中共・ロシアは日本を征服し、太平洋の西半分を支配することを目標にしている

●中共の「近海積極防衛戦略」と「第1、第2列島線」の意味  

 私は2011年2月28日脱の拙文「国防費を少なくても3倍以上にしなければ日本は滅びる」で、中共の長期戦略について述べた。トウ小平の側近の中共海軍総司令官・劉華清が、1982年に打ち出し「近海積極防衛戦略」である。近海とは、黄海、東シナ海、南シナ海、西太平洋である。1986年には、「第1列島線」「第2列島線」の用語が使用された。この言葉は、雑誌にも新聞にも出てくる言葉であるから、保守派であれば知っているだろうし、その地図も見ていよう。だが保守派でさえも、その意味するところを知らないし、理解しようともしない。

 劉華清は1982年ー86年に、中共は2010年頃までに、第1列島線(九州の南部、南西諸島、台湾の東側、フィリピンの西側、ボルネオ島に至る)の内側の黄海、東シナ海、南シナ海の支配権を握る。さらに中共は2020年頃までに、第2列島線(伊豆諸島、小笠原諸島、サイパン・グアム島、パラオ諸島、パプアニューギニアに至る)の内側の西太平洋の支配権を握る。そして2050年頃には、第2列島線の外側でも、中共海軍が米国海軍と肩を並べる実力を保持する、という長期戦略目標を打ち出したのである。

 もちろん2013年9月現在、中共は第1列島線の内側の海の支配権を握ることができていない。しかし中共が、この長期戦略目標に向って、軍を近代化しながらばく進してきていることが重大なのである。中共の国家意志は揺ぐことはない。

 保守派は、中共が第1列島線の内側の海の支配権を手に入れるということが何を意味しているのかを、つきつめて考えたことがあるのだろうか。中共が、南西諸島(つまり沖縄)と台湾にある敵の軍事基地を支配できなければ、黄海、東シナ海、南シナ海の支配権を握れないのは自明である。軍事の専門家であればすぐ分ることだ。だからこれは、中共が「侵略戦争」によって台湾と沖縄を支配してしまうということなのである。中共の領土と領海にしてしまうということだ。

 中共が、第2列島線の内側の西太平洋の支配権を握るということも、同様である。すなわち中共が、米国第7艦隊の母港がある横須賀を含む西日本全域と、米国の戦略軍事拠点があるグアム、そしてフィリピンを支配下に置いてしまうということである。「侵略戦争」によってである。

 日本について言えば、中共が侵略戦争によって、直接西日本を領土化して、チベット民族やウイグル民族あるいはモンゴル民族のような、「日本民族自治区」にするか、あるいは西日本を、旧ソ連の保護国であった旧東欧諸国のような、「保護国」にするということである。私たち保守派は、これらのことをしっかりと認識しなくてはならない。

 中共が、第1列島線の沖縄に侵略戦争を仕掛けて占領・領土化する時、中共は当然のことながら、同盟関係にあるロシアと連携してそれを行なう。つまりこの時ロシアは、北海道を占領しロシア領にする対日侵略戦争を、実行してくるということである。中共が第2列島線内の西日本を支配下に置く第2次対日侵略戦争を仕掛けてくるときは、同盟関係にあるロシアも、第2次対日侵略戦争を実行して、東日本を支配下に置こうとするということである。

 もしも、このようになれば、主権国家日本は滅びることになる。これが、中共が言う「第1列島線」「第2列島線」の意味である。この中露による第1次対日侵略戦争、第2次対日侵略戦争が、いつ頃になるのかははっきりと言うことは難しいが、さほど遠くではないことは明らかだ。中川八洋筑波大学名誉教授によれば、中共では軍の編成を、「平時の軍管区」方式から、「戦時の戦域戦略軍」方式へ転換する動きがあるという(中川八洋氏『尖閣防衛戦争論』24頁参照)。日本国民には、以上の認識も危機意識もまるで無い。

