日本を10年にわたって支配する反国防の「国家安全保障戦略」を批判する

●中露の尖兵安倍首相、菅官房長官、谷内局長らが策定した「国家安全保障戦略」を批判する

 安倍内閣は2013年12月17日の閣議で、初の「国家安全保障戦略」を決定した。また同「戦略」に基づく、新たな「防衛計画の大綱(防衛大綱)」と、来年度から5年間の「中期防衛力整備計画(中期防)」も、閣議決定した。同「戦略」は、12月上旬に発足した「国家安全保障会議(NSC)」が策定したものである。つまり、同会議議長の安倍首相とNO2の菅官房長官そして事務局である「国家安全保障局」の谷内局長という、中露の尖兵が、にらみを利かせて策定した反・国家安全保障の同「戦略」である。それは、この先10年にもわたって日本を支配するものだ。

 保守系新聞の社会的使命は、政府を厳しくチェックして、誤まりを鋭く批判して国民に伝えていくことだ。しかし、読売新聞は安倍政権ベッタリで、批判ができない。読売新聞12月17日付夕刊は、「初の安保戦略 中国けん制」の見出しを付けて、「尖閣諸島周辺での領海侵入や一方的な防空識別圏設定を取りあげ中国を強くけん制したのが特徴だ」と高く評価して、国民を誤導している。日本が、国防がまともにできない国家になっているのは、政府に対する強い独立精神を持った保守の新聞がないためである。

 同「戦略」のどこが、中共(中国)を強くけん制していると言うのであろうか?中共を「侵略国家」「敵性国家」と明確に規定し、対処しようとしているのか?否である。まったく逆で、「戦略的互恵関係」としているのだ。

 同「戦略」は、中共の日本の尖閣諸島に対する侵略行動を、「侵略行動」とストレートに書かず、「力による現状変更の試みとみられる対応を示している」と、徹底的に矮小化して、中共に配慮する。中共が「尖閣諸島と東シナ海は中共領だ」の立場から、尖閣諸島上空を含めて「防空識別圏」を設定したことも、「東シナ海において・・・公海上の飛行の自由を妨げるような動きを見せている」とだけ書き、中共の尖閣諸島と東シナ海強奪の侵略行動への批判を伏せる。これは断じて国際法上の防空識別圏ではない。

 同「戦略」は、北朝鮮については「北朝鮮の軍事力の増強と挑発行為」の見出しを付けて、「国際社会全体にとって深刻な課題となっている」とする一方で、中共については「中国の急速な台頭と様々な領域への積極的進出」の見出しである。そして「中国は、国際的な規範を共有・遵守するとともに、地域やグローバルな課題に対して、より積極的かつ協調的な役割を果たすことが期待されている」と、中共の侵略国家の不変的本質と現実を否定して、「幻想」を国民に植え付けようとする。

 同「戦略」は、中共が「軍事力を広範かつ急速に強化している」ことや、「力による現状変更の試みとみられる対応を示している」ことについても、「我が国を含む国際社会の懸念事項となって」いる、と表現するのみである。

 同「戦略」は書く。「我が国と中国との安定的な関係は、アジア太平洋地域の平和と安定に不可欠の要素である。大局的かつ中長期的見地から、政治・経済・金融・安全保障・文化・人的交流等あらゆる分野において日中の『戦略的互恵関係』を構築し、それを強化できるよう取り組んでいく」。「中国が、我が国を含む周辺諸国との間で、独自の主張に基づき、力による現状変更の試みとみられる対応を示していることについては、我が国としては、事態をエスカレートさせることなく、中国側に対して自制を求めつつ、引き続き冷静かつ毅然として対応していく」。

 あなたはこの記述をどう読んだだろうか。私は怒りが爆発した。まさしく、中共の尖兵による記述である。中共は共産党独裁国家であり、対外的には国際法を踏みにじる侵略国家である。そんな中共と、あらゆる分野における戦略的互恵関係を構築し、それを強化できるよう取り組んでいくと、主張する者は保守派ではありえないし、愛国者でもありえない。左翼がそう主張するだけである。「日中の戦略的互恵関係」を提唱した者は、第1次安倍政権(2006年)の安倍首相と谷内外務次官(当時)だ。中共が主張したいことを、中共の尖兵である保守の仮面を被った左翼の安倍首相や谷内外務次官が、進んで提唱したわけである。

