左翼を批判するーオスプレイ配備をめぐって 他

●「透明な反日共産主義革命」ー左翼は1970年代から徐々に戦術転換してきた

 今回は短く書くことにする。保守派は左翼のことを全く理解できていない。これでは戦いに勝てない。6月の論考で書いたことだが、保守派はソ連が消滅したことで、日本における共産主義運動もほとんど消滅していった、と誤って考えてしまった。国家社会体制をめぐる闘いは終わった、と考えてしまった。だが共産主義勢力は、戦術転換を図っただけである。「革命」とか「反日」という誰にもすぐ分ってしまう「従来のスローガン」を封印して、「透明な反日共産主義革命」に転換したのである。

 しかも戦術転換は、ソ連消滅のずっと前からもなされてきたのである。1970年前後から、日本に「フランクフルト学派社会学」が流入して、大量に流布されたのである。その思想の核心は、先進資本主義国においては革命派が、「資本主義打倒、社会主義・共産主義建設」というように、「体制」を外側から攻撃しても、労働者階級は革命に参加しない。革命派は体制内に潜入してそれらの機関を利用して、体制側の人間の既成の価値観・考え方を破壊していく闘い、いわば「文化」を内部から破壊していく闘いを展開していくべきである、というものだ。

 これを受けて旧左翼と新左翼のかなりの勢力が、新聞、テレビ、ラジオ、出版界、学界、中央官庁、自治体、学校、幼稚園、音楽界等のあらゆる文化機関に潜入して、日本国家社会の土台である家族、性道徳を核とするあらゆる道徳、躾、あらゆる社会規範を否定する「理論」と「革命文化」を繰り返し発信していったのである。これは、日本人の人格(価値観・考え方)を非人間的なものに改造してしまう闘いである。日本人の人格が、非人間的なものに改造されてしまえば、革命派は議会で多数派となれ、国家権力を奪い取ることができるようになる。このような思想がフランクフルト学派の思想である。「悪魔の思想」だ。

 全ての左翼が正体を隠し、「革命」とか「闘い」という言葉を伏せたわけではないが、体制側に気付かれないように「人格を改造」していくことが闘いの本旨であるから、大きな革命組織は、この新しい闘いを担うメンバーには、正体を伏せ、国民を騙して闘うようにさせていった。これは全く「新しい潮流」であり、ここにおいては新旧左翼の違いは無くなった。

 それまでの新左翼は旧左翼を批判して、もっぱら街頭に出てデモをするなど直接行動で闘ってきたのだが、1970年代、80年代において、「新左翼の退潮」が言われたが、これは前記「新潮流」に転換していった結果でもあったわけである。例えば1990年代に、文部省は「ゆとり教育」を実行していったが、これを主導した文部次官・小野元之氏、文部官僚・寺脇研氏は、中核派である(中川八洋氏)。中核派が早くから、この新しい闘い方をも同時に推進してきたことが分る。旧左翼の「退潮」にも、同じことが言える。

 そして日本の左翼は、1991年末のソ連の消滅によって、「反資本主義、革命、社会主義・共産主義」を掲げて闘っていては、マイナスにしかならないことを自覚して、従来の革命スローガンは使用しないようにしていった。「革命」や「反日」とは、分からない「新しいスローガン」(6月論文参照)を用いるようになっていったのだ。だが保守派は、左翼研究をしてこなかったから、それをもって、左翼はほとんど消滅することになった、と考えてしまったのである。左翼に騙されたのだ。

 左翼は正体を隠してあらゆる中央省庁、自治体に潜入して、日本を解体していく「上からの革命」(もちろん革命とは言わない)を推進している。政権にあった自民党自身が、左翼官僚らに操られて、この革命に加担してきた。「男女共同参画社会基本法」(1999年6月)や地方分権推進法に基いた「地方分権改革委員会」の設置(2007年4月)などである。

 中川八洋氏が言う「透明な反日共産主義革命」が、長く展開されてきたのである。左翼思想の蔓延によって、日本人の人格と社会が解体してきている。だからこそ、反日左翼が支配する民主党が、2009年9月に国家権力を奪取することができたのである。私が小中高の頃、「いじめ」などなかったし、先生も毅然としていた。子供は親の言うことを聞いた。だが保守派は、今になっても、民主党が反日左翼だと認識することができないでいる。これでは戦いに勝つことが出来ない。

●新型輸送機オスプレイ配備をめぐって

 米国の新型輸送機オスプレイの普天間基地配備に対して、自治体首長(知事、市長)、自治体議会を含めて、左翼を中心とした反対運動が展開されている。オスプレイが、この4月と6月に墜落事故を起こしているためである。彼らは「安全・安心」スローガンによって、「脱原発」を叫び、今「反オスプレイ」を喧伝しているのだ。いずれの反日運動も、主導しているのは左翼マスコミの雄・NHKである。繰り返される大量宣伝によって、運動は何万倍もの効力を発揮するからだ。NHKは日々、日本国民を洗脳しているのである。

 もしも日本政府と日本国民が、国防軍たる自衛隊を中核として、これまで必死になって、対ロ、対中、対北朝鮮の国防に邁進してきたのであれば、オスプレイ配備反対運動は決して起らない。オスプレイ配備によって、日米同盟に基づく日本の抑止力と防衛力は、格段に向上するからだ。日本は配備を大歓迎し、米国に感謝をして当然である。

