「日中の戦略的互恵関係」は、中共の日本侵略征服戦略の一環である

●私のことを少し

   私のことを少し書いてみたい。私は獄中者(札幌拘置支所在監の死刑確定囚。再審請求中)のため、社会の人の御協力なしでは言論活動(闘争)を行うことができない。私は原稿入力作業をしてくださってる関西の人、その入力原稿をネットにアップロードするなど私のホームページ「大森勝久評論集ー日本の国家安全保障問題を論じる」の管理をしてくださっている関東の人、このお二人の御協力を得て、論考を読者の皆さんにお届けしている。お二人は思想的には、いろいろな点で私と考え方を異にしてみえるが、私の言論活動を保障してくださっている。私は心より感謝申し上げている。

 好ましいのは、いわゆる同志といえる人に御支援をいただき、共闘して闘っていくことだろう。私も何年間かそういう人からの御連絡をお待ちしていたが、残念ながら無かったのだった。

 私はまた古くからの友人に、必要とする本や雑誌の購入あるいはネットでの調査のお願いをし、してもらっている。思想は異なるのに、私の言論活動の基礎になる情報収集に協力してくれている友人にも、心から感謝している。彼は私の裁判専用のホームページの管理もしてくれている。

 現在、ホームページ「大森勝久評論集」には、ー日平均で30件ほどのアクセスがある。複数の文にアクセスすれば、その数だけカウントされるシステムになっているので、ー日の訪問者数は30人よりも少ないことになる。定期的な読者になってくださっている方が、どれ位みえるかは分らない。しかし私は志を同じくするそういう人が、何人かいるのだと信じている。そう信じることが、私の励みや支えになっているのである。

 私は同じ志を持つ仲間(保守主義者)や、これからそうなっていくであろう仲間に向けて文を書いている。これが成功していれば、私は少しではあれ祖国日本のために役に立てていることになる。そのことが私の生き甲斐である。少しでも多く貢献できるように努力を続けていきたいと思っている。

 獄中ではパソコンは使用できないから、パソコンでネットから有益な情報を入手することはできない。新聞(読売)とラジオニュースと本と雑誌それと友人にお願いするネットでの調査が、私の情報源である。前述したように、私はいわゆる同志に支援され、共闘して活動しているわけではないないから、情報は私からお願いして得るものである。だから例えば、『撃論』という雑誌が2011年4月から編集部が交代して再スタートしたこと、中川八洋氏も毎号書いていることを、私が知ったのは今年の1月であったということも生じる。「アマゾン」の「中川八洋氏論文」の検索では、『撃論』の中川論文はヒットしなかったからだ。このように獄中者ゆえに、情報不足になることは否めないが、その中で頑張っていきたいと思っている。

 「保守の世界」においては今、私たちは無名に近い存在だろう。しかし著名ではない私たち保守主義者が、奮闘することによって、軟弱な「保守の世界」を変えていくことが出来るはずだ。私たちー人ー人は、国民として「国家永続の義務」を負っている。この祟高な義務を果していこう。正しい批判こそが人々を変えていく。自身の言動に責任を持つために、本名で闘っていこう。

●中共海軍に火器管制レーダーを照射されても、「日中の戦略的互恵関係」の堅持を言い続ける安倍政権は反国家的に誤っている

   2月5日夜、小野寺防衛大臣は、尖閣諸島北方百数十キロの海域上空で1月19日午後5時頃、警戒監視飛行中の海上自衛隊護衛艦「おおなみ」の搭載ヘリ「SH60K」が、中国海軍のフリゲート艦「ジャンカイ1級」から火器管制レーダー(射撃レーダー)の射撃を受けたこと、1月30日午前10時頃には、やはり同海域で警戒監視中の海上自衛隊護衛艦「ゆうだち」が、中国海軍のフリゲート艦「シャンウェイ2級」から火器管制レーダーの照射を受けたことを公表した。外務省が中国に抗議した。距離はともに約3キロで、ヘリも「ゆうだち」も針路変更する緊急回避行動をとった。

 火器管制レーダーの照射は、国際法上、照射された側が戦闘行動(武器使用)と判断して、反撃して撃沈しても正当防衛であって合法になるものである。中国(以後、「中共」と記す)側は、火器管制レーダーを照射しても、日本の自衛隊は反撃してこないと完全に日本をなめきって、そうしたのである。日本ではどのレベルでの決定なのかと馬鹿なような議論がなされているが(中共の思想工作員も動いた)、あの国では現場の判断だけで出来るわけがない。習近平指導部が日本を武力威嚇するために、海軍に命じて火器管制レーダーを照射させたのである。中共は共産党独裁国家なのだ。