 同「戦略」は(つまり安倍首相や菅官房長官や谷内局長は)、中共の「力による現状変更の試みとみられる対応」については、「我が国としては、事態をエスカレートさせることなく、中国側に対して自制を求めつつ、引き続き冷静に対応していく」と言うのだ。これは、日本が中共に対して、尖閣諸島の領域主権を守り、尖閣諸島を防衛するために当然すべき、自衛隊部隊(陸自)の尖閣諸島常駐、自衛隊(海自)による実力による中共公船の領海侵害排除、尖閣諸島の要塞化を、しないということである。「日中の戦略的互恵関係構築」のために、である。安倍政権のこのー年間の行動で証明されている。

 同「戦略」は、日中の戦略的互恵関係の構築と強化の取り組みは、「大局的かつ中長期見地」からすべきだとするから、中共が侵略行動をしても、日本は大局的見地から、かつ5年先10年先を考えて、上記のような行動はとらないように、「冷静に」行動していかねばならない。つまりは、中共に尖閣諸島を領有させていくということだ。

 日本を侵略征服することを国家目標にしている敵性国家(中共)を、国家安全保障戦略に、敵性国家だと規定せず、逆に戦略的互恵関係を構築・強化していく国家だと規定することほど、日本にとって危険なことはない。同「戦略」はまさしく、中共の尖兵・中共の思想工作員が策定したもので、反・国家安全保障の文書である。

 「本物の左翼」は、左翼丸出しの言動はしない。そのようなことをすれば、国民から支持されず批判されて、政治権力を握り行使できないからだ。彼らは保守の仮面を被って、巧みに行動する。

 同「戦略」は、ロシアについては次のように述べる。「東アジア地域の安全保障環境がー層厳しさを増す中、安全保障及びエネルギー分野を始めあらゆる分野でロシアとの協力を進め、日露関係を全体として高めていくことは、我が国の安全保障を確保する上で極めて重要である。このような認識の下、アジア太平洋地域の平和と安定に向けて連携していく・・・・」。

 ロシアは世界最大の核兵器保有国であり、事実上の独裁国家で、日本征服を狙う侵略国家である。ロシアと中共は同盟関係にあり、毎年、対日米の合同軍事演習を展開している。今年も7月に実施した。ロシアはその後、ー国で対日米の軍事演習を行なっている。中露は、日本を東西で分割支配することを国家目標にしている。上記の文も、ロシアの尖兵、ロシアの思想工作員である安倍首相、菅長官、谷内局長が主導したものである。ロシア、中共、そして左翼の言葉は「転倒語」である。つまり、「我が国の安全保障を確保する」は、日本をロシアに侵略支配させる、の意味だ。同「戦略」が、反・国家安全保障の文書であることは、これからも明白である。

●同「戦略」が掲げる「我が国が掲げる理念」は全て否定されなくてはならない

  同「戦略」は、2つ目の大見出し「国家安全保障の基本理念」の「1.我が国が掲げる理念」の中で、次のように述べる。「我が国は、戦後ー貫して平和国家としての道を歩んできた。専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を守るとの基本方針を堅持してきた」。「世界で唯ーの戦争被爆国として、(核)軍縮・不拡散に積極的に取り組み、『核兵器のない世界』を実現させるため、国際社会の取組を主導している」。

 ここに述べられている「理念」は、全て否定されなくてはならないものである。侵略しないことは当り前のことである。日本が言う「平和国家」とは、主権国家が国防のために当然保有すべき精強なる国防軍を忌避し、そのことによって軍事における「国際法規・慣例の支配」を踏みにじる「異常国家」のことである。国防軍保有を否定する国家は、主権国家ではない。本来の憲法9条2項は、自衛権行使のための国防軍の保有を認めている。閣議決定ひとつで、日本は明日から国防軍を保有できる。自衛隊を軍隊にできるのだ。しかし安倍首相らは、それを拒否する。

 自衛隊の「専守防衛戦略」とは、国防が不可能となる欠陥戦略である。

 日本は、核大国のロシアや中共また核弾頭をもうすぐ手にする北朝鮮から、日本を守るためには、1日も早く閣議で「非核三原則」を破棄して、アメリカから中距離核兵器を緊急輸入して配備しなくてはならないのだ。「発射キー」は日本とアメリカ政府との「2重キー」にする。またアメリカが必要なときに、日本の陸上にアメリカの核兵器をすぐに配備できるようにしておくためにも、非核三原則を撤廃しなくてはならない。唯ーの戦争被爆国だからこそ、対露、対中、対北の核抑止のために、日本の核武装は不可欠である。

