自民党新政権に対する建設的批判

「日中の戦略的互恵関係」を自己批判的に破棄せよ
閣議で誤った「憲法9条2項の解釈」を是正し、自衛隊を国防軍とせよ

●自民党新政権は直ちに陸上自衛隊を尖閣諸島に配置し、海上自衛隊に海上警備行動を発令して中共の領海侵犯に対処させよ

 11月16日、衆議院が解散されて選挙戦が事実上始まっている。自民党が政権を奪還することになる。単独でどれだけの議席を獲得できるであろうか。

 11月22日付読売新聞に、自民党の「日本を取り戻す」と題した「衆院選政権公約」のうち、本体にあたる「政策パンフレット」と、それを補足する「政策BANK」の要旨が載った。「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、TPP交渉参加に反対」とか、徹底的に批判すべきことが多くあるが、ともかくも、親米で日米同盟を強化するという自民党が、国民を騙して政権を取り、日本を侵略・破壊してきた反日売国の左翼の民主党から政権を奪還することは、国益の観点から完全に正しいことだ。大いに歓迎したい。

 本稿のインターネットへの掲載は投票日前には難しいだろう。間に合っても15日まで少しの日数しかないだろうから、選挙戦から離れて書くことにする。自民党新政権に対する建設的な批判である。

 自民党は「政権公約」で、憲法9条を改正して国防軍を保持することを明記する、としている。衆参各院で3分の2以上の議席を取ったときに改正するというわけである。しかしこの公約は、保守的な国民から票をもらうためだけのものである。なぜならば自民党は、自衛隊を国防軍にすることによって、どのような国防戦略や軍事戦略を構築するのか、ほとんど論議していないからだ。

 そもそも自民党は、侵略国家の中国が9月以降、日本の尖閣諸島周辺の領海を頻繁に侵犯して、尖閣諸島を領有せんとする国家意志を明確に示しているにもかかわらず、野田政権に「自衛隊法82条の海上警備行動を発令して、領海侵犯という侵略行動に対処せよ」と要求しなかったのだ。今現在の事実上の選挙戦中も主張していないし、政権公約にも書かれていない。また自民党は、陸上自衛隊を尖閣諸島に直ちに配置することも主張しないし、政権公約にも書かないのである。

 国家の領域主権を守るために、国防のために、今すぐにやらなくてはならないこと、そして閣議決定ひとつでできることを主張せず、政権公約に書かずして、「憲法9条を改正して自衛隊を国防軍にする」と政権公約に書くのは、ナンセンスも甚だしいのだ。すなわち自民党は、「政権公約」に「保守的な国民」が喜びそうな、「憲法9条改正、国防軍保持」を盛り込んで、それを「餌」にして彼らからの支持と票を集めようとしているに過ぎない。自民党も、民主党とは次元は異なるが、国民を騙しているのである。

 しかし、これを批判する保守派は極めて少ない。つまり、保守的な国民の政治意識が余りに低いからこそ、このような自民党が許されて存続してきているわけである。

 安倍総裁は11月15日、読売国際経済懇話会に招かれて講演を行った。安倍氏は「質疑応答」の中で、「安倍首相になれば、日中関係がもっと悪くなるのでは?」の質問に対して、「私は今の民主党政権の人たちよりはタフ。首相の時、日中関係を改善させている。総裁になって指名した高村副総裁は日中友好議員連盟会長だ」と答えている(11月16日読売新聞)。

 日本侵略を目標にする中国と、「日中戦略的互恵関係」を結び、敵国中国を強国化する「環境と省エネ分野での経済協力」結んだのが、当時(2006年10月)の安倍首相その人である。安倍氏はそれを、「日中関係を改善させた」と肯定するのである。これは保守の立場ではなく、反・保守であり、反日の立場である。左翼的である。安倍氏の副総裁人事もしかりだ。

 このような安倍総裁と多くの自民党員の思想と立場が、前記した尖閣諸島・南西諸島防衛を巡る自民党の誤った政策となって現われてきているわけである。自民党新政権は、「外交を、取り戻す」「日米同盟の強化のもと、国益を守る」と言うならば、「日中の戦略的互恵関係」を直ちに自己批判的に破棄しなくてはならない。中国を「仮想敵国」と規定しなくてはならない。