 1月19日という日は、ワシントンで日米外相会談が開かれて、クリントン長官が「尖閣諸島は日本の施政権下にあり、米日安保条約5条が適用される。米国は、日本の施政権を損なおうとするいかなるー方的な行為、行動に反対する」と、中共の侵略行動を強く非難した日である。中共はこれに対抗して、海自のヘリにレーダー射射したのであった。

 安倍政権は1月19日かその直後に、中共海軍から火器管制レーダーの射射を受けた事実を、国民と米国をはじめとする国際社会に公表して、中共指導部に断固たる抗議を表明しなければならなかった。それが、領土を守り、国際法を守り国際秩序を守る、自由主義国家の政府の<法>的な義務である。しかし安倍政権は、「日中関係の悪化」を恐れてしなかったのだ。そればかりか安倍首相は、1月22日から25日まで北京を訪問して習近平と会談した公明党の山口代表に、習近平宛の「親書」を託したのであった。安倍首相は、祖国とその<法>と国民と、同盟国アメリカを裏切ったのだ。

 もちろん「親書」には、レーダー射撃への抗議はー言も無かった。そればかりか、「日中関係は最も重要な2国間関係のーつで、両国はアジア太平洋地域の平和と発展に共同責任がある。大局から出発し、日中の戦略的互恵関係を発展させたい」と述べられていて、完全に中共に屈した内容であった。「共同責任」とは、同盟国や友好国同士で使うものだ。「アジア太平洋地域の平和」を破壊しているのが、侵略国家の中共である。安倍首相は、この明確な現実すらつかめていないようだ。「親書」は全く左翼的で反日的なものである。

 安倍首相は1月28日、衆参両院で「所信表明演説」を行った。首相は、尖閣諸島の領海・領空・領土の侵犯を繰り返す中共を名指しして非難することもなく、それでいて、「我が国を取り巻く情勢は、厳しさを増しています。・・・・この内閣の下では、国民の生命・財産と領土・領海・領空は、断固として守り抜いていくことをここに宣言します」と述べた。空しい言葉、虚妄の言葉である。言葉は、行動の裏付けがあるかどうかで判断すべきものだ。これが正しい言葉であれば、安倍首相はとっくに公務員を尖閣諸島に常駐させる措置をとっているし、1月19日の中共海軍による海自ヘリへの火器管制レーダー照射の事実も、その直後に公表し断固抗議している。

 安倍首相は、中共と「戦略的互恵関係」でやっていきたいために、レーダー照射という中共の国際法違反行為(武力威嚇)を、国民や米国に知らせたくなかったのだろう。また、「表面的な格好いい言葉(保守のポーズ)」が並ぶ、1月28日の「所信表明演説」を「成功」させるためにも、伏せておきたかったのだ。もし1月30日のレーダー照射がなかったら、そのまま伏せてしまったのかもしれない。

 中共指導部は、安倍政権のこの弱腰を見て、再び1月30日に海自護衛艦「ゆうだち」に火器管制レーダーを照射して武力威嚇したのである。それでも、安倍政権は公表しなかった。「所信表明」に対する各党の代表質問に対する首相答弁が、1月30日(衆院)と2月1日(参院)にあったが、首相は公表しなかったのだ。公務員を尖閣に常駐させるかどうかについても質問されたが、安倍首相は「直ちに常駐させる」と言わなかった。「検討課題とする」という従来の考えを示しただけである。

 そして今後の日中関係について安倍首相は、「日中関係は最も重要な2国間関係のーつだ。個別の問題があっても関係全体に影響を及ぼさないようにコントロールするという『戦略的互恵関係』の原点に立ち戻り、大局的観点から中国との関係を進める」(2月1日付夕刊と1月31日付読売新聞)と答えたのである。レーザー照射の事実を公表(2月5日夜)した後の、国会予算委員会における首相答弁も、同じであった。

 尖閣諸島の強奪を目指す中共の様々な侵略行動を、「個別の問題」とし、「日中の関係全体に影響を及ぼさないようにする」とする安倍首相の思想性を、なぜ「保守派の著名人」は徹底的に糾弾しないのか。出来ないのか。民族派の論客もなぜ糾弾しないのか。「日中の戦略的互恵関係」とは、中共の日本全体の侵略占領戦略の一環(中間段階)なのだ。私たちは自らの思想を鍛えていかなくてはならない。安倍首相も自民党も、徹底的に自己批判して、「日中の戦略的互恵関係」を破棄して、中共を「仮想敵国」と規定しなくてはならないのである。そうしなければ、「祖国の永続」を守ることはできない。

