家紋について

家系を象徴するものに、家紋があります。家紋は鎌倉時代以降、武士の間で旗や幕に家紋をつける事が定着しました。苗字の固定と同時に、家紋も一族のシンボルマークとして定着してきました。

ですから、家紋を見ると自分がどの流れで来ているのかがわかります。(徳川なら葵の紋、武田なら菱紋、土岐氏なら桔梗紋)

ですが家紋から家の出自を探るのは少しばかり困難です。それは、家紋が苗字のように固定したものではなく、勝手に変更されたことが多いからです。しかし、家紋で親戚が判明する場合もあり、必ず調査しましょう。

例:苗字が違うが、先祖の家はあの家の三男が分家したと伝承では言われている、しかし、江戸時代の中頃なのでよく分からない。という家があり、家紋を見てみると実際に同じ家紋だったとか。

■家紋から出自が分かりにくくなった4つの理由

1、一つの地方に長い間勢力をもった豪族が住んだ所では、家紋が憧れの的であり賜紋(その豪族の家紋を与えられた)された家臣もあります。または逆に土地の豪族が滅亡した後に、その土地の者が引き続き勝手に使用した場合もあります。

2、昔は同族同士(父と子、兄弟、おじと甥など)で戦をする事がありました。戦に負けると敗者は、家紋を少し変えたりしました。また、長男は父から受け継いだ家紋をそのまま使用しますが、次男、三男が分家をした場合、家紋も少し変更する(白抜を黒抜にするとか、丸で囲むとか)場合も多かったようです。

3、江戸時代中期以降は「伝統を守る」というより趣味で家紋をつけていたようです。

当時流行していた家紋を取り入れたり、優雅な女紋(母方の紋)を用いたりして男女の紋を区別しなかったことが、家紋から出自を探る難しさに拍車をかけました。明治以降も新紋ブームが起こっています。

4、一般庶民が墓を作るようになった明治以降「うちの家紋はよく分からない」ということから墓石屋に頼んで適当に家紋を選んだ家も多いです。実際、私の家の家紋は「剣片喰(けんかたばみ)」ですが、祖父が昭和50年代に墓を作った時に墓石屋で選んだそうです

4代前の先祖の実家の家紋は「五三桐」ですし、更に前の先祖の家(私の県における一族発祥の地)では三階菱です

参考)家紋には「男紋」と「女紋」の2種類があります。男性は父の家紋(男紋)を代々受け継ぎ女性は母の家紋(女紋)を代々受け継ぎます。知っておけば、何かの役に立つかもしれません。

 一族発祥の地に先祖代々住んでいる(若しくは父や祖父までは住んでいた)方で昔からの名士の家ならば正しい家紋を伝承されている可能性は高いです