 自民党新政権は国益を守る、離島を守る、国防軍を保持すると言うのだから、尖閣諸島を守るために、直ちに陸上自衛隊を尖閣諸島に駐屯させなくてはならないし、海上自衛隊に海上警備行動を発令して、中共の領海侵犯に対処させなくてはならないのである。反日売国の野田民主党政権は、米軍が呼びかけた「南西諸島における日米共同離島上陸訓練」(尖閣諸島に対する中共の侵攻を抑止し、また防衛するため)を、中共のために中止にしたが(2012年11月)、自民党新政権は直ちに断固として実行しなくてはならない。

 この共同訓練の意味は、もし中共軍(特殊部隊)が尖閣諸島へ侵攻したら、日本政府(自民党政府)は直ちに、自衛隊の3軍に「防衛出動」を命じるということだ。有事である。これによって米国は安保条約によって共同防衛(参戦)の義務が生じ、参戦することになる。そのための「共同離島上陸訓練」である。

 なお、「日米安保条約は米国の自動参戦を保証していない」「抑止が破綻したときに日米安保が機能する確率は限りなく低いと思う」などと、完全に誤ったことを主張する「民族派」の論者たちがいる(例えば田母神俊雄氏。元航空幕僚長。『正論』2012年12月号41頁参照)。濃淡の個人差はあるが、彼らの反米イデオロギーがなすものだ。私たちはこうした民族派への批判も行っていかなくてはならない。アメリカは、日本人以上に日本の防衛に熱心である。反米イデオロギーは日本国家の存立・国益に反するものだ。

 また自民党新政権は、尖閣諸島だけでなく南西諸島防衛のために、南西諸島における陸自、海自、空自の兵力を増強していかなくてはならないのである。そのためには、国防予算を増額して兵員と装備を拡充していくことが不可欠だ。社会保障予算を削り、国防予算へ回すのも当然すぎることである。国が侵略占領されたら、社会保障など全て無くなってしまうのだ。私の最近の拙文「尖閣諸島・南西諸島を守れー国際法で領海・領土侵犯事件を処理せよ」(2012年8月28日脱)、「全力を尽して祖国永続のために行動していこう!ー尖閣諸島・南西諸島を守れ」(同年9月29日脱)も参照して頂ければ幸いである。

●閣議で従来の誤った「憲法9条2項の解釈」を是正し、自衛隊を国防軍とせよ

  自民党は「政権公約」に、「憲法を改正して国防軍を保持する」と書いた。衆参両院でそれぞれ3分の2以上の議席を獲得することは、ほとんど不可能に近いから、これは、いつまで経っても国防軍を保持できないということである。しかし自民党にとっては、それが好ましいことなのだ。党の存在意義が長く続き、レベルの低い保守的な国民の支持をつなぎとめ続けていくことができるからである。自民党は国防を真剣に考えていないし、国防軍の保持も同様である。それは、尖閣諸島防衛を巡る一連の自民党の対応を見れば明らかだ。だからこそ、先のような主張になるのである。情けない保守派がこれを許しているわけである。

 自衛隊を「国防軍」にしようと思えば、簡単に出来る。わずか一週間で十分である。つまり閣議で、従来の誤った「憲法9条2項の解釈」を本来の正しいものに是正すればいい。すなわち閣議で、「日本は憲法9条2項によって、1項の侵略目的以外の、自衛権行使等の目的のための軍隊(国防軍)の保持を容認しており、自衛隊は国防軍である」とすればよいのである。

 この憲法9条2項の解釈は、私個人の勝手なものではない。憲法9条2項の政府案(1946年6月。GHQの草案をそのまま継承したもの)は、憲法改正小委員会において、委員長の芦田均氏によって8月1日に修正されて、8月24日衆議院本会議において可決されたのである。これによって、政府案の9条2項とは、全く異なる9条2項になったのだ。