●日米首脳会談(2月22日)他でも繰り返された、首相の「日中の戦略的互恵関係」発言

 2月22日正午過ぎ(日本時間23日未明)、ワシントンで日米首脳会談が行なわれた。首相はそこでも、「日中関係は最も重要な2国間関係のーつであり、個々の対立があっても戦略的互恵の観点から、ウィンウィン(共存共栄)の関係を構築したい」と述べた。中共との「共存共栄(戦略的互恵)関係の構築」とは、日本が対中共の国家防衛努力を弱めて、中共(とロシアに)に侵略占領支配されることになる未来を招来することに他ならないのだ。安倍首相は、中共が独裁国家の侵略国家であることが認識できていない。

 安倍首相は首脳会談後、ホワイトハウスで記者団に、次のような間違いだらけの「国際社会認識」を語っている。「アジア太平洋地域の戦略的な環境が厳しさを増している。日米の協力関係で自由な海を守る。力ではなく、法の支配による秩序を作っていかなければならない」(2月24日付読売新聞)。中共は「法の支配による秩序」を否定し、破壊して、日本の尖閣諸島や沖縄や台湾などを侵略し強奪しよういとしているのだ。国際法秩序を守っているものは、米国を中心とする西側自由主義国家の軍事力を中核とする力である。日本がもし対中国家防衛力(軍事力)を飛躍的に増強していかなければ、中共は日本を侵略してくるのである。独裁国家・侵略国家に、「法の支配による秩序」を語ることほど危険なことはない。

 安倍首相は2月22日午後(日本時間23日朝、)、ワシントン市内で内外記者との会見で、「中国には(日中の)戦略的互恵関係の原則に立ち戻ってもらいたい。対話の窓は常に開かれている。習近平総書記が13億の民を統治するのは大変なことだということは十分認識している。同世代の指導者として色んなことを話す機会があればいいと思っている」と述べた(2月23日夕刊と24日読売新聞)。これは「独裁者・侵略者」に対して用いる表現ではない。安倍首相は習近平が、自国民・他国民を8500万人以上も殺害している独裁国家・侵略国家のトップであることが、分かっていないのであろう。なによりも首相は、習近平指導部の中共は、日本を侵略占領支配することを国家目標にしていることが、全く分かっていない。

 安倍首相は2月22日夕方、ワシントンの「戦略国際問題研究所」において「政策演説」を行なった。日中関係について次のように述べた。「(尖閣諸島が日本の主権下にある領土だということに)今も、未来も、何であれ挑戦を容認することはできない。この日本の決意に関し、どの国も判断ミスをすべきではない。日米同盟の堅牢ぶりに、誰も疑いを抱くべきではない。同時に(中国との対立を)エスカレートさせようとは露ほども思っていない。日中関係は日本が持つ最も重要な間柄のーつだ。かつて私が命名した『戦略的互恵関係』の追求に手を休めたことはない。私の側のドアは、中国指導者のため、常に開いている」(2月24日付読売新聞)。

 「中国との対立をエスカレートさせようとは露ほども思っていない」とは、安倍政権は尖閣諸島に陸自部隊を常駐させ、対艦ミサイルを配備し、また要塞化し、とりあえず「海上警備行動」(自衛隊法82条)を発令して、それで代用して海自部隊によって、中共公船の領海侵犯を実力阻止させることをしないということである。他の南西諸島にも対艦ミサイルを配備していくことを、しないということである。「挑戦を容認することはできない」とは、尖閣諸島の防衛力を強化するということだ。首相の発言は、前段で言ったことを後段で否定しているものだ。そして後段こそが首相の本心である。

 私たちは安倍自民党政権を保守の側から厳しく批判し突き上げて、今述べたことに加えて、次のことも要求し実現させていかなくてはならない。憲法9条2項の誤った現行解釈を正常化する「閣議決定」を直ちに行なって、自衛隊を国防軍にすること。ほとんどが軍隊の条項になっていない誤っている自衛隊法を、国際法規・慣例に則って抜本的に改正して、平時の軍隊の行動(領域保全侵害排除等)と有事における軍隊の行動が、完全に保証されるようにすること。もちろん、反国防的な「専守防衛戦略」を破棄し、正しい国防戦略を創り上げていく。米国から4万トン級の軽空母(大型強襲揚陸艦ワスプ級)4隻と艦載機(垂直離着陸機ハリヤー2)60機を購入して、3個軽空母機動部隊を創る。海兵隊も創設する(この3個軽空母機動部隊と海兵隊創設については、『撃論vol.1』(2011年4月)の中川八洋氏論文「風前の灯 尖閣諸島と国防忘却の日本」を参照のこと)。だから、防衛予算も兵員も飛躍的に増やしていかなくてはならない。海上保安庁法も抜本改正して、国際法規・慣例に基いて、中共による領域侵害を実力で排除することができるようにするのだ。