 2007年、キーティング米国太平洋軍司令官が訪中した際、中共海軍総司令官はキーティング氏に、「将来、中国と米国がハワイで太平洋を2分して管理しよう」と告げている(平松茂雄氏『日本は中国の属国になる』109頁参照。2009年12月刊)。本年6月7日、訪米した習近平も、オバマ大統領に同旨の主張をしているのである。

 これは、劉華清が長期戦略で述べた、2050年頃には第2列島線の外側でも、中共海軍は米国海軍と肩を並べる実力を保持する、に基づいた主張である。つまり中共は、第2列島線の内側を中共の領土・領海あるいは保護国にした後も、その時には日本や韓国やグアム等の米軍は、ハワイに後退させられているわけであるが、中共は軍事力を増強していき米海軍と肩を並べる実力を保持して、ハワイの米国太洋軍と対峙し、西太平洋に侵出できないようにすることを目指しているわけである。西太平洋の支配権の確立である。もちろん中共は米海軍をインド洋からも閉め出す。

 米国は、中共のこの長期戦略を認識しているし、不十分ではあるが、対抗してきている。

●中共が尖閣諸島の領有をめざすのは、台湾と沖縄を侵略占領するためである

 中共は1992年に、「中華人民共和国領海法および接続水域法」(「領海法」と略記する)を制定して、台湾や、南シナ海の南沙諸島や西沙諸島等や、東シナ海の尖閣諸島を、「中共領土だ」と明記した。中共はこのように、国際法など頭から否定している非文明の侵略国家である。中共は、台湾、南シナ海、東シナ海、尖閣諸島を「中共の核心的利益だ」とする。そして、最重要の国益である「核心的利益」を守るためならば、軍事行動も辞さないと公言している。つまり、軍事侵略してでも奪い取るということである。

 中共は、本年5月8日付の共産党機関紙「人民日報」で、「沖縄県の帰属は未解決だ」と述べた。中共にその領有権がある。日本が不法に占領しているのだ、という主張である。もう大分前から、中共における反日デモの中では公然と、「琉球は中国固有の領土だ。政府は派兵して琉球を奪還してください」と叫ばれていた(叫ばせていた)。

 「中共の領土だ」と公言しているのであるから、中共が尖閣諸島、沖縄、台湾を軍事侵略してでも領有しようとするのは、100パーセント確実である。中共は、尖閣諸島、南西諸島(沖縄)と台湾を支配しなければ、黄海、東シナ海、南シナ海を「中共の海」(領海)に出来ないから、必ずそうする。「第1列島線」の支配である。

 2012年9月11日の尖閣諸島の「国有化」から、1年経った本年9月10日現在で、中共の公船(「海監」やその後継の「海警」)が、尖閣諸島海域で「領海侵犯」したのは63日である。国有化前の1年間では、わずか3日であった。国有化後の1年間の「接続水域の航行」は259日である。その前の1年間は14日である(9月11日付読売新聞)。尖閣諸島を奪取しようとする中共の国家意志は、明白である。

 しかし、安倍首相と菅官房長官という、「保守」の仮面を被った2人の反日左翼が支配する内閣は、自衛隊による尖閣諸島の「領域保全の戦い」(領域侵害排除の戦い)を全くせず、放棄している。現在の海上保安庁の巡視船には、外国公船(中共の公船)を実力で取締る権限はないのだ。だから上述のように、日本の尖閣諸島の実効支配は完全に崩壊してしまっている。

 中共公船は、日本の漁船が尖閣諸島で漁をすると、急接近して漁を妨害し、追い駆け回して領海外へ追い出すようにする。海保の巡視船は、これを阻止できないばかりか、中共の尖兵である安倍首相の指示により、逃げるように命令しているから、中共こそが尖閣の領海を実効支配しつつある。もしも海保の巡視船が、中共の領海を侵犯したとすれば、中共海軍の艦船が出動して警告射撃をし、それでも領海を退去しなければ、巡視船の船体への実効射撃をして排除させる。これが国際法規・慣例である。

