野田内閣も反日・親中の共産主義内閣である

●党のために「保守派」を演じる左翼の野田首相

 日本は2009年夏の総選挙によって、民主党が政府を支配することになったが、ほとんどの人は、民主党が反日・共産主義勢力が支配する、日本に対する侵略勢力であることを認識できていない。侵略には、全体主義侵略国家による侵略(これを水平侵略という)と、反国家(反日)思想に脳を支配されてしまった一部分の自国民による侵略(これを垂直侵略という)の、ふたつがある。反日革命をめざす後者の日本人は、実質的には外国人である。民主党を支配している反日・親中の共産主義の左翼もこれだ。彼らは、全体主義侵略国家である中国や北朝鮮やロシアの尖兵でもある。

 9月2日、野田佳彦内閣が発足した。野田氏は自らを「保守」と称してきたし、保守系評論家や大手マスコミもそのように評価してきた。しかしそれは、分析能力が劣っている証でしかない。野田氏も、前回批判した前原誠司氏同様に、保守派では断じてない。言葉などはどれだけでも誤魔化すことができる。

 私は前回論考(8月30日脱)で、左翼が支配する民主党は、非左翼も党に組み込むことによって、国民に「民主党には保守派や中間派も多くいる」と思わせることに成功して、党の本質・正体を隠してきたと述べた。民主党はこれによって、非左翼側にも党の支持者を拡大するとともに、主敵の自民党の支持者を奪って弱体化してきたのであった。そして政府を支配した。

 民主党は「正式の綱領」は持っていない。だが「政策集」があり、これが事実上の「隠し綱領」になっていて、党内の非左翼をも拘束している。「政策集」を決めているのは左翼であり、非左翼にはどうにもならないようになっている。党内の非左翼は、左翼に騙され利用されている存在でしかないのである。

 彼らが、民主党を離党しないのは、自由の思想が弱いためと、党内の左翼の主張と政策集の主張が、「転倒語」になっていることを認識できないためと、保身のためだ。たとえば、民主党が言う「日米同盟が基軸」も、転倒語であり、真意は「反日反米・親中」である。それともうひとつ、彼らが「党内には前原氏や野田氏のようなグループを構えている保守派もいるじゃないか」と考えて、幻想を抱いてしまうこともある。しかし前原氏は保守派では絶対にない。さらに、本当は左翼であるが、党のために「保守派」の演技をしている可能性がある。

 私は前回の文で、このように主張したのだが、野田氏も思想の本籍は左翼だが、党のために保守派を偽装している可能性が大である。

 野田氏は8月29日、民主党新代表に選出された。誰を党幹事長に指名するかと注目していたら、日教組のボスと言われる反日・親中の共産主義者の輿石東氏を指名したのであった。党代表の野田氏は、首相として官邸に詰めることになるから、民主党を支配し運営するのは党幹事長である。野田氏が左翼の輿石氏を幹事長に指名したことによって、民主党が反日・親中の共産主義政党であることが明確に示されたことになる。同時に、野田氏は保守派ではあり得ないことも明白である。保守派とは、保守の政策を策定し、その実現をめざしていく者をいう。そのためには、要所を保守派で占めなければならない。しかし野田氏はこの逆を実行したのである。従って、野田氏は本当は左翼であり、党のために保守派の演じているに過ぎないのである。論理的にそうなる。

 党代表選挙でも、「反小沢派」「親小沢派」と言われたが、私たちは、双方ともに「反日・親中の共産主義」では共通していることをしっかりと認識しなくてはならないのである。そして民主党内の非左翼も、左翼が決定する「政策集」(隠し綱領)に拘束されるのだ。これが民主党である。

 野田新首相は、小沢グループの一川保夫氏を防衛大臣に任命した。一川氏は副大臣も政務官も経験せず、いきなりの入閣であった。彼は9月2日の認証式前、記者団に「私は安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアン・コントロール(文民統制)だ」と、驚くべき発言をした。反日・親中の左翼だからこその発言である。

 この発言は、9月8日に福島第一原発周辺地域を視察した後に、記者団に「ほら、放射能(が移った)」と言ったり、「死のまちだ」と表現して、9月10日に辞任することになった社会党出身の左翼の鉢呂経済産業大臣の発言よりも、はるかに重大で罪深い反国防発言である。直ちに防衛相を解任されなければならないし、政治生命を絶たれても当然のところである。国防は、国の独立と存続そして国民の生命、財産、自由そして文化を保守するための大前提になるものだ。