 安倍政権は、「日中関係を改善する。悪化させない」「対立をエスカレートさせない」「日中の戦略的互恵関係を推進する」の立場から、前記したことをやろうとしない。それは、尖閣諸島、台湾、南西諸島(沖縄)、日本全体を、中共の侵略占領支配から防衛しないことにつながっていくものだ。

 読者の方々はお分りであろうが、「日中の戦略的互恵関係」とは、中共の日本侵略支配のための戦略なのである。思想的な侵略戦なのだ。独裁国家=侵略国家の中共と「戦略的互恵」を結ぶ国家(日本)は、独裁支配を容認し、侵略を容認する、倫理・道徳的に恥ずべき国家であり、そうであるからこそ、正義のために悪(中共)と戦うこともできず、自分自身が将来、中共に侵略支配されることになる国家である。

 私たちは安倍首相の思想性の検証だけでなく、側近やブレーンに左翼がいないのかについても、しっかりと調査をしていかなくてはならない。左翼でなくとも、「日中の戦略的互恵関係」という左翼的・反日的な思想性と政策を、安倍氏に提案し説得し、共に推進している人物についても、私たちは糾弾していかなくてはならない。例えば、安倍首相の外交ブレーンである谷内正太郎内閣官房参与は、第1次安倍政権時の外務次官であり、この政策の推進者だ。

 安倍首相のブレーンのー人の中西輝政京大名誉教授は、民族派や保守派に偽装しているが左翼であり、ロシアKGB(SVR)の思想工作員である。中共と同盟関係を結び、日本侵略占領支配をめざしている事実上の独裁国家で侵略国のロシア(世界最大の核保有国)との連携を、安倍首相に説得したのも中西氏であろう。中西氏も谷内氏も、「国家安全保障会議(日本版NSC)の創設を検討する有識者会議(議長・安倍首相)」の13人のメンバーの1人である。

 安倍氏の友人で側近でもある、第1次安倍政権で官房長官に任命された塩崎恭久氏(現在は党政務会長代理)は、高校時代は過激派の中核派であり、その後変遷はあれずっと左翼である人物である。

 中共の公船は2月21日も、日米首脳会談が開かれた23日も、24日も尖閣諸島の日本の領海を侵犯したのである(26日現在)。

●「反原発」共産主義者の巣窟・原子力規制委員会を解体せよ

  現在50基ある原発は、2基を除き再稼動できなくされている。「脱原発」を掲げた前民主党反日政権と原子力規制委員会によってである。しかし、原発を再稼動させないための法律など何も無いのだ。法的根拠無しで止めている。日本は無法状態にある。電力会社は自らの財産権を守るために、また日本産業発展のために、戦っていって欲しいし、戦わなければならない。

 そもそも今回の「福島第1原発事故」では、原発作業員を含めて1人の急性死亡者もいないし、急性放射性障害者も1人もいない。そして将来放射線被曝が原因のがんになる人も1人だって現われない。全く「軽い事故」なのだ。除染せず今すぐ帰還しても、健康被害は一切発生しない。そればかりか、「放射線のホルミシス効果」によって健康は逆に増進するのである。福島県民は直ちに帰還を断行していこう。

 今回の「原発事故」は、前民主党反日左翼政権が、日本を衰退させ、日本を統制経済にするために、科学を否定して、「放射線恐怖」をでっち上げることによって作り上げたものである。「上からの左翼革命・反原発革命(=日本侵略破壊)」である。私たちは日本産業の発展のために、止められている原発を直ちに再稼動させていかなくてはならない。安全性は既に確認済みである。2011年6月18日に、経済産業省は「安全宣言」を出しているのだ。

 自民党や他の党は、愚かにも昨年、原子力規制委員会に賛成し、今また同委員会の5人の「国会同意人事」に賛成した(2月14日と2月15日)。「脱原発」の前民主党政権が任命した5人の委員が、正常な思想の持ち主ではありえないことは容易に分るはずだ。委員長の田中俊ー氏も委員長代理の島崎邦彦氏も、反原発主義者の左翼である。このような反日左翼が支配する「3条委員会」の「原子力規制委員会」を解体しなければ、原発に将来はないし、日本産業の将来もない。安倍自民党政府は自己批判して、その解体をめざして奮闘していかなくてはならないのである。原子力規制委員会の独裁支配を粉粋せよ!安倍首相は、5人の委員を罷免せよ!

 稿を改めて書きたいと思う。読者の皆さんには、『撃論』第9号(2013年2月)の澤田哲生氏の論文「活断層ヒステリー原子力規制委員会の田中俊ー委員長は、『原発ゼロ』の狂信者」他を是非読んで欲しいと思う。

 2013年2月27日脱

大森勝久


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