 日本はこのように、自衛隊部隊によって「領海・領土・領空侵犯対処」をさせなくてはならない。だが、しない。つまり、安倍首相と菅長官は、尖閣諸島を中共に貢ごうとしているのだ。そして「法の支配」の思想がなく、「お上意識」が強くて、独立精神と批判精神が欠如している保守派を含めた日本人は、中共の尖兵である「保守」に偽装した反日左翼の安倍首相らを糾弾することが全く出来ないでいる。安倍首相らを批判しない、誤っている保守系新聞の罪は極めて大きい。

 中共が尖閣諸島を奪取するのは、台湾を中共領土にし、沖縄(南西諸島)を中共領土にする、その第ー歩としてである。

 中共が、台湾を侵略して中共領土にしようとするとき、米国海軍は台湾を防衛するために、東シナ海を通って来援に駆けつける。だから中共は、尖閣諸島を奪い取って、軍事要塞化して、米海軍の来援を阻止しようと考えている。尖閣諸島に、対艦ミサイル・対空ミサイルを数多く配備することによってである。また、尖閣諸島に対艦・対空ミサイルを配備すれば、中共は与那国島から石垣島、宮古島までの先島諸島全域を射程に収めることができる。

 日本人は、台湾は日本の「生命線」であることを認識しようとしない。中共は、台湾を領土化するための軍事力として、台湾の対岸に約1200基の短距離弾道ミサイル東風11号、15号を配備し、更に巡航ミサイル長風2号、紅鳥1号の配備も進めている。これらのミサイル弾頭には、核弾頭や化学弾頭も含まれる。中共は、これらのミサイルで先制集中攻撃するぞ、と台湾を威嚇しているわけである。中共は、来援にくる米国空母機動部隊の接近を阻止するために(「接近拒否戦略」)、移動中の空母を攻撃できる、射程1500キロメートルの弾道ミサイルも配備している。前述した尖閣諸島の占領・軍事要塞化も、米軍の来援を阻止するためでもある。

 「侵略戦争」と言うとき、兵器を実際に使用する「熱い戦争」だけが、戦争ではない。相手を上回る巧みな軍事戦略と、相手を圧倒する戦力を配備して、恫喝して屈服させ、侵略目的を実現できれば、これが最も良い「侵略戦争の勝利」である。『孫子』は、「戦わずして勝利すること」を最上としている。

 もし、台湾が、中共の手に落ちて領土化されれば、中共の短距離ミサイルは台湾へ移されて、与那国島、石垣島、宮古島を狙うことになる。中共の海軍、空軍、陸軍も台湾へ移駐して、そうする。これらの先島諸島は、中共軍によって侵略占領されることになる。そうなれば、短距離ミサイルは宮古島へ移駐されて、沖縄本島を狙うことになるのである。

 台湾が中共の手に落ちれば、台湾のすぐ南にあるバシー海峡は中共軍によってコントロールされて、米国海軍艦艇は南シナ海へ入ることが困難になる。原油を運ぶ日本の通商路(シーレーン)は、南シナ海を通っているが、それは中共によって支配されることになるのである。

 私たちは、日本の生命線である台湾を防衛しなくてはならない。日台米3国の軍事同盟を形成しなくてはならない。私たちは、台湾を防衛するためにも、沖縄を防衛するためにも、尖閣諸島を中共に奪われては絶対にならないのである。日本は、尖閣諸島を軍事基地化し、要塞化しなくてはならない。もちろん、南西諸島全体の戦力を大増強していかなくてはならないのである。南西諸島と生命線の台湾を防衛するためにである。日本は、垂直発着艦機シーハリアー2を搭載し、上陸用ホーバークラストLCACを収容する4万トン級の上陸作戦空母を早急に所有しなくてはならないし、海兵隊も編成しなくてはならないのである。

 日本は、尖閣諸島を軍事基地化・要塞化し、南西諸島配置および近海配置の戦力を大増強することで、米国軍と共に、中共軍を封じ込めて、彼らが西太平洋へ出て作戦行動を展開することを粉砕できる能力を、形成していかなくてはならないのである。読者の方には、中川八洋名誉教授の『尖閣防衛戦争論』の「第二章、尖閣諸島をただちに要塞化せよ」他を是非読んで頂きたい。