 ところが、野田首相は9月16日の参院代表質問で、「防衛相として適切に仕事をしていただけると信じている。(発言は)一般国民を代表する政治家が、国民の目線に立って物事を判断していくべきだとの趣旨だったと承知している」と答弁し、全面的に擁護したのである。小沢グループが親中なのは、誰もが知っていることだ。その一川氏を防衛大臣に任命し、この発言の後も全面的に擁護するのであるから、野田首相も、日本の国防など全く考えていないことが明白に示されたわけである。保守派であれば、あり得ない行動だ。これらの行動が、野田氏の思想本籍は反日・親中の共産主義であることを雄弁に物語っている。それは、他の大臣、副大臣、政務官人事にも現われている。ほとんどが左翼である。

●野田『voice』論文が親中左翼であることを示している

 野田首相は『voice』10月号に、「わが政治哲学」という論文を寄せている。首相はこのように主張している。「これまで人類は長い政治の歩みのなかで、「自由」と「平等」という価値を獲得してきた。この二つの両立を果たすことはきわめて重要なことではあるが、これはそう容易いことではない」。この文は、野田首相が共産主義者(左翼)であることを示しているものである。共産主義者は反日反米・親中である。

 人類は「自由」という価値を獲得してきた。しかし「平等」は価値ではない。野田氏は巨大な捏造をする。価値とは、正しいものを言うのであるから、「平等」は反価値である。平等を価値だと主張する者は、共産主義者しかいない。自由と平等は敵対関係にある。すなわち、平等は自由を否定するし、平等を否定しなければ自由は成立しない。左翼は「平等と平等の下での真の自由」を主張するが、その革命実践は自由ゼロの奴隷社会(全体主義国家)を作ったのであった。ソ連共産党(レーニン、スターリンなど)は6600万人を殺害した。中国共産党は8800万人を殺害したのだ。

 「平等」の追求が作り出す社会は、自由を圧殺した全体主義国家(独裁国家)である。独裁政党が法を破壊して、国家を私物化し、国家テロルの威嚇を背後に持って、党の考えを全国民(奴隷)に洗脳的に共有させていく。独裁政党に操作されて民衆も、独裁政党と一体的に行動していく。これが全体主義国家である。左翼が言う(古い革命用語の)「プロレタリア民主主義」や「人民民主主義」が、これである。「法の支配」と自由を求める者は、国家テロルによって弾圧される。民衆からも国家権力や党に密告されるのである。

 左翼が言う「平等と平等の下での真の自由の実現」は、「超(ウルトラ)不平等」(独裁政党と奴隷の全体主義国家)と「自由ゼロ」をもたらすから、左翼の言葉は「転倒語」になっているのである。私たちは、この認識を獲得していかなくてはならない。

 人間は生まれたときから個人個人に特徴があって、不平等にできている。男と女が平等であるはずはない。人間の社会は、国家も企業も家庭もその他のあらゆる中間組織も、すべて上下の秩序によって形成されている。上下秩序に基づいた権限が定められている。つまり不平等にできている。平等にしたら、社会は形成不可能である。

 不平等だからこそ人間であり、人間社会なのである。平等を価値として、平等の実現を追求すれば、ただひとつの考え方が全ての国民に強制されることになる。自由は否定されて、全体主義になる。平等の実現をめざせば、上下秩序で形成されている現在の国家社会は、不平等社会だとして価値否定されて、解体されなくてはならない、となる。左翼が言う「ブルジョア国家社会の解体・変革」「反日革命」である。その結果、作り上げられるのは、自由が圧殺された全体主義国家(独裁国家)だ。何百万人、何千万人が殺害されることになる。

 私たちは自由の価値、だから人間と社会の不平等原理を断固支持しなくてはならない。平等原理は、反人間、反人間社会であり、断固否定して葬り去らなくてはならないものなのだ。

 左翼とは、平等思想に洗脳されてしまった人間である。一度洗脳されると、平等を批判的に検証する点では思考停止になり、洗脳から脱却することはほとんど不可能に近い。私は大きな組織に属することなく、一人で活動していたからこそ、十数年かけてやっと平等の誤りを認識できるようになったのだった。

 以上によって、野田首相の前掲主張が徹底的な誤りであることは明白である。保守派はこのような主張は決してしない。平等の価値をプロパガンダする野田氏は、左翼である。

 野田首相はこのように述べる。<私が考えているのは「中庸の政治」である。それは状況に応じて「自由」を追求したり(右足を前に出す)、「平等」を追求したり(左足を前に出す)と、右足と左足を交互に出して、2本足歩行をしていく政治だ。今の状況は、左足を前に出すこと(平等の追求)が必要なはずだ>(要約)。この主張は、平等概念と平等思想をわざと歪曲・矮小化して、民主党が平等を追求することを、国民が共有しやすくなることを狙ったものである。国民騙しである。