 政府案の9条2項は、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」であり、いかなる目的であっても、軍隊の保持を禁止する内容であった。芦田氏は9条2項の冒頭に、「前項の目的を達するため」の語句を挿入して、9条2項を修正したのであった。この修正によって、前項すなわち9条1項の「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」、この目的を達するために、陸海空軍その他の戦力を保持しないということになり、それ以外の目的であれば、陸海空軍その他の戦力を保持することは出来る、と変わったのである。9条1項とは、侵略戦争や侵略的武力行使の禁止のことである。

 つまり日本は、国の自衛権(個別的自衛権と集団的自衛権)行使や、国連安保理決議による42条、43条、45条の軍事制裁や国連の平和維持軍への参加、また、国連安保理決議に基づく多国籍軍参加の目的であれば、軍隊を保持できるということになったわけである。

 この芦田氏の修正は、ヨーロッパにおける東西冷戦の開始という情勢の変化を受けて、芦田氏とGHQ(連合国軍最高司令部・マッカーサー元帥)が秘かに相談し合って、実行されたものである。マッカーサー元帥は1946年7月25日、日本の新聞各社の代表を招いて、共産党員の排除を直接要請している。

 日本の憲法改正審議の様子は、ワシントンの「連合国極東委員会」(11ヶ国。のちに13ヶ国で構成)に伝えられて、検討されていた。芦田修正の9条2項を含む条文案が衆議院本会議で可決されると、連合国極東委員会の第3委員会(憲法および法制改革委員会)は、9月20日に声明を発表している。「当委員会は草案第9条第2項が衆議院で修正され、日本語案文はいまや第1項で定められた目的以外の目的であれば、軍隊の保持が認められると日本人によって解釈されうるようになった・・・・もしそのようになれば、帝国憲法がそうであるように、内閣に軍人を含めることが可能になろう。それゆえ、当委員会は、極東委員会が合衆国代表に対して、この疑念を最高司令官(マッカーサー元帥)に伝えるように求めるべきこと、および日本人は、かれらの憲法に、内閣総理大臣を含むすべての国務大臣は、シビリアンでなければならないという条項を入れなければならないことを主張すべきことを勧告する」。

 このように連合国は、憲法9条2項によって日本は侵略目的以外の自衛権行使等の目的であれば、軍隊を保持できるようになったことを正確に認識したのである。それゆえ、「国務大臣はすべてシビリアン(文民)でなければならない」ことを憲法条項に盛り込むようにしなければならない、と声明を出したのであった。この声明は9月22日に、マッカーサー元帥に電報された。マッカーサー氏は9月24日、ホイットニー准将とケーディス大佐を吉田茂首相のもとに派遣して、憲法66条2項「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」を入れさせていったのである(西修氏『よくわかる平成憲法講座』1995年2月刊参照)。 

 芦田氏は日本の独立が目前に迫った1950年12月、憲法9条は自衛権行使のための軍備を禁じていないとして、GHQに15師団20万人の地上軍創設を訴える「芦田意見書」を提出している。独立した暁には20万人の地上軍を保有するということだ。ソ連のグロムイコ外相も1951年9月、日本の軍備について、陸軍15万人、海軍2万5千人、空軍2万人の保有を認めると述べている(曽野明氏『ソビエトウォッチング40年』46項参照。1983年10月刊)。

 米国特使のダレス氏は1951年1月31日、吉田茂首相に1954年3月までに陸軍戦力だけでも32万5千人から35万人の軍隊創設を要請している。

 しかしながら吉田首相は1952年11月、「憲法9条2項は、侵略の目的たると自衛の目的たるとを問わず、戦力(軍隊)の保持を禁止している」と、憲法9条2項の解釈を180度反対のものにしてしまったのである。歴代の内閣もこの誤った解釈を継承してきた。

 自民党新政権は閣議によって、従来の誤った(反国家的な)9条2項の解釈を否定し破棄し、本来の正しい解釈に戻さなくてはならない。これは<法>的な義務である。

 自衛隊は多くの近代的な兵器を持っている。兵員と装備から見て、自衛隊は実体的に軍隊である。世界に、日本の自衛隊を軍隊ではないと見ている国など一国もない。

 日本は1956年に国連に加盟した。このとき日本は、国連憲章4条が謳う「この憲章に掲げる義務を受託し」て、加盟を認められたのである。その「義務」には42条、43条、45条の、「国際の平和および安全の維持に必要な兵力(陸海空軍)を安保理に利用させること」が含まれている。つまり日本は、自衛隊は軍隊であるという立場をとっていたのである。