●保守派は、安倍首相と菅官房長官は反日左翼であって、中共・ロシアの尖兵であることを認識してもらいたい

  9月5日と6日、ロシアでG20サミットが開催されたが、安倍首相は5日夕方(日本時間5日深夜)、首脳が待機する待合室で、自ら中共の習近平に近づき握手をして、4、5分間会話をしている。

 中国国営新華社通信は6日、このことについて「簡潔に言葉を交わした」、習主席は悪化した中日関係について、「目にしたくないものだ」と述べ、「戦略的互恵関係」を推進していく考えを述べ、「日本は歴史を直視し、未来志向の精神で、釣魚島や歴史など敏感な問題に正しく対処し、相違を適切に制御して問題を解決する方法を追求すべきだ」とも語った、と報じた(9月6日付読売新聞夕刊)。

 菅官房長官は6日午前の記者会見で、首相の方から歩み寄り握手をして、「戦略的互恵関係の原点に立ち戻り、日中関係を発展させるべきだ」と呼びかけたことを明らかにした(同上)。そして菅長官は、「短時間とはいえ、日中両首脳が就任後、初めて直接言葉を交わした意味は大きい」と評価したのである。 

 安倍首相は5日深夜(日本時間6日未明)、ロシアを発ってIOC総会の最終プレゼンテーションに参加するため、アルゼンチンへ向ったのだが、経由のために寄った米国で、記者団に「習近平主席には、歴史を真摯に受けとめてやっていきたいと話した」ことを、明らかにしている。私はラジオニュースで首相の声を聞いている。

 この安倍首相と菅長官の行動は、まさしく中共の尖兵の姿である。保守派であれば、次のことを首肯するはずだ。健全な日本人であれば愛国者であるが、愛国者の内閣総理大臣であれば、尖閣諸島を強奪せんと領域侵害を繰り返し、沖縄も中共固有の領土だと主張して、侵略征服の国家意志を隠さない中共の独裁者に、自分から歩み寄って握手をして、「日中の戦略的互恵関係を原点に立ち戻って発展させていくべきです」などと言うことは、絶対にありえないということを。逆に、各国首脳がいる前で習近平を厳しく非難・糾弾している。そうであれば、その正反対を行なった安倍首相と、それを評価した菅官房長官が、中共の尖兵であることは明らかではないのか?

 安倍首相は、習近平に前記のように言われたのに、反論さえしなかった。その時の様子を見ている各国首脳は、何が語られたのか知るために、新華社通信や日本の報道内容をチェックする。そしてG20の首脳は、中共の方が優位に立っていると見るであろう。安倍首相はそうなるように振舞っている。中共の尖兵としてである。G20各国は、尖閣諸島の実効支配について、この間の両国の行動によって、日本の実効支配は完全に崩壊していることを認識している。

 安倍首相はさらに習近平に、「日本は歴史を直視すべきだ」と言われて「歴史を真摯に受けとめてやっていきたい」と答えている。首相の歴史観は、捏造された左翼の歴史観であり、中共の捏造された歴史観と同じである。

 何回か書いてきたことだが、1930年代以降の「戦前の日本」は、「左の左翼」と「右の左翼」(国家社会主義・共産主義)の両者によって、内部から侵略され占領されてしまった「左翼反日国家」であったのである。日支戦争を実行した近衛文磨首相は、「右の左翼」に偽装した「左の左翼」であって、ソ連のスターリンや中国共産党の毛沢東と通謀していた。

 日支戦争とは、自由主義の米英が支援する蒋介石国民政府の中華民国(支那)を倒して、毛沢東の中国共産党に支那を支配させるための革命戦争(侵略戦争)であったのだ。つまり、中華人民共和国を準備するための侵略戦争であった。また、日本の体制を戦争を利用して、自由主義・資本主義体制から全体主義・社会主義体制へ、改造(革命)していくためのものであった。つまり、日本への侵略である。

