴン・アゲート(Dragon agate)  グレープ・カルセドニー(Grape Chalcedony))  イリス・アゲート(Iris Agate) 
Indonesia  Mamuju Area, Sulawes Island, Indonesia  Indonesia 

 世界有数の火山国であるインドネシアから、近年ユニークな瑪瑙と玉髄が登場してきました。
グレープ・カルセドニー(Grape Chalcedony)

その名の通り、葡萄の房のような形状と色合いの玉髄です。
インドネシアのスラウェシ島にて2014年末に発見され、2015年ごろから世界の鉱物市場に姿を見せるようになりました
 
       
最大の球は1cm
 21g  51x39x21mm  148g  103x65x35mm 55g  65x47x28mm  11g  32x25x16mm 

 産状は、安山岩の割れ目や空洞を埋める粘土の中に埋まっていて、一般には直径 2~5㎜ですが、最大のものは1cmの大きさの球状の玉髄が葡萄の房のように連なっています。 
玉髄は、微細な水晶の結晶が球状に集まったものです。
 新たに発見されたインドネシア産は、葡萄の房のような球状と紫や緑の美しい色合いを見せることが特徴です。
 産地ではおよそ30平方㎞の広い範囲から発見され、大きさは一般には 5~8㎝ですが、中には15㎝を超える大きな房も発見されます。
そのうち80%が紫色で、20%が緑色とのこと。 さらに10%程度の房には、微細な水晶の霜状の結晶が付着して美しくきらきらと輝くとのこと。

ドラゴン・アゲート(Dragon Agate)
         インドネシア産のローズ・ドラゴン・アゲートとして売られていたものです。
 瑪瑙と称するからにはプラスチックではないと思いましたが、それにしても、この模様の原因は何かと調べるために入手しました。
 この模様は、人為的にひび割れを作って、そこに黒い染料を浸透させたものと思われます。
 ピンクももちろん別途着色したものです。
ともあれプラスチックではなく、瑪瑙に手の込んだ模様と着色を施したペンダント用の加工品と判明しました。 紐を通せるように穴も開けてあります。
 着色した染料はいずれ退色すると思われますが、もともと安価な瑪瑙に結構手の込んだ処理をしているのに1個数百円と手ごろな値段ですから、目先の変わったアクセサリーを簡単に手作りできると思えば悪くはありません。
 18g 46x39x7mm  17g 46x70x6.5mm

イリス・アゲート(Iris Agate)
     
 19.10ct 23.0x20.1x4.2mm  19.10ct 37.5x14.8x3.9mm 5.72ct  25.2x11.9x2.3mm
 
 虹のような輝きを示す瑪瑙がイリス・アゲートと呼ばれます。イリスとはギリシア神話の虹の女神のことです。
微細な繊維状の構造が可視周波数の波長の厚さで光の干渉を起こすためです。
 かつてはこうした虹のような効果を見せる瑪瑙は極めて稀で、1万個に1個程度しか得られないと言われていました。
が、瑪瑙は天然にはふんだんにある鉱物ですから、片っ端から割って薄片にすれば、虹のような光の干渉を起こすものはいくらでも作り出すことは可能です。
 近年インドネシア産のイリス・アゲートを見かけるようになったのは、このためかと考えられます。
世界で有数の火山国のインドネシアであれば、石英分に富む熱水作用で瑪瑙や玉髄が豊富にあるでしょう。
 
 写真の3個のイリス・アゲートはこの2、3年の間に入手したもので、全てインドネシア産です。
美しい虹色の干渉光を見せますが、実は、普通に眺めると、ごく普通の乳白色の瑪瑙でしかありません。
あれこれ角度を変えたり、正面や、背面等々、照明に工夫を凝らさないと虹色の発色や写真を捉えるのは簡単ではありません。


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