 同「戦略」は、日本は核廃絶のための国際社会の取組を主導しているなどと書いている。これは完璧に反日左翼の運動である。安倍首相は去る10月21日、岸田首相に国連の「核兵器不使用共同声明」に賛同し署名をさせた。これは、アメリカの「核の傘」の否定であり、日米同盟の核心の否定であり、日本の国家安全保障政策の根幹の否定である。ロシア、中共、北朝鮮に日本を侵略させるための政策である(11月21日脱の論考「日本の国家安全保障政策の根幹を否定した、「保守」に偽装した反日左翼の安倍首相」を参照していただけたら幸いである)。アメリカから水面下で厳しく抗議されたためだろう、また自衛隊制服組等からの批判もあったためだろう、アメリカの「核の傘」の意義を認める記述はしている。だが前出の「理念」から、安倍首相らは「核兵器不使用」の方向で政策を展開していくことは間違いない。

 同「戦略」は、以上の「我が国の掲げる理念」からも、反・国家安全保障の文書であることが明白である。

●中共に尖閣諸島を奪われると、どうなっていくのか?

 尖閣諸島は単なる無人島ではない。軍事的に要衝の島である。中共はここを奪い取って軍事基地化(対艦ミサイルと対空ミサイル配備)し、米海軍の東シナ海侵入を阻止して、台湾を侵略占領することを計画している。台湾を中共に支配されると、米海軍は、台湾南のバシー海峡を中共軍によって封じられて、南シナ海へ入れなくなっていく。南シナ海は「中共の海」と化していく。南シナ海には、原油等を運ぶ日本のシーレーンが走っており、日本は中共にシーレーンを押えられてしまう。

 南シナ海が「中共の海」になると、米海軍の攻撃型原子力潜水艦も、軍事的に南シナ海へ侵入できなくなっていく。すなわち南シナ海は、潜水艦発射核弾道ミサイル(SLBM)を搭載する、中共の戦略原子力潜水艦が潜める「聖域」となってしまう。ロシアにおけるバレンツ海やオホーツク海と同じである。これによって中共は、米国本土に対する第2撃核攻撃能力を拡充できるようになる。中共はこれにより、日本を軍事侵略したときに、米国が核兵器で中共に報復すること(核の傘の提供)を、逆抑止する確率を高めることができるわけである。従って中共にとって、日本を軍事侵略する敷居はより低くなっていく。中共は、日本を軍事侵略するときは、北から侵略するロシアと連携して実行する。

 中共は台湾を侵略占領すれば、台湾対岸に配備している1200基の弾道ミサイル、数百の巡航ミサイルの多くを台湾へ移して、沖縄を狙うのだ。中共の海軍、空軍、陸軍も台湾へ移駐してきて、沖縄を狙う。尖閣諸島からも沖縄を狙う。中共は公然と「琉球(沖縄)は中共領だ!」と述べて侵略の意志を隠していないのだ。

 安倍首相、菅官房長官、谷内国家安全保障局長は、同「戦略」で、こういう共産党独裁国家で、日本侵略(西日本を支配下におく)を国家目標にしている中共と、「大局的かつ中長期的見地から」「戦略的互恵関係を構築し、強化できるよう取り組んでいく」「我が国としては、事態を悪化させることなく・・・対応していく」と述べるのだ。彼らは中共の「長期戦略」(まず第1列島線内の台湾、沖縄を支配し、次に第2列島線内の西日本、フィリピン、グアムを支配下に置き、2050年頃には太平洋の西半分を支配するというもの)を知っている。断じて無知ではない彼らが、この先10年にわたって日本を支配する、このような同「戦略」を策定したのは、中共の尖兵(思想工作員)、またロシアの尖兵(思想工作員)の反日左翼であるためである。

 私たちは祖国日本の永続のために、彼らを打倒して、同「戦略」を葬り去っていかなくてはならない。

 2013年12月26日脱

大森勝久


●御連絡

 1月7日、私宛の1通の封書が札幌拘置支所に届きました。しかし、外部交通権が認められていないお方であるため、規則により、同封されていました「星座シリーズ」の切手シール1枚(80円切手10枚)は交付されましたが、封書自体は交付されませんでした。お名前も御住所も告知されませんでした。切手をありがとうございます。ホームページのトップページに連絡先のメールアドレスを載せてあります。そちらへ御連絡していただければ、外部交通権のないお方でも、伝言などは私に間接的に届きます。   (大森勝久)


(最初のページに戻る)

  ------WebKitFormBoundary8Wu3EdEipUyVqdQP Content-Disposition: form-data; name="userfile"; filename="" Content-Type: application/octet-stream