 日支戦争は、蒋介石国民政府の中華民国に対する侵略戦争であったが、中共は1949年に建国されたから全く関係がない。そればかりか、中国共産党自体が内部から、中華民国を打倒する侵略戦争(革命戦争)を実行していたのである。日支戦争は、壊滅寸前の中国共産党を救出し、支援して、中共(中華人民共和国)を誕生させる侵略戦争(革命戦争)であったのである。つまり、中国共産党と中共は、日本を批判することは一切出来ない。もし日支戦争がなかったならば、中国共産党は蒋介石国民政府によって壊滅されていたのだ。戦前の「左翼反日国家日本」は、中国共産党と中共(中華人民共和国)にとっては、「恩人」なのである。中国共産党はそのことを十分理解している。理解した上で、「思想的・道徳的」に屈服させようとして、歴史を捏造して、日本を糾弾しているのである。これが中共の思想戦である。

 私たちは、左の左翼と右の左翼(これが今日の「反米民族派」につながる)が捏造した歴史と、中共が捏造した歴史を批判・粉粋して、本当の歴史を明らかにしていかなくてはならない。私たちは左右の左翼と戦い、中共そしてロシアと戦っていかなくてはならない。戦いの土台は、思想である。私の歴史観と大東亜戦争(日支戦争と太平洋戦争)批判は、最近のものでは2009年11月12日記の論文、2010年7月25日脱の論文、2011年8月30日脱の論文、2012年4月30日脱の論文、2013年6月30日脱の論文等に述べてあるので、参照して頂ければ幸いである。

 中共海軍5隻が、ロシア海軍16隻と合同軍事演習(実弾射撃)をウラジオストク沖で行ない(7月5日から同月12日)、その後、初めて宗谷海峡を抜けて、日本を一周して7月25日に、宮古島と沖縄本島間の海峡を抜けて帰港した。その前日の7月24日には、中共軍の早期警戒管制機「Y8」が初めて、沖縄本島と宮古島間を抜けて(初めて第1列島線を抜けて)、西太平洋に出た。すなわち、「Y8」は西太平洋で5隻の中共海軍艦艇と共同訓練をしたのであった。

 9月8日には、中共の核ミサイル搭載可能な大型爆撃「H6」2機が、初めて第1列島線を越えた。同時に海軍艦艇も越えた。日本には爆撃機は1機もない。9月9日には、中共の無人機が尖閣諸島沖の上空を飛行した。

 これに対しても、安倍首相も菅長官も抗議することがなく、決まり文句の「原点に立ち戻って、日中の戦略的互恵関係を発展させていくべきである」を繰り返したのであった。まさしく、中共の尖兵の姿そのものである。彼らの「保守」は偽装用の仮面であり、正体は反日左翼である。

 全体主義国家(独裁国家)で、尖閣諸島や沖縄だけでなく西日本をも征服して中共領にすることを目標にしている侵略国家の中共に対して、「戦略的互恵関係を発展させる」と言うことは、どういうことなのか。保守派の人々は考えたことがあるのだろうか?習近平も主張しているスローガンである。「おかしい!」と思わないのか?

 全体主義国家(独裁国家)・侵略国家と自由主義国家の間には、「戦略的互恵関係」などー切ありえない!習近平が言う「中日の戦略的互恵関係の推進」とは、「転倒語」である。本当の意味は、中共が日本を騙して、侵略征服していく、ということである。中共、ロシアの言葉はみんな転倒語である。「平和」とは、侵略のことである。

 左翼の言葉も「転倒語」である。安倍首相や菅官房長官が使う「日中の戦略互恵関係の発展」も「転倒語」だ。安倍首相らはこれをスローガン化することによって、中共の犯罪性(対内的な植民地支配・独裁支配、対外的な侵略)を矮小化・否定し、保守派をはじめ日本国民が中共を強く批判することができないようにし、また日本政府が対中の国防強化(尖閣諸島や沖縄などの防衛強化)を実行しなくても、保守派などから政府糾弾が出ないようにすることを狙っている。それは大いに成功している。安倍首相らはそうすることで、中共の尖閣諸島占領、それに続く台湾征服、そして沖縄征服、さらには西日本征服を支援していこうとしているのである。まさしく、国家反逆の反日闘争である。刑法81条の「外患誘致罪」(死刑)違反である。