 しかし、野田内閣が追求する平等は、平等思想そのもの、平等原理主義だ。たとえば、野田内閣の「所信表明演説」には、「地域主権改革を引き続き推進します」とある。この「地域主権改革」とは、地方自治体と国との関係を「対等な関係」、つまり「平等な関係」に変革していくことである。「主権」(なにものにも支配されない無制限の絶対的な権力)の語句が付いていることに注目しなくてはならない。地方自治体が、「主権」を保有するように変革していくということである。だからこの変革は、民主党が言う「新しい公共」の創設と一対のものだ。「新しい公共」とは、「市民」を名乗る左翼が、地方自治体を支配してしまうことを意味している。

 つまり民主党は、野田内閣も、「地域」を独立した主権国家にしようと狙っている。日本国家をバラバラに解体して滅ぼすことをめざしている。反日革命である。

 私は左翼であった頃は、反日革命を主張し、北海道の独立(アイヌ民族の土地と考えて)や沖縄の独立も主張していた。日本を滅ぼしていく一環としての、北海道や沖縄の独立の主張であった。完全に誤った主張であったが、少なくとも私は、人々を騙すことなど考えたこともなかった。しかし民主党は、基本戦術が国民騙しなのである。民主党は、反日革命をめざしているのに、従来の革命用語を使わず、「転倒語」を駆使して、自らを体制内政党に偽装した。党内に非左翼も加えて偽装した。野田氏や前原氏のように、左翼なのに党のために保守派を演じる者もいる政党なのである。民主党が言う「地方分権改革」「地域主権国家づくり」「新しい公共の創設」は、日本国家の分割解体、消滅のことなのである。民主党はこの反日革命を、国民を騙して平和革命によって実現しようとしている。

●野田首相は家族解体主義者の小宮山洋子氏を大臣に任命した

 野田首相は、小宮山洋子氏を厚生労働大臣に任命した。彼女は左翼であり、ジェンダー・フリー原理主義者であり、家族解体主義者である。左翼の多くは、男女の性差が医学的、生物学的なものであることを否定する。性差は社会的につくられるのだとする(捏造)。左翼自身が誤った思想に洗脳されてしまっているのである。

  ジェンダー・フリー主義者(性差を無くす)は、「男らしさ」「女らしさ」を否定する教育の洗脳によって、また現実の文明社会から、伝統的・慣習的な男女の区別された制度や慣行を、法に反する悪法律によって廃止する変革によって、男性から男性性を剥奪し、女性から女性性を剥奪して、「無性のヒト」に改造してしまうことをめざすのである。それによって、「平等な人間」「平等社会」を実現しようとする。非人間と非人間社会づくりの反日革命である。

 小宮山議員は、民主党内で「子ども手当」創設を主導してきた。彼女は子ども手当の目的について、「目的は、ひとりひとりの子どもの育ちを社会が支援することです。児童手当は家計への支援ですが、チルドレン・ファースト《子ども第一》の考え方ですべての子どもの育ちを平等に支援します」と説明する(山谷えり子氏「家族解体計画を解体せよ」。『正論』2011年1月号、198頁参照)。

 小宮山氏が述べていることは、「社会が子どもを育てる」という思想である。「子ども手当」は、社会が子ども自身を支援するものであり、児童手当とは思想が180度違っている。「社会が子どもを育てる」とは、各家庭が行ってきた子育て(と教育)を、社会すなわち国家が介入して奪って、国家が行うということである。それは、子どもを各家庭から奪って「国家の子ども」にし、家族を解体していくことだ。もちろん国家は、小さな子どもの頃から、洗脳教育をする。ソ連など共産主義国家がやってきたことを、再現するということである。こうして全体主義の子ども、人間を作り上げる。「平等な人間」の生産である。

 このような人間を大臣に任命した野田首相も、同じ思想の持ち主であるということである。野田氏は、民主党が何をめざしているのかを国民に隠し、「平等概念」と「平等思想」を意図的に歪曲し矮小化して、国民の耳目に入りやすいようにして、「平等の追求」の必要性を国民にプロパガンダしているのである。野田氏は、保守派や非左翼の演技をし、また自分を「誠実な人間」だと国民に思い込ませることによって、徹底的に国民を騙しているのだ。そして左翼の政策を実行していく。まさに典型的な「有能な」共産主義者である。

●対中共ODA供与を確定・実施した大平元首相を評価する野田首相

 野田首相は同『voice』論文で、「いまあらためて学ぶべきは、大平正芳さんの政治のあり方ではないか一私は最近、とみにそう思うようになった。大平さんは、世論に迎合するのではなく、世論を導こうとした」と書いている。大平元首相が、消費税導入をめざそうとしたことを言っているわけである。野田氏は菅内閣の財務大臣として、中国、ロシア、北朝鮮から日本を守るための国防費を大削減する一方で、デフレ不況の現下において、菅首相とともに、消費税増税や大震災復興増税の「増税路線」を打ち出し推進してきた。首相になってからも、しかりである。