 自衛隊を軍隊にすることなど、一週間でできる。これをしない自民党を、私たち保守派は徹底的に批判していかなくてはならないのである。大きな批判がないから、自民党はこのように情けない党でありつづけてきたのである。私は1999年から何度となく、自民党とその有力な議員に、ここに書いたことと同じ主旨の小冊子を送付してきた。もちろん安倍氏にも。保守のマスコミにも送付してきた。

●国防軍を保持するとはどういうことかー自衛隊の「専守防衛戦略」を全面否定して、国際法規・慣例に基づいた正しい軍事戦略を構築せよ

 国際法規・慣例は、主権国家に自衛権を認める。自衛権とは、個別的自衛権と集団的自衛権である。国際法規・慣例は、国家の自衛権行使の手段を軍隊だとする。従って、国家が軍隊を保持しなければ、その国家は自衛権を持っていても、自衛権を行使することができないことになってしまう。そんな国家は、もはや国家ではない。

 前述したように1952年11月の吉田内閣以降、日本の内閣は「憲法9条2項は軍隊の保持を禁じている。自衛隊は軍隊ではなく、実力組織だ」と、反国家的な誤った解釈をしてきたわけである。強調しておきたいが、この閣議決定は<法>に違反していて、無効である。

 自衛隊は軍隊ではないとした場合、外国(中共やロシアや北朝鮮など)から軍事侵略されたとき、日本は、国内法に基づく「国家の緊急避難行為」のレベルでしか実力行使をすることができないのだ。それは、以下に述べるようなものとなる。

 内閣法制局は、日本が自衛隊を用いて「実力行使できる3要件」を、(1)日本に対する急迫不正の侵害があること、(2)それを排除するための他の適当な手段がないこと(つまり外交交渉の余地はない。他国や国連が干渉してくれる余地はないとか)、(3)必要最小限の実行行使にとどまるべきこと、としている。そして政府は、自衛隊のこの実力行使を「専守防衛戦略」と概念規定する。

 それは、(イ)相手から武力攻撃を受けたときに、初めて防衛力を行使する。先制攻撃の禁止。(ロ)防衛力の行使も、必要最小限度にとどめる。防衛上必要があっても、相手国の基地等を攻撃するという「戦略的な攻勢」はとってはならず、もっぱらわが国土およびその周辺において防衛を行い、侵攻してくる相手をそのつど撃退するという「受動的な防衛戦略」をとらなくてはならない。(ハ)「戦略的攻撃」の目的にもっぱら用いられるような戦略爆撃機、長距離・中距離ミサイル、攻撃空母などは保持できない。(ニ)集団的自衛権の行使は、(1)の要件に反するからできない。(ホ)自衛隊の海外派兵(相手国の領空・領海・領土)は、(3)に反するからできない。以上のようなものである。

 この「専守防衛戦略」では、日本の防衛はできない。先に撃たなければ殺られてしまう。追撃すれば敵を撃墜・撃沈できるのに、それを禁止されるから、敵は何度でも攻撃してくる。敵国の軍事基地や敵国の政治・経済の中枢への攻撃も禁止されるから、敵国を敗北させることは不可能だ。逆に、わが国を敗北に導くものである。「専守防衛戦略」は、反軍事の戦略であり、だから反国防の戦略である。

 軍隊(国防軍)の保持を否定するということは、国家の自衛権行使を否定することであり、今見たように国防ができなくなるということである。

 国防軍を保持するということは、これまでの自衛隊の「専守防衛戦略」を全否定して、国際法規・慣例に基づいて自衛権を十全に行使して、国家を防衛できる正しい軍事戦略に転換していくということである。集団的自衛権を行使するのは当り前すぎることで、私たちはなによりも、個別的および集団的自衛権行使の内実を、「専守防衛戦略」から180度転換した、勝利できる軍事戦略にしていかなくてはならないのである。