 また彼らは、ロシアを「戦略的パートナー」(転倒語)と規定することで、日本人の中に同じような効果を作り出して、ロシアの北海道征服と、それに続く東日本征服を支援していこうとしているのである。反日闘争である。

 これらの「謀略政治」を効果的に、推進するためには、つまり日本国民をうまく騙すためには、自分たちは「保守派」であることを強調する(偽装用仮面を被る)ことが不可欠である。また、言葉の上では、「日本の領海・領土は断固として守る」等々と「保守派」のポーズを示しておくことが不可欠である。安倍首相らはそれをしているのだ。保守派などの日本国民は、これによって騙され、洗脳されて、首相を「保守派の大物政治家だ」と妄信してしまっている。それによって、批判精神も麻痺させられ、また思考停止状態になってしまっている。

 2020年のオリンピック、パラリンピックは東京に決定した。安倍首相は、アルゼンチンのブエノスアイレスで開催されたIOC総会の「最終プレゼンテーション」に、自ら参加して演説をしている。安倍首相らは、「東京オリンピック・パラリンピックを大成功させる」を大国家目標にして、今後の7年間の日本外交を、中共やロシアとの関係を悪化させないことを大原則にしていく悪の策略を立てていくだろう。つまり、中露を刺激しないようにし、中露が侵略行動等の日本の国益を侵害することをしてきても、受け入れていくということだ。反日政策である。対中外交は「戦略的互恵関係の発展」、対ロ外交は「戦略的パートナーシップの構築」として展開していくということである。次の7年間で、「日本の危機」はー段と深刻さを増すことになる。

●なぜ日本国民は安倍首相を批判できないのかー<法>の支配の思想の欠如と「お上意識」そして独立精神・批判精神の欠如

   安倍首相の巧みな言葉による演技によって、国民はー旦は首相を「保守派」だと信じこまされたとしても、首相の行動が保守派のものでなければ、当然にも疑問を抱き、次いで厳しい批判を提出するのが本来の姿なのに、全くそうなっていない。すなわち、今日の日本国民は思想的に、また精神構造において異常であるのだ。とくに大奮闘しなくてはならない保守派の人々である。

 保守派は、民主党政権の尖閣諸島政策を強く批判していた。ところが、安倍首相の尖閣諸島政策は、中共が攻勢を強めているから、野田民主党政権よりもはるかに反日なのに、保守派は安倍首相を全く批判しないし、出来ない。この「ダブルスタンダード」は、「法の支配」の思想の欠如とお上意識そして独立精神・批判精神の欠如の結果である。問題の根は極めて深いのだ。

 もし米国や英国などで、(尖閣諸島のように)自国領土のー部が侵略国家によって「領域侵害」を繰り返され、さらにもっとはるかに戦略的なー部の領土が、(沖縄のように)侵略国家から「我々の固有の領土だ」と主張されているのに、もし大統領や首相が安倍首相のような行動をとるとすれば、すぐに与党内からも野党からもまた国民からも、ごうごうたる非難がわき起こる。今の日本は「異常な国家」なのだ。日本がもし普通の国家ならば、安倍首相も菅官房長官も、徹底的に糾弾されてとっくに辞任を余儀なくされている。

 なぜ、こうなってしまうのか、その理由を明らかにして克服していかなければ、私たちは現状を打破していくことはできない。

 今日の日本国民には、「<法>の支配」(「法の支配」と表わす)の思想が欠如しているのである。<法>とは、憲法や法律のことではなく、古くから伝わってきた永遠の真理のことである。<法>は、政府(行政府、立法府、司法府)もー般国民も、全てを支配するものである。<法>こそが主権者であるといってよい。憲法も、この<法>を発見して、<法>に支配されて制定されなければならない。<法>に違反する憲法の条文や法律は制定してはならず、違反しているものは無効である。政府は、<法>に支配されて統治をしなければならない。内政と外交(軍事を含む)である。外交には「国際法」(国際法規・慣例)の支配も加わる。これが「法の支配」の思想である。<法>に支配された「正しい憲法」は、準<法>である。