 不況下での増税は、マクロ経済学のイロハに反するものだ。日銀引受けで国債を発行すれば済むことだ。そして日銀にインフレ目標を設定させて、名目経済成長率を上昇させれば済むことだ。しかし民主党は、反日であるから、デフレ不況の下での増税によって、日本経済の徹底的な衰退と破綻を目論んでいるのである。

 これらについては、別の文で書きたいと思っている。今回書きたいことは別にある。中国が今日のような軍事大国、経済大国になったのは、日本が供与した巨大なODA(政府開発援助)があったからである。このODAによって、産業インフラが整備されたことによって、日本をはじめ世界各国から民間投資が呼び込まれることになり、中国は大国になっていったのだ。日本は自らの貴重な資金を中共に貢ぎ、中国の経済大国化・軍事大国化を支えたわけである。現在、100発以上の中共の水爆(広島原爆の2000発分の威力)が日本各地を狙っている。

 レーニンは、西側自由主義国の政府や企業を「役に立つ白痴」と称したが、中共もこれを実践したわけである。

 日本の対中共ODA供与は、大平首相(当時)の1979年の訪中によって確定したのだ。翌1980年度から実施されていった。野田首相はこの大平氏を大いに評価することで、中共にシグナルを送っている。大平氏は、田中角栄内閣の外相であった。1972年9月29日に田中内閣によって、「日中共同声明」が結ばれて、日中国交再開となった。その日、北京で大平外相(当時)は、「これによって中華民国(台湾)との国交は切れる。日華平和条約は自然消滅する」と発言したのである。国際法に反し、台湾に対する信義も否定した発言であった。野田首相は、中共に野田内閣も「親中」であると表明しているわけである。

 野田氏が国政選挙で初当選したのは、1993年7月の総選挙である。日本新党から立候したのだった。日本新党は、大東亜戦争の開戦に最も責任がある共産主義者の近衛文麿元首相の孫にあたる細川護熙氏が代表をつとめる政党で、1992年8月に結成された。93年7月に日本新党から当選した人には、他に現在の民主党の前原誠司政調会長、枝野幸男経済産業大臣、藤村修官房長官、長浜博行官房副長官、海江田万里前経済産業大臣などがいる。1993年8月に、非自民党の「7党1会派」による細川連立政権が誕生する。首相は日本新党代表の細川氏である。

 日本新党とは、どのような思想を持った者が集まった政党なのか?当時アメリカは「人権外交」を展開していて、中国の反体制派に対する中共の人権弾圧を、批判していた。そんな中、1994年3月19日に北京で、日中首脳会談が行なわれたのだが、細川首相は「西側の価値観、ヨーロッパ式の民主主義をよその国(中国)に押しつけるのは賢明なことではない」と、李鵬首相に対して述べたのである。日中首脳が共同して、米国政府批判を展開したのであった(中川八洋氏『大東亜戦争と「開戦責任」一近衛文麿と山本五十六』。221頁参照)。つまり、日本新党とはこのような細川代表の下に、反日反米・親中の左翼が多く結集した政党であったのである。

 野田首相の『voice』論文の副題は、「この日本に生まれてよかったと思える国をいかにつくるか」である。本文中には、「自分の国は自分で守るという覚悟を、あらためてしっかりと固めることである」、「日米同盟という大事な関係をしっかりと堅持していく」ともある。「所信表明演説」にも、同じような文がある。だが、これらは「転倒語」である。言葉はどれだけでも嘘を述べることができる。私たちはその人の行動によって、言葉の真偽を見極め、行動によって、人の評価を行なわなくてはならない。

 『voice』論文にも、日本は「大きな国難に直面している」とある。「所信表明演説」にも、「この国難のただ中を生きる私たち」とある。「反日反米・親中親露の共産主義」の民主党が、日本政府を占領しつづけていることが、「国難」なのだ。野田氏は「政治に求められるのは、いつの世も、「正心誠意」の四文字があるのみです」と言う(「所信表明演説」)。野田氏の姿は、共産主義者は平然と嘘を述べることができる人間である、の典型である。

 私たちは必死になって、民主党の研究をしなくてはならない。そして1日でも早く打倒しなくてはならない。中国やロシアが、日本侵略を開始するのは十数年先でしかないのだ。今、日本を侵略・破壊している民主党は、その尖兵である。

2011年9月29日脱
大森勝久


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