 自民党は政権公約に「国防軍を保持する」と書いたが、以上のことを理解しているとは到底言えない。11月28日付読売新聞の「社説」に、次のようにあった。「自民党の公約に対し、野田首相は『あえて国防軍と名前を変え、憲法を改正して位置づける意義が分からない』と発言した。これが論戦に火を付けた。自民党の安倍総裁は、自衛隊は国際法上、軍隊と見なされているのに、政府の憲法解釈では軍隊ではないとされていることが問題だと反論した。軍隊でなければ、万一の場合、自衛隊員は捕虜として扱われないとも言及した」。安倍総裁の発言は、全く反論になっていないのだ。自衛隊の名称を変えればよいという問題ではない。

 自民党も心ある国民を騙したと批判されたくないだろう。本来の憲法9条2項は、侵略目的以外であれば、日本は軍隊(国防軍)を保持できるし、交戦権(戦いを交える権利の意味ではない。交戦国が国際法上有する種々の権利の総称である。捕えられた軍人が捕虜として扱われる権利もそのひとつ)を認めているのだ。だから自民党政権は直ちに閣議を開いて、憲法9条2項を本来の意味に是正し、自衛隊は軍隊だと決定すればよいのである。

 軍隊(国防軍)とは、有事には国際法規・慣例に従って国家防衛(国防)の任務を担い、平時には国際法規・慣例に従って国家の領域保全対処の任務を担う国家の武装組織である。平時、有事に関わらず、国家の領域外の自国民の生命と身体を保護するのも、軍隊の任務である。平時の海軍には「海上警護」の任務もある。平時の国家の領域保全対処とは、国家の領空・領海・領土保全の侵害を排除する任務であり、領空・領海・領土侵犯対処とも言う。

 しかし現行自衛隊法は、憲法9条2項の反国家的な誤った解釈に基づいて策定されたものであり、軍隊の行動に反する多くの条項がある。それは本来の憲法9条2項に違反する条項であり、削除されなくてはならないものだ。第7章(自衛隊の権限等)には、「警察官職務執行法第7条の規定を準用する」として「武器の使用」が山程出てくる。これは、軍隊を軍隊ではないもの(実力組織)に格下げするものであり、削除しなくてはならない。また軍隊は「個人」として武器を使用するのではなく、「部隊」として使用する。それも削除しなくてはならない。

 平時の領土・領海侵犯対処規定は欠落しているので、盛り込まなくてはならない。陸自の海外邦人の保護任務も欠落している。海自、空自による在外邦人等の輸送(84条の三)も、「安全確保」を条件としているが、軍隊の行動を否定するものであり、改正しなくてはならない。その他にも多くある。

 軍隊の行動は、有事も平時も国際法規・慣例によって規定されるものである。自民党政権は自衛隊を軍隊にしたら、次には直ちに自衛隊法を抜本的に改正して、国際法規・慣例に則ったものにしなくてはならない。そして「専守防衛戦略」を徹底的に否定して、正しい軍事戦略(有事、平時)を創り上げていかなくてはならないのである。読者の方々にはこの重要な政治課題について、中川八洋氏の『中国の核戦争計画』(1999年9月刊)を是非一読していただきたいと思う。

 安倍総裁もそうだが、自民党には「日本維新の会」の橋下徹代表代行にシンパシーを感じている人がかなりいる。最後に、哲学者・適菜収氏の橋下徹氏批判を引用しておきたい。「(橋下の)『日本の国を一からリセットする』といった破壊主義と設計主義は典型的な左翼の発想です。徴兵制度の復活や核武装論を熱弁した後で、『あれはテレビ番組で世間ウケを狙っただけ』とうそぶき、愛国者のふりをしながら『お国のためになんてケツの穴が痒くなる』と述べ、政治とは『自分の権力欲、名誉欲を達成する手段』であるとする橋下を、『保守』を名乗る人々が持ち上げるという間抜けな構図は、日本社会の病と知的退廃が生み出したものです」(『正論』2012年5月号参照)。全く同感である。このような発言を平気で行なう人物・橋下氏(左翼)には、決して近づいてはならず、信用してはならないのである。

 2012年11月28日脱

大森勝久


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