 政府は、<法>に支配されて統治をしなければならない。つまり政府は、<法>が政府にやらなくてはならないと命じていること(国防とか、国内の治安維持とか、マクロ経済の安定化とか)を、誠実に実行しなくてはならない。また政府は、<法>が政府にやってはならないと命じていること(国民個人の権利・自由の侵害)を、守っていかなくてはならないのである。

 このことは、政府がもしこれらの<法>的義務を果たさないときは、<法>に支配される国民は、<法>を守るために、政府を厳しく批判して、<法>的義務を果たすようにさせていかなくてはならないということである。それでも果たそうとしないならば、それは<法>に違反する「悪の政府」であるから、国民はその政府(政権)を倒して、<法>を実行する正しい政府(政権)に取り替えていかなくてはならない。これらは<法>に支配される国民の権利であり、義務である。「法の支配」とは、そういうことでもあるのだ。

 「それを支配する上位のものはなく、それが全てを決定する」という「お上意識」は、「法の支配」の思想の欠如から生まれている。「法の支配」の思想が体得されていれば、国民には、政府やその他に対する「お上意識」は、決して生まれない。また、独立精神・批判精神が培われていく。

 だが、日本人には「法の支配」の思想がないから、独立精神も批判精神も欠如している。だから「正しい個人主義」も無い。日本人は、ー般国民の場合、「大きい声」や「多数の声」にすぐ影響されてしまう。政治活動をしている人も、誰かをすぐに「権威者」と崇めてしまい、異見や批判を提出することができない。至る所に「お上」の存在がつくられる。それは政府であり、自らが所属する党であり、省庁であり、団体であり、自らの「指導者」であり、「世論」である。そして正しい個人主義ではなく、集団主義になる。

 <法>は、政府に第ーの義務として国防を命じている。<法>はもちろん、国民にも(正しい)政府と協力して国防に励むことを命じている。安倍首相、菅官房長官が「尖閣諸島の領域保全の戦い」を放棄して、尖閣諸島を中共に貢ごうとしている今、私たち国民はー人ー人が起ち上って、反日左翼の彼らを糾弾し打倒して、国防を強力に推進する政権に取り替えていかなくてはならないのである。私たち国民が、国防の義務また権利を果たすとは、こういうことである。

 このまま時間が経過していくならば、日本は全体主義・侵略国家の中共とロシアによって、ごく近い将来に滅ぼされてしまうだろう。保守派の人々は、「法の支配」の思想を獲得し、「保身」を排し、「ー人でも戦う」の決意を持って、祖国の永続と発展のために奮闘していかなくてはならないのだ。残された時間はわずかしかない。

 最後にー言述べておこう。安倍首相は、9月19日、事故など何も起こしていない東京電力福島第1原発の5号機、6号機の「廃炉」を、東電に命じた。憲法違反の事実上の無法の命令である。これは、民衆とー体となった「左翼ファシズム(全体主義)」である。日本国民は、民主党左翼政権、左翼の安倍首相・菅官房長官、左翼の原子力規制委員会・田中委員長、島崎代理ら、そして左翼マスコミによって、「放射線の恐怖」(嘘)で洗脳されて、「事実」(原発事故ではー人の死者もなかった。将来もガン死亡者は出ない)も「科学」も否定する、勇気も喪失した、小心な民族に改造されてしまっている!これを推進する左翼のスローガンは、「安全安心社会!」(「転倒語」)である。このような民族、社会では、国防は出来ない。左翼の狙いは、ここにあるのだ。保守派は批判精神を高めてもらいたい。

 

 2013年9月29日脱

大森勝久


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