 オスプレイの安全性(機体の欠陥除去)に誰よりも利害を持ち、だからその向上に取り組んできたのは米国政府と米軍であり、日本政府や日本国民ではない。機体の安全性を確立することによってこそ、オスプレイの作戦運用が十全に出来て、抑止力と防衛力の向上になるからである。米国の国益がかかっている。

 オスプレイは2005年9月に量産が決定され、2007年10月にイラクで実戦配備され、2009年11月にはアフガニスタンで作戦投入された。今年に入って4月11日に、モロッコで墜落事故が発生したが(2人死亡、2人重傷)、米国政府は6月7日、日本に「機体に不具合はなく、操縦ミスによる事故である」ことを連絡している。6月13日には米フロリダ州で墜落事故が発生したが(5人負傷)、米政府は6月29日には、日本にオスプレイ配備の「正式通告」をしたのであった。フロリダ州の事故が、もし機体の不具合が原因であれば、日本への配備の正式通告となることはありえないから、これもそれ以外が原因である。

 日本政府は米国から中間報告を得ている。だから野田首相の「安全性が確認されない限り、配備(普天間飛行場)に反対というのが政府の立場である」(7月27日国会答弁)との発言は、明確に誤りであり、左翼などの反対運動を大いに助長するものである。

 米国政府は、「機体の安全性に欠陥があるためではなく、それ以外の原因である」との中間報告をしているし、カーター米国防副長官は、「我々は、日本の航空専門家にオスプレイの飛行記録と最近の事故2件に関する全データと情報を提供する。分析して安全性の再確認をしてもらう」(7月21日)とまで述べているのである。なによりもオスプレイは、米国内でも世界各地でも運用され続けているのだ。野田首相の発言が、米国政府の立場を意識的に歪曲し、否定するものであることは明らかだ。カーター副長官は、「安全問題への計画はすでにある。日米同盟の重要な能力(オスプレイ)を否定するならば、それもまた同盟に害をもたらす」とも述べていたのである。このことによっても、野田首相の正体が、左翼であることは明らかである。

 私がもしも総理大臣であるならば、国民にオスプレイが40年以上も前から使用されている米軍のCH46(ヘリコプター)に比べて、どれほど能力が向上しているかを述べ、この配備によって、日米同盟に基づく日本の抑止力、防衛力が格段に向上することを述べ、配備を歓迎して、米国に謝意を表する。そして2件の事故については、米国政府から、機体の不具合が原因ではなく、それ以外の原因によるものだとの経過報告を受けていることを説明し、それを信じていることを述べ、最終調査報告書が出来上れば、日本政府としても、それを見て安全性を再確認した上で、試験飛行をしていくことで、日米政府で合意していることを説明する。その上で、「反オスプレイ」の運動を展開している自治体首長、議会、活動家などの左翼、また左翼マスコミを、日本の安全を否定する反日主義者だと厳しく批判して、国民に左翼に対して警戒心を高めるように訴える。

 民間飛行機(ヘリを含む)でも、操縦ミスなどの人為的ミスを含めて、「完全な安全」(無事故)はありえないが、苛酷な条件下で運用される軍用飛行機(ヘリを含む)では、なおさら「完全な安全」はありえない。「より安全」になるように、「安全性を高めていく」ことしかない。訓練を含めてである。私たちはこの認識を持たなくてはならないのだ。

 「完全な安全」はありえない。しかし、墜落事故の可能性がゼロではないとして、オスプレイ配備を否定したら、またその他の兵器の配備・運用も否定したら、日本はロシア、中国、そして北朝鮮にすら侵略されて国が滅びることになるのである。そのとき、日本国民は大量に殺害され、財産を奪われ、奴隷的に支配されることになる。

 オスプレイにもその他の兵器にも、墜落するなどの事故のリスクはあるが、そのリスクを引き受けていくことで、国防(日米同盟)政策は成り立つのだ。国防を否定したら、日本が滅びるという最悪のリスクが100%になるのである。冷静に考えれば、子供にでも分ることである。日本は毎年、自動車事故で5000人が亡くなっているが、私たちはこの文明社会を維持するために、そのリスクを引き受けていくことを決めているのだ。この現実を改めて認識してみるべきである。オスプレイ配備に反対する者たちは、売国奴である。

 左翼というのは、日本を滅ぼそうとしている内なる侵略者であり、事実上、侵略国家であるロシア・中国・北朝鮮の尖兵である。民主党反日左翼政権と左翼(NHKは左翼のことを「市民」と呼ぶ)が喧伝する「安全・安心」は、「転倒語」であり、真の意味は「反日」のことである。左翼が言う「安全・安心、脱原発」も、それで国民を騙して、生産を大削減させ、失業者を大増加させ、エネルギー安全保障も崩壊させて、日本経済を破壊し日本を衰退させることが目的である。反日である。左翼は「安全・安心」イデオロギーで、国民の「不安心理」を煽って、理性と勇気を奪い去り、「透明な反日革命」を推進しているのである。

 

2012年7月30日脱

